乳児の体重増加の月齢別目安は?増えない・増えすぎる場合の対処法も解説
【医師監修】乳児の体重増加の月齢別目安を、成長曲線を使って紹介します。乳児の体重が増えない・増えすぎる場合の原因や対処法も紹介するほか、乳児の体重を上手に測るおすすめの方法も紹介しますので、乳児の体重の目安を知りたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
乳児成長曲線とは?
赤ちゃんを育てていると、成長についてふと不安になってしまうこともあるでしょう。赤ちゃんの月齢や年齢別に、平均の身長や体重知ることができるのが、乳児成長曲線です。母子手帳にも表が記載されていますので、確認してみてくださいね。
(新生児の体重増加の目安については以下の記事も参考にしてみてください)
乳児成長曲線の見方
乳児成長曲線は、パーセンタイルで表示されています。パーセンタイルというのは、大きい順で並べたデータを100個に分割し、小さい方から何番目にあるのかを見るデータのことです。例えば50パーセンタイルは、100個のデータのうち小さい方から50番目にあるデータのことです。
厚生労働省は、全国の乳児を対象に「乳幼児身体発育調査」を行っています。そのデータをもとにパーセンタイル値を出し、乳児成長曲線を作っているのです。
母子手帳に記載された乳児成長曲線は、月齢ごとに身長・体重を3パーセンタイル値と97パーセンタイル値を折れ線グラフで表し、その範囲に色が塗られた帯グラフになっています。赤ちゃんの94パーセントがこの帯グラフの範囲におさまるといわれていますよ。赤ちゃんの成長は個人差が大きいものですが、この範囲からでなければ大きな問題はありません。
中には乳児成長曲線の帯グラフの範囲から外れてしまう赤ちゃんもいるでしょう。しかし、赤ちゃんの身長・体重が小さい場合でも、逆に大きすぎる場合でも、成長曲線から大きく外れない場合は特に心配はいりません。しかし、乳児成長曲線と大きく外れてしまう場合は健診の時などに相談をしてみてくださいね。
乳児の体重増加や成長の月齢別目安
乳児の体重増加や成長の目安を「0〜2ヶ月」「3〜4ヶ月」「5〜6ヶ月」「7〜8ヶ月」「9〜10ヶ月」「11〜12ヶ月」など月齢別に紹介していきます。
0〜2ヶ月
生まれて2ヶ月すると、平均的に体重が約2倍になります。皮下脂肪も付き、全体的に丸みを帯びて赤ちゃんらしい体型になるでしょう。体に筋肉がつき手足をバタバタさせることが増えるほか、周りのものに興味を示すようになります。
ただし、生後0ヶ月の赤ちゃんには、生理的体重減少と呼ばれる体重の減少が見られます(※1)。生後0ヶ月の赤ちゃんは生まれて3~4日の間、汗やうんちなどの量が母乳やミルクなど、摂取する量を上回ってしまうのです。そのため、体重が3~10%ほど減少します。
生理的体重減少が起きても、生後7~10日ほどで生まれた時の体重に戻ります。体重が戻った後は、1日に35~45gくらいのペースで体重が増えていくでしょう。もし生理的体重減少で減った体重が10%以上の場合は脱水症状の可能性があります。また減った体重が戻らない場合は栄養不足の可能性がありますので、医師に相談をしましょう。(※1)
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男の子:5,830g
女の子:5,420g
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渡邉恵里
小児科医
1ヶ月健診までは特に体重が増えるか心配なお母さんが多いでしょう。産院退院後は、1週間健診を受けることもできますし、不安があるようなら、助産師さんに相談しながら哺乳量の調整をされて下さいね。
(生後1ヶ月半の赤ちゃんの成長については以下の記事も参考にしてみてください)
3〜4ヶ月
生後3~4ヶ月になると、成長はかなり緩やかになるでしょう。体重の増加もそこまで急激ではありません。ママも、赤ちゃんと生活をする生活リズムが整ってくるので、少し楽になりますね。身長・体重どちらの成長も落ち着く一方で、首がすわりはじめたり、自分で手足を動かす筋肉がつくなど少しずつ発達していきます。
目もはっきり見えるようになるので、顔の前に自分の手を持ってきて不思議そうな顔をしたり、泣く時以外にも声を出したりするようになります。表情もかなり豊かになるので、赤ちゃんと一緒にいるのが楽しくなる時期です。
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男の子:6,630g
女の子:6,160g
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5〜6ヶ月
生後5〜6ヶ月の赤ちゃんの体重の増加の割合は1日に平均8~12g程度で、身長はほとんど伸びなくなります。しかし、背骨がしっかりし首がすわる赤ちゃんが多い時期でもあります。また、赤ちゃんが自分で動くことも増え、寝返りをうつ赤ちゃんも出てくるでしょう。
5〜6ヶ月の赤ちゃんは母乳やミルクを飲む量が少し増えますよ。しかし、その分たくさん動くので体重の変化は緩やかです。
この時期になると、離乳食を始める乳児も多くいます。発達の早い乳児であれば、支えがあれば座ることもできますよ。母乳やミルク、離乳食をどのくらい食べられるか、どのくらい運動をするかなどによって体重の増減の個人差が大きくなる時期です。
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男の子:7,670g
女の子:7,170g
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7〜8ヶ月
生後5〜6ヶ月の乳児は何かに支えられていれば座ることができる、という成長目安でした。しかし、生後7~8ヶ月になると支えがなくても座れるようになります。支えなしで座れるようになると両手があくので、手を使って遊ぶことも増えるでしょう。
中にはお座りを卒業してハイハイをしたり、つかまり立ちをする赤ちゃんも出てきます。こういった発達にともなって運動量が増えるので、体重の増加率は低くなります。生後7~8ヶ月の乳児は、1ヶ月に300gほど体重が増えていれば問題ありません。
どんどん運動をしてたくさん離乳食を食べ体重が大きく増える赤ちゃんがいる一方で、あまり離乳食を食べずに体重が減ってしまう場合もあるでしょう。体重が減ってしまったとしても、毎日元気できちんと排泄をしているのであれば問題ありませんよ。
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男の子:8,300g
女の子:7,790g
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