赤ちゃんのミルクは水道水でOK?煮沸・湯冷ましなど作り方のコツも紹介!
【医師監修】赤ちゃんのミルクは水道水を使っていいのか、水質基準、粉ミルクとの相性を紹介します。また、煮沸・湯冷しなどミルクの作り方のコツや、ミルク作りに便利な調乳ポットも紹介していくので、赤ちゃんのミルク作りに不安な人は、ぜひ参考にしてみてください。
赤ちゃんのミルクは水道水でOK?安全?
赤ちゃんのミルクを作る時は、水道水を沸騰させて使えば問題ありません。しかし、赤ちゃん用品として純水と呼ばれる水やミネラルウォーターが市販されており、これらを使用したほうが良いのではないかと不安に思うママもいるかもしれません。また、近年は鉛製給水管や貯水タンク、トリハロメタンの問題も指摘されています。
この記事ではまず、赤ちゃんのミルクを作る時になぜ水道水で問題ないのかを紹介していきます。また、安全に水道水を使うことが難しい問題点や、水道水に含まれる物質についても紹介します。
(赤ちゃんと水道水の関係については以下の記事も参考にしてみてください)
水道水の水質基準は?
水道水の水質基準は法律で定められており、厚生労働省によって管理されています(※1)。そのため、各家庭に水道水が届く前の段階では水質に問題はありません。
ところが、鉛製給水管の水道水では、水質に問題がある場合があります。また、多くのマンションにある貯水槽には問題視されている部分もあり、赤ちゃんのミルクを作る時はこうした点に気を付ける必要があります。
水質は厳しく管理されている
水道水の水質基準は、厚生労働省による水道法で定められています。水道法は、一定の水質基準を満たした水を供給することを目的に、水道の整備や水道事業の育成を行うための法律です。水道法により、水道事業は厚生労働大臣に認可を受けなければ運営することができず、厳しい管理体制の元で水道水が供給されます。
そして、水道法は最新の研究結果に沿って何度も改定されており、昭和に比べて水質基準が厳しさを増しています。このように、水道水の水質基準は日々の管理体制と研究により厳しく定められており、一定の安全性が確保されているのです。
鉛製給水管の水道水
水道法によって厳しい水質基準が制定されていたとしても、鉛製給水管を使用している場合は水道水の鉛が水質基準を超える可能性があります。鉛製給水管は1980年代後半まで使用されていたもので、管内に錆が発生しないというメリットもありますが、水道水の鉛濃度が上昇するデメリットもあります。
鉛が体内に蓄積すると慢性中毒となり、昏睡状態やけいれんなどの症状がある鉛脳症になるリスクが高まります(※2)。幼い子供の鉛の吸収率は成人に比べて約5倍と言われており、体内から排出するのにも時間がかかるります。妊婦や胎児、赤ちゃんは健康被害の影響を受けやすいため、鉛製給水管を使用している家庭では飲み水として使用できません。
鉛製給水管を使用していない家庭でも、長時間水道を使用していなかった場合は、使い始めの水を飲み水として使用するのではなく、掃除などに活用することをおすすめします。バケツ1杯分の水量を目安に、使い始めの水を飲まないようにしましょう。
貯水槽の水道水
マンションなどで貯水槽を使用している家庭の場合、管理方法によっては注意が必要です。貯水槽を使用しているマンションでは、厚生労働大臣が認可した業者により、給水タンクの管理や検査などが実施されています。ただし、管理や検査が行われるのは、10立方メートルを超える給水タンクのみです。
そのため、それ以外の給水タンクは建物の管理者が管理や検査を行うことになっています。しかし、実際に管理や検査が行われているのは数パーセントと言われています。貯水槽に施錠をし、虫やほこりが入らないようにネットをかけている場合も、水垢が溜まっていたり、小さなゴミが浮いているということもあります。
水道水に含まれるトリハロメタンは大丈夫?
トリハロメタンと呼ばれる有害物質を聞いたことはありますか?料理や入浴時など、普段何気なく使用している水道水にはこの物質が含まれており、その有害性が話題を集めています。水道水は赤ちゃんのミルク作りにも使うため、有害物質と聞くと不安になりますよね。そこで、トリハロメタンとはどういうものなのか、それを除去した水の作り方を紹介します。
トリハロメタンとは
トリハロメタンとは、水道水を作る際に生成され、発がん性などの有害性が指摘されている物質です(※3)。しかしトリハロメタンは、大腸菌やコレラ菌などを殺菌する際に使用する塩素と、水に含まれる物質によって生成されるため、必然的に水道中に含まれてしまいます。
そこで、私たちが安全に水道水を利用するために、トリハロメタンの水質基準も設けられています。日本の水道法は世界保健機関で定められた基準値よりも厳しく定められています。
トリハロメタンの除去方法
有害物質であるトリハロメタンを除去するには、3分から10分ほど煮沸します。(※3)。トリハロメタンは3分以下の沸騰では増加する傾向にありますが、3分の沸騰でトリハロメタンが半減し、10分の沸騰でほどんど取り除くことが可能です。
ただし、数分の沸騰でトリハロメタンが増えたからと言って、人体に影響を与えることはほぼありません。また、地域や季節によってもトリハロメタンを除去するための煮沸時間は異なります。赤ちゃんのミルクを作る時に、トリハロメタンが気になる場合は、最低でも3分以上の沸騰を心がけましょう。
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