母乳が臭い原因は?チチガって何?赤ちゃんへの影響や、授乳時の対策も!

【医師監修】母乳が臭い原因の一つ『チチガ』についてや、その他の原因を紹介します。そのほか、赤ちゃんへの影響や、授乳時の対策も紹介していきますので、母乳が臭いと感じているママやチチガについて詳しく知りたいママはぜひ参考にしてみてくださいね。

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Contents
目次
  1. 母乳が臭いのはチチガ?ワキガとの違いは?
  2. 母乳のにおいが臭い原因は?食生活?
  3. 母乳が臭い場合の赤ちゃんへの影響は?
  4. 母乳が臭い場合の授乳時の対策
  5. 母乳が臭い場合は食生活の改善から!

バランスの良い食事をとる

医学的には、食事と母乳の質の関係は解明されていません。しかし、食べ物の持つ匂い成分の一部が母乳に移行する事が、これまでの研究で報告されています。

脂質や動物性たんぱく質の多い食事を摂っていると汗の中に含まれる皮脂やたんぱく質を主成分とする老廃物が増え、結果としてチチガやワキガの原因物質が多く作られてしまうのです。

油の多いものや肉類、ニンニクなどの過剰摂取を控えれば、チチガやワキガが軽減する可能性があるでしょう。
チチガやワキガを避けたいママはスナック菓子やカレーなど塩分や油分が多く入っているものを避け、和食中心であっさりした食事をとるようにしてみてくださいね(※4)。

搾乳してから飲ませる

ママの母乳の出が良すぎる場合、母乳がしみ込んだ母乳パッドから臭いがする可能性もあります。においが気になる場合はパッドをこまめに変え、母乳が付いた服は酸素系漂白剤や重曹で手洗いしましょう。手洗い後、服をすぐに洗濯機に入れることで、シミや黄ばみをおさることもできますよ。

(おすすめの搾乳機については以下の記事も参考にしてみてください)

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授乳の前に乳首周りを拭く

母乳が臭い場合、授乳をする前に乳首周りを拭いても良いでしょう。一般的な対策ですが、とても有効だと言われていますよ。

ただし、病院などで「乳首周りを拭かない方がいい」と言われることもあります。母乳自体に殺菌作用があるため母乳を拭く必要がない上に、生まれたての赤ちゃんはほとんど目が見えないため、ママのにおいがおっぱいを探す目印になる、という側面もあるからです。

乳首周りを拭く場合にも、拭き方に注意する必要があります。乳首周りは肌が薄く、とてもデリケートな部分です。授乳の度に乳輪を強く拭いていると、乳首が切れたり肌荒れしてしまうこともありますよ。医療用の清浄綿や滅菌済のコットンも販売されていますので、そういった商品を使用して、軽く拭くようにすると良いでしょう。

母乳で殺菌をする

そこまで強い効果はありませんが、母乳自体に殺菌作用があるので、授乳の前に乳首周りを湿らせるようにすると、母乳のにおいを少し抑えることができるでしょう。

下着のサイズを見直す

産後のママの身体は、赤ちゃんに母乳を与えるために乳腺が発達します。産後、出産前よりも1サイズ大きな下着を付けるようになるママが大半でしょう。無理をして出産前の下着を付けていると蒸れて母乳のにおいがきつくなると言われていますし、チチガの原因にもなります。産後少しでも下着がきつくなったと感じたら、新しいサイズに変えてみましょう。

母乳のにおいが気になるようであれば、通気性の良い、天然素材の産後用下着も販売されていますので購入を考えてみてくださいね。

母乳が臭い場合は食生活の改善から!

産後すぐはホルモンバランスが乱れ、チチガを発症しやすくなります。チチガや母乳のにおいがあることを気に病むママも多いですが、授乳期が終わるころにはホルモンバランスが整って免疫力が戻ることにともない、チチガが徐々に治っていきます。

ただし、不規則な生活をしていたり授乳期に食生活が乱れていたりするとチチガが再発してしまう可能性がありますので、注意するようにしてくださいね。授乳期を終えても臭いが消えない場合は、手術をしたり専用クリームを使用したりしても良いでしょう。

もし時間と共にチチガが消えなかったとしても対応の方法はたくさんありますので、あまり不安になりすぎないようにしてくださいね。

渡邉恵里

小児科医

チチガは体質によるところが大きいため、ここで紹介されている対処法を試しても改善しないようなら、皮膚科や形成外科で相談されてはいかがでしょうか。