赤ちゃん・新生児にも出る目やに!量が多い場合の対処方法や原因は?

【医師監修】もともと目やにが多い新生児の赤ちゃん。「目が開かないほど量が多いのは何かの病気?」「1日に何度も目やにを拭くのは異常?」それは目の炎症が原因かもしれません。今回は赤ちゃん・新生児にも出る目やにについて、量が多い場合の対処法や原因をご紹介します。

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専門家監修
新井昇子
3歳男児と7歳女児の子育て中の小児科医です。現在は、魔法の子育てセミナー、個人セッションも行なっております。子育ての経験と心理学・医学的知識、・・・
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Contents
目次
  1. 知っておきたい赤ちゃんの目やにについて
  2. 赤ちゃん・新生児はなんで目やにがよく出るの?
  3. 赤ちゃん・新生児に多い、目やにの原因って何?
  4. 赤ちゃん・新生児の目やにで病院へ行く目安とは
  5. 目やにの種類で原因を見分ける対処法
  6. 赤ちゃん・新生児の目やにのケアのポイント
  7. 赤ちゃん・新生児の目やにがでにくい環境をつくろう
  8. こまめに赤ちゃん・新生児の目やにのケアをしてあげよう

赤ちゃんの目に異物が入ったり、激しく擦ったりすると結膜炎になることもあります。結膜炎の原因はおもに「バイ菌の感染によるもの」と「アレルギーによるもの」の2種類に分類されます。まぶたの腫れ、まぶた裏側と白目の部分の充血、目やにの増加などの症状をチェックしましょう。鼻涙管閉塞の炎症が波及して、結膜炎を引き起こすこともあります。

アデノウイルスなど感染力の強いウイルスにかかっている場合もあり注意が必要です。黄色や緑色の膿みのような目やにが出たり、目の充血や腫れがあるとウイルス性結膜炎の恐れがあるので早めに眼科を受診しましょう。片目だけに感染し症状が出る場合もあります。(※2)

5. 赤ちゃん・新生児に多い目やにの原因【感染症やウイルス】

咽頭結膜熱(プール熱)はアデノウイルスがプールなどの水を伝って感染する病気です。目やにが多く、38度以上の発熱があることもあります。また感染症やウイルスが悪化して結膜炎を起こすかもしれないので注意が必要です。感染が片目だけの場合、片目だけに症状が出るこもあります。

(赤ちゃんの風邪や鼻水については以下の記事も参考にしてみてください)

新生児の咳!風邪が原因の可能性も!見分けるには鼻水を見ると良い?

赤ちゃん・新生児の目やにで病院へ行く目安とは

目の病気には重大なものが多く、自己判断で済まさないように注意が必要です。新生児の赤ちゃんで「目やにが多くて目が開かなくなっている」「1日に何度も目やにを拭きとるほど出ている」そんな場合には日中に眼科または小児科を受診するようにしてください。

また「目やにが黄色や緑色で粘り気がある」「猫の目のように目の奥が白く光っている」「充血・腫れ・かゆみ」「目つきや瞳の位置がおかしい」「目の縁にできものがある」などの症状がある場合も日中に眼科を受診するようにしてください。片目だけだからといって様子見で済ませないように必ず受診して医師の判断を仰ぎましょう。

新井昇子

小児科医

新生児期は、どんな小さなことでも気になることは小児科に相談してください。 まずは症状を電話で問い合わせて、必要があれば受診するようにしましょう。

目やにの種類で原因を見分ける対処法

赤ちゃんの目やににも、いくつかの種類があります。目やにを観察することで「通常の問題のない目やに」や「感染やウイルス性の目やに」をある程度見分けることができます。ここでは代表的な目やにの特徴と原因、目やにの取り方をご紹介します。判断ができない場合や心配なときは、迷わず眼科や小児科などの医療機関を受診するようにしてくださいね。

目やにの種類で原因を見分ける対処法【乾燥した白い目やに】

目頭から出る乾燥した白い目やには、通常の目やにです。特に問題はありません。目やにを取るときは、濡らしたガーゼや綿棒、清浄綿を人差し指に巻き付けて使います。優しく目頭から目尻にむかって目の縁をなぞってあげてください。

目やにの種類で原因を見分ける対処法【緑色や黄色の目やに】

赤ちゃんの目やにが緑色や黄色の場合は、細菌などに感染している恐れがあるため注意が必要です。感染が片目だけなら片目にのみ症状が出る場合もあります。結膜炎を引き起こしている恐れがあるので、小児科や眼科を早めに受診しましょう。

目やにの取り方は通常と変わりません。しかし、感染の可能性があるので目やにを拭いたガーゼやタオルは共用しないようにしましょう。できれば綿棒や清浄綿、小さめのガーゼを使用して、使ったら捨てるようにしてくださいね。赤ちゃんの目やにを取ったあとは手に石鹸をつけよく洗いましょう。

目やにの種類で原因を見分ける対処法【粘り気のある目やに】

粘り気がある目やににも注意しましょう。原因が細菌などの感染の恐れがあります。症状が長く続くときは早めに眼科か小児科を受診しましょう。

粘り気のある目やにの取り方も、緑色や黄色の目やにの取り方と同じです。目やにを拭いたタオルやガーゼは感染の恐れがあるので共用しないようにしましょう。できれば捨てられるものを使います。濡らした綿棒や小さめのガーゼや清浄綿で優しくとってあげてください。ウイルスや細菌を取り除く処置が大切です。

赤ちゃん・新生児の目やにのケアのポイント

私たち大人にくらべると、目やにが出やすい新生児期は日ごろからのケアが大切です。上記の目やにの取り方を参考に、柔らかい布などを使ってケアしましょう。目の縁を拭くようにし、眼球を傷つけないよう細心の注意を払います。また感染症やウイルスの可能性もあるのでケアにも注意が必要です。

まず自宅でできるケアのポイントを見てみましょう。治りが遅いと感じたときには病院へ行ってくださいね。