母乳は飲み過ぎに注意!鼻詰まりや泣いてうなるのは過飲症候群の症状?

【医師監修】母乳育児において、赤ちゃんが母乳を飲まないことも心配ですが、母乳を飲み過ぎることも心配のひとつでしょう。1日の母乳の量の目安や、赤ちゃんが出す飲み過ぎサインを紹介します。飲み過ぎの原因、過飲症候群の症状の特徴や、対処法も紹介します。

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Contents
目次
  1. 母乳は赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませてもいいの?
  2. 赤ちゃんの1日の母乳量の目安は?
  3. 赤ちゃんが出す母乳の飲み過ぎサインは?
  4. 母乳の飲み過ぎの原因は?
  5. 母乳の飲み過ぎは過飲症候群の可能性も?症状は?
  6. 母乳の飲み過ぎ・過飲症候群の対処法
  7. 赤ちゃんのおっぱいの飲み過ぎに注意
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母乳の飲み過ぎは過飲症候群の可能性も?症状は?

元気よく母乳やミルクを飲んでくれる赤ちゃんの姿は嬉しいものです。しかし、授乳後に赤ちゃんがミルクをすぐに欲しがるなど、赤ちゃんに変化が見られる場合があります。母乳を1日の目安を超えて多く飲むようであれば、赤ちゃんが過飲症候群になっている可能性もあります(※4)。赤ちゃんにどのような症状があらわれると過飲症候群だと考えられるのでしょうか。

泣いてうなる

しっかりとお世話をしているはずなのに、赤ちゃんがよく泣き、うなるといった症状をみせるのならば、過飲症候群の恐れが考えられるでしょう。泣いて苦しそうにうなる症状を見せる理由は、飲み過ぎでお腹が苦しくなるためです。泣いているからとまた授乳をしては本末転倒です。赤ちゃんをよく見て、どのように泣いているのか観察をしましょう。

鼻詰まりになっている

体調が悪いわけでもないのに赤ちゃんの鼻が詰まっている場合も、過飲症候群を疑ってみましょう。赤ちゃんは胃が小さく、大人のような胃の形をしておらずまっすぐです。また、胃と食道を区切る弁も未熟で飲み過ぎるとミルクが逆流し、口や鼻から出ることもあります。

そのため、飲み過ぎて逆流したミルクが鼻に入り、鼻が常に詰まったりする症状がでるのです。風邪かと思ったら飲み過ぎである可能性もあるため、鼻詰まりによくなるようであれば注意しましょう。

体重が平均より増え過ぎている

赤ちゃんは母乳やミルクを飲んで成長します。その成長の目安は1日25~30gと言われています。過飲症候群と診断される赤ちゃんは1日50g以上と平均より多いのです。なかには1日80gも増加する赤ちゃんもいるのです。個人差はありますが、体重の増加があまりにも多い場合は過飲症候群を疑う必要があるでしょう。

むせる

授乳中にむせる動作が増えることも、過飲症候群を疑う症状のひとつです。新生児の頃は母乳の飲み方に慣れていないためにむせる赤ちゃんもいますが、何度もおっぱいを吸う事で慣れてきます。しかし、慣れてきても頻繁にむせるようであれば、過飲症候群になっている可能性があります。

お腹が大きくパンパンに張って便秘がち

赤ちゃんのお腹があまりに張ってパンパンになり、便秘がちである場合、過飲症候群を疑う必要があるでしょう。なかにはお腹が張って、でべそになる赤ちゃんもいます。母乳の飲み過ぎで便秘になり、赤ちゃんは苦しみ、ウンチを出そうといきんだり、つらいため泣くようになります。

母乳を飲み過ぎないように注意を払い、ウンチが出るようにしてあげることが大切です。ウンチが出ても色や臭いがおかしい場合も、過飲症候群を疑ったほうがいいでしょう。

母乳の飲み過ぎ・過飲症候群の対処法

母乳の飲み過ぎを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。お腹が苦しくて泣いたりうなったりしている赤ちゃんを見ているのはつらいことです。母乳の飲み過ぎを防ぐことは過飲症候群になりにくくします。母乳の飲み過ぎ・過飲症候群の場合、どのように対処すればいいのかくわしくみていきましょう。

母乳・ミルクの量を減らして飲み過ぎを防ぐ

飲み過ぎを防ぐためには母乳やミルクの量を減らしてみましょう。赤ちゃんが泣いているとつい母乳やミルクを与えたくなりますが、過飲症候群の場合、胃の中にはミルクがいっぱいある状態です。そのため、ミルクを与えてしまうと赤ちゃんを余計に苦しませることになってしまいます。

ミルクの場合の飲み過ぎの防止には、赤ちゃんに適した量をきちんと計測しましょう。授乳の回数が知らずに増えていることもあるため、授乳の間隔を平均の3時間程度にあける方法なども効果があります。過飲症候群の場合、飲んだばかりなのに赤ちゃんがおっぱいを探す行動を見せることもあります。かわいそうに感じますが、ママの根気も大切です。

しかし、母乳やミルクは赤ちゃんの大切な栄養源です。自分の勝手な判断で量を減らすと赤ちゃんの成長に影響することもあります。専門家や医師に相談し、適切な量を与えるようにしましょう。

泣きやませるために母乳やミルクを与えるのはやめる