点頭てんかんの前兆は？症状や原因、治療法は？診断遅れで死亡するケースも？

先にも説明しましたが、点頭てんかんの発作は新生児の赤ちゃんがよくするてんかんような仕草と似ています。このためる発見が遅れがちです。小児科を受診しても見逃されてしまうケースもあります。

点頭てんかんは早期に発見して治療を開始することで、治療の効果が出やすいことがわかっています。発見が遅れて治療までに時間がかかると、発作が残ったり、発作が止まってもすぐに再発してしまうことが多いといわれています。

点頭てんかんの発作は、手足や頭に数秒力が入るスパズム（筋肉の無意識の収縮）という発作です（※2）。このスパズムが直接命にかかわることはまれですが、点頭てんかんは乳児期を過ぎると、レノックス・ガストー症候群など他の難治性てんかんに移行することがよくありますす。

レノックス・ガストー症候群の発作では強直発作や脱力発作なども起こすため、転倒して顔面や頭部に大ケガをして最悪、死亡するケースもあります。

点頭てんかんの診断が遅れて治療が遅れると、発作の抑制が難しくなってきます。ほかの危険なてんかんにも移行しやすくなり、結果として事故死を招くケースもあります。治療開始は発症から1カ月以内が望ましいとされています。早期発見は発作の抑制に効果があるだけでなく、発達への支障を軽減します。

点頭てんかんは完治が難しく、発作が治まっても再発やほかの難治性てんかんへの移行、発達の問題など心配は尽きません。しかし、診断が早ければ病気の進行を抑えたり、止めたりすることができます。

点頭てんかんについて学び、知っておきましょう。そして赤ちゃんに変な仕草や発作が疑われるときは早急に専門医を訪ねてください。