子供の『ものもらい』の症状・治療法は?放置で自然治癒はNG?登園・登校はできる?

子供が『ものもらい』で目が急に腫れてしまうとびっくりします。このまま放置して治るの、それとも診てもらった方がいいのではと心配になります。子供の『ものもらい』の症状、治療法、放置で自然治癒はNG?登園・登校はできる?、などについて説明します。参考にしてください。

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Contents
目次
  1. 子供の『ものもらい』の症状・原因
  2. 『ものもらい』に似ている子供の目の病気
  3. 子供の『ものもらい』は放置で自然治癒するのはNG?
  4. 子供の『ものもらい』の治療法!市販の目薬など
  5. 子供の『ものもらい』で幼稚園・保育園・学校にはいける?
  6. 子供の『ものもらい』でプールは入れる?
  7. 子供に『ものもらい』ができた際の注意点
  8. 「子供の『ものもらい』の予防法
  9. 子供の『ものもらい』について知っておこう

新生児から生後数カ月の乳児に起こる目の病気に新生児鼻涙管閉塞症があります(※4)。涙と聞くと、感情が高ぶった時などに流れるイメージですが、涙は常に一定量流れています。流れた涙は鼻腔に排出されますが、時々、この穴が閉じている赤ちゃんがいるのです。

穴が閉じていると、赤ちゃんの目は常に涙が溜(た)まったような状態になります。また、涙が常に溜まることで、炎症も起こりやすくなるため、目やにが多くなったり、まぶたの裏側から白い膿が出たりするでしょう。

ただ、赤ちゃんが新生児鼻涙管閉塞症でも、多くは自然に治癒(ちゆ)します。赤ちゃんの様子を見て、生後2〜3カ月を過ぎても症状が治らないときは眼科医に診察してもらいましょう。長期間の放置は、赤ちゃんを長期に不快にさせるだけです。

学童期に起こる目の病気

学童期に起こる目の病気の一つに、流行性角結膜炎(はやり目)があります。アデノウイルスなどのウイルスが原因になる目の病気です。指などから目にウイルスが入ることで、まぶたの腫れや充血、リンパ節の痛みと腫れなどを引き起こします。ものもらいとは異なり、まぶたの腫れ以外に白目の部分や黒目の部分にも炎症が及びます。(※5)

非常に感染力が強いウイルスなので、保育園や幼稚園、学校などで感染者が出ると、一気に感染が広がってしまう恐れがあります。このため、流行性角結膜炎にかかった幼児や子供は、出席停止となります。幼児や子供が流行性角結膜炎にかかった場合は、周りへの感染を防ぐことも重要です。

子供の『ものもらい』は放置で自然治癒するのはNG?

子供がものもらいになった時、放置して自然治癒を待ってもいいのか、それとも病院に行ったり、市販の目薬を使った方が良いのか気になりますよね。基本的には、状態の程度をしっかり観察して、程度に応じた対策を取ると良いでしょう。ただし、心配であれば病院で診察を受けてください。

軽度であれば自然治癒も可能

軽度のものもらいであれば、清潔に保つことで自然治癒する可能性はあります。ただし、赤ちゃんや子供が不潔な手で患部に触れないように注意しましょう。また、だんだん症状が悪化している場合や、発症してから2〜3日たっても改善が見られないような場合は、放置せずに目薬などで対処した方がいいでしょう。

悪化すると手術の可能性もあるので注意

ものもらいは悪化すると手術の可能性もあるので注意してください。炎症が悪化し、化膿(かのう)がひどくなってしまった場合には、切開手術が必要になる場合もあります。

手術は赤ちゃんや幼児にとっても大きな負担です。ものもらいを悪化させないように、放置のしすぎには注意が必要です。

子供の『ものもらい』の治療法!市販の目薬など

子供がものもらいになった時には、病院ではどのような治療をするのでしょうか。また、市販の目薬が使えるのかも気になります。治療法について、麦粒腫と霰粒腫に分けて紹介します

麦粒腫の治療法

麦粒腫の治療法は、細菌感染なので細菌に対する対策が中心になります。症状が軽い場合には、抗菌点眼薬や抗菌眼軟膏を処方され、様子を見る場合が多いでしょう。症状が進んでいる場合には、これらに加えて抗菌内服薬や消炎点眼薬を使用する場合もあります。

さらに症状が重度になり、膿が多量に溜まっているような場合には、まぶたに局所麻酔をかけて溜まった膿を出す、切開手術になる場合もあるでしょう。

市販の目薬が効果を示す場合も

市販の目薬が効果を示す場合もあります。すぐに病院に行くのが難しいときや、症状が軽いとき、初期のときには、市販の目薬を試してみるのもおすすめです。すでに膿が出ていたり腫れが強い場合は、早めに病院に行った方がよいでしょう。

市販の目薬を試す場合は「抗菌」と記載されている、ものもらいや結膜炎用の目薬を選びましょう。ただが、赤ちゃんに使用できるかが分からない商品は、使用しない方が安心です。「生後4カ月から使用できる」旨の表記がある商品もあるので、子供に使用する場合は年齢に応じた目薬を選びましょう。

霰粒腫の治療法

霰粒腫の治療法は、同じものもらいでも麦粒腫と異なります。マイボーム腺が詰まって起こるので、切開によって中身を出すのが基本です。しかし、子供の場合は切開には抵抗があるでしょう。また、自然に小さくなるケースもあります。そのため、子供の霰粒腫では経過観察や薬物による治療がほとんどです。

なお、霰粒腫の場合には市販の目薬は効果がありません。医師の診断を受けた方がよいでしょう。

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