妊娠中期の出血は危険!?赤ちゃんは大丈夫?原因と対処法!体験談も

【医師監修】妊娠中期は安定期と呼ばれる時期です。しかし、出血が起きることも実は少なくないのです。安定期の出血はお腹の赤ちゃんは大丈夫?と心配にもなります。妊娠中期に起こる出血は危険?原因と対処法などについて、先輩ママの体験談や産婦人科医の指摘を基に説明します。

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専門家監修
増田陽子
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。・・・
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目次
  1. 妊娠中期の出血は危険?
  2. 妊娠中期の出血で自己判断は危険
  3. 妊娠中期の出血の原因
  4. 妊娠中期に起こる中絶や流産の危険性
  5. 出血が原因で貧血になることも
  6. 妊娠中期の痛みのない出血
  7. 妊娠中期の痛みのある出血
  8. 妊娠中期の出血時の対処法
  9. 妊娠中期の出血で確認すべきこと
  10. 妊娠中期の出血は慌てず冷静に対処しましょう

体験談からもわかる通り、病院はすぐに対応してくれますので、自己判断せずにすぐに相談しましょう。

YOTSUBA読者

20代後半

前置胎盤と診断されちゃって、出血があると大変なので外出はNGで安静に過ごすよう言われてしまった。重いものは絶対に持っちゃダメと念押しされ日常生活でもできるだけ横になりお腹を刺激しないように慎重に生活してたよ。

あまり痛みが無かったからわかんなかったけど実は大変な状況だったみたい。きちんと先生に相談してよかった。

この方のように、痛みがなくても事態が深刻な可能性もあるので注意しましょう。出血した際は自己判断せずに、病院に行くことが大切ですね。

増田陽子

内科医

また出血した際に、その他の症状(下腹部の痛み、頭痛、視界がぼやける、倦怠感など)があればそれも説明しましょう。

妊娠中期の出血の原因

ここでは、妊娠中期の出血の様々な原因を説明します。

妊娠中期の出血の原因【切迫流産・切迫早産】

妊娠中期の出血の原因に切迫流産、切迫早産があります。

切迫流産は流産の危険性がある状態のことをいい、妊娠21週6日目までに流産が始まってしまうと胎児の治療はできず、流産になります。中絶が認められているのも21週目までとなっています。

同様に、切迫早産も早産の危険性がある状態をいいます。早産は妊娠22週から36週までに出産が始まることです。、日本では22週以上であれば治療することができます。破水して早産になれば、赤ちゃんは感染症のリスクが高まり、母体にも影響が出ることがあるでしょう。(※1)

(流産については以下の記事も参考にしてください)

流産の種類は?確率は?週数、年齢との関係性について!
早期流産(妊娠初期の流産)とは?原因や確率、予防策は?手術は必要?

妊娠中期の出血の原因【子宮頸管ポリープ】

妊娠中期の出血の原因に子宮頸管(けいかん)ポリープがあります。子宮頸管ポリープとは子宮の入り口にあたる子宮頸管にできるイボをいいます。、通常は1つのイボですが、まれに多数出来ることもあります。痛みはほとんどありませんが、少しの刺激で出血し、大きくなると子宮口外に飛び出すこともあるでしょう。(※2)

妊娠中期の出血の原因【子宮膣部びらん】

妊娠中期の出血の原因に子宮膣部(ちつぶ)びらんがあります。子宮膣部びらんは、子宮頸部が膨らんで子宮頸管が膣側に広がって、子宮頸管内の上皮の一部が露出してただれているように見える状態をいいます。病気ではないので痛みはほとんどありませんが、細菌や刺激に弱いためおりものに混じって出血が見られるでしょう。(※3)

増田陽子

内科医

子宮頸管ポリープや子宮膣部びらんのどちらも、妊娠時の健診で既に発見される人がほとんどです。ですので、医師のアドバイスを良く聞き生活するようにすれば、ほとんどの方は問題ありません。

妊娠中期の出血の原因【常位胎盤早期剥離】

妊娠中期の出血の原因に常位胎盤早期剥離(はくり)があります。何らかの理由で妊娠中であるにも関わらず胎盤がはがれることをいいます。強い痛みや出血を伴い、赤ちゃんへの栄養と酸素供給ができなくなり、最悪の場合母子ともに死亡してしまうこともあるでしょう。

常位胎盤早期剥離による母体死亡率は1~2%、胎児の死亡率は30~50%といわれています。母体死亡率は胎児に比べて高くないように見えますが、100人に1~2人と考えるとそれほど少ない数字でもありません。注意が必要でしょう。(※4)

妊娠中期の出血の原因【子宮頸管無力症】

妊娠中期にも関わらず子宮口が開いたり、子宮頸管が短い症状があれば子宮頸管無力症と診断されるでしょう。流産や早産のリスクが高まり、人によっては習慣流産になってしまうこともあります。

習慣流産とは、連続して3回以上流産を繰り返すことを指します。流産の主な原因として精子や卵子が作られる際の染色体に異常がある場合と子宮に異常がある場合が挙げられます。妊娠中の子宮頸管無力症は習慣流産となりやすい病気ですので早めに治療しましょう。(※5)