頻回授乳とは?いつまでする?新生児〜月齢別に授乳時間・間隔・回数を解説

【医師監修】頻回授乳とはどのようなものでしょうか。頻回授乳はいつまでするのかをはじめ、授乳時間・間隔・回数の目安を新生児〜月齢別に解説!また、新生児の授乳時間が長い・母乳が出ない場合の原因&対処法や、授乳後に赤ちゃんが泣く場合の理由も紹介していきます。

Contents
目次
  1. 頻回授乳とは?
  2. 頻回授乳はいつまでするの?
  3. 授乳時間・間隔・回数の目安を新生児〜月齢別に解説
  4. 新生児の授乳時間が長くなる原因・対処法
  5. 頻回授乳で母乳が出ない場合の対処法
  6. 授乳後に赤ちゃんが泣く場合の理由は?
  7. 頻回授乳の悩みを解消しよう!

頻回授乳とは?

赤ちゃんを育てる際、特に新生児のうちは頻回授乳が良いとされています。授乳をするようになってから頻回授乳という言葉を始めて聞いたママも多いのではないでしょうか。

頻回授乳とは、その名の通り回数の多い授乳のことです。間隔は1時間~3時間程度、回数は1日に8回以上行うのが目安とされています。時間の間隔や回数はあくまで目安です。赤ちゃんが母乳を欲しがるたびに授乳を行うことを、頻回授乳と言います。

赤ちゃんの胃の容量が少ないため

頻回授乳をする理由は、赤ちゃん独自の体質です。特に新生児は胃の内容量が少なく、1度の授乳で飲める母乳の量はごくわずかです。授乳回数を増やすことにより、1日に必要な量の母乳を飲むことができます。

さらに、母乳の量が足りているのかどうかや、必要な量の母乳を飲んでいるのかどうか、気になるママも多いでしょう。赤ちゃんが泣くことによって、母乳が足りていないと判断する場合もあります。赤ちゃんが母乳を欲しがるたびに、授乳する必要があるとされているのです。

北尾 哲也

小児科医

新生児期は一回の授乳が20分程度で終わるため、それより遥かに授乳時間が長かったり哺乳後1時間程度で泣く場合などは母乳不足が考えられます。また単純な母乳不足だけでなく乳首を上手く咥えることが出来ず、結果的に母乳を吸えていないこともあるので、母乳不足が疑われる場合は最寄りの医療機関を受診してください。

ホルモンの分泌量を保つため

頻回授乳をするのは、母乳をつくるホルモンが関係しているのです(※1)。赤ちゃんが母乳を飲むことによって、ホルモンは母乳を生成し始めます。このホルモンの働きは、授乳後30分から40分ほどの時間帯に活発になるのです。しかし、授乳から2時間ほどすると、ホルモンの活動が停滞し、母乳をあまり作らなくなります。

そこで、ホルモンの分泌が多い時間帯に再び授乳を行うことで、ホルモンの分泌量減少を防ぐ効果があるのです。

頻回授乳はいつまでするの?

頻回授乳はいつまで行えばいいのかや、授乳回数を減らしていくタイミングの見極め方などを紹介します。

生後3ヶ月が目安

頻回授乳をいつまで行うべきかについては、生後3ヶ月が1つの目安と考えられています。生後3ヶ月を過ぎると、赤ちゃんも安定して母乳を飲めてくることが多く、授乳回数は減っていくでしょう。ただし、生後3ヶ月というのはあくまで目安。3ヶ月を過ぎても頻回授乳が続くこともあります。

赤ちゃんは個人差が大きいので、頻回授乳をいつまで行うべきかは赤ちゃんの体型によっても変化します。赤ちゃんの体重が順調に増えているようであれば、母乳の量も足りている証です。少しずつ授乳回数を減らしてみましょう。

いつまで続けるかの見分け方

頻回授乳をいつまで行うかのタイミングは、母乳が足りているかどうかによって判断しましょう。頻回授乳は、赤ちゃんがしっかり母乳を飲むために行うものです。したがって、生後3ヶ月をすぎた状態で母乳が足りていれば、回数を少なくできます。

母乳が足りているかどうかの目安は、赤ちゃんのおしっこの回数を確認しましょう。おしっこが、1日に5回~6回程度出ていれば、水分量は足りていると判断してよいでしょう。授乳回数を減らして、様子を見てみてくださいね。

授乳時間・間隔・回数の目安を新生児〜月齢別に解説

授乳時間・間隔・回数については、赤ちゃんが望んだタイミングと時間がいいでしょう。しかし、目安を知っておけば安心感がありますよね。新生児から月齢別に目安を紹介していきます。

新生児

新生児の授乳時間は、全体で10分~20分が目安です。片方5分~10分程度授乳を行いましょう。しかし、新生児のうちは赤ちゃんもまだ母乳を飲むのに慣れていません。1時間ほど授乳時間がかかる場合もあります。

授乳間隔は、新生児のうちは2時間~3時間おきが目安です。赤ちゃんが母乳を欲しがれば、もっと短い間隔で授乳しても大丈夫です。新生児は脱水症状を起こしやすいので、赤ちゃんが飲みたがらない場合や、赤ちゃんが眠っている場合でも、3時間経ったら、できるだけ飲ませるようにしましょう。

回数は、新生児のうちは10回以上になることも多いです。8回を下回らないように気をつけましょう。

(新生児の授乳間隔・時間・回数については以下の記事も参考にしてみてください)