子供の弱視とは?原因は遺伝?症状の見分け方や、見え方、治療法まで解説!

通常は成長するにつれ目がはっきり見えるようになりますが、弱視の子どもは成長してもよく目が見えません。子供の弱視の原因や症状の特徴・見分け方、弱視の人の見え方のほか、遠視用眼鏡の着用や視力増強訓練などの治療法なども紹介しますのでぜひ参考にしてみてくださいね。

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Contents
目次
  1. 子供の弱視とは?
  2. 子供の弱視の原因は?遺伝?
  3. 子供の弱視の種類と症状は?見え方は?
  4. 子供の弱視の治療法は?
  5. 子供の弱視について知っておこう

形態覚遮断弱視

形態覚遮断弱視(けいたいかくしゃだんじゃくし)は、白内障や眼瞼下垂などの先天的な目の病気があり、0~3歳頃に目に十分な刺激が入らないことが原因で起きる弱視です。

形態覚遮断弱視の程度によりますが、視界がぼやけるので「形が何となく分かる」という程度にしか物が見えません。また、視覚自体が発達していないので、メガネをかけても視力や見え方は改善しないでしょう。

形態覚遮断弱視の子どもは明らかに物が見えない様子なので、早期に症状に気付けることが多いです。

屈折異常弱視

遠視や近視、乱視など目のピント調節機能が正常に働かないことが原因の弱視を「屈折異常弱視」と呼びます。特に遠視の子どもは目のピントが合わないため視覚がうまく発達せず、弱視になることが多くあります。

屈折異常弱視だとピントが合わず常に視界がぼやけるので、何かを見る時に目をしかめたり、目を細めたりするでしょう。目がよく見えないので、過剰にテレビに近づく子供もいます。

症状が軽いと気づきにくいので、3歳検診で初めて発覚するケースも多いです。

不同視弱視

片目の遠視や近視、乱視が原因で、片目だけに弱視の障害が出ることを「不同視弱視」と呼びます。屈折異常弱視とは違い、片目は正常に発達し、きちんと見えていることが大きな特徴です。

片方はぼやけて見えますが、もう片方の目はしっかり見えているので、パパやママが目の異常に気付くことは難しいでしょう。健診の時に初めて発覚するケースが多いです。

小さいうちから片目があまり見えない状態で日常生活を過ごているので、子ども自身が違和感を感じることはほぼありません。

斜視弱視

斜視が原因で弱視の障害が出ることを「斜視弱視」と呼びます。斜視弱視の特徴は、右と左の目がそれぞれ違う方向を見ているのでピントが合わず、二重に見えることです。視覚情報が脳にうまく届かないので視覚の発達が遅れ、弱視になってしまいます。

片目の焦点が合っていないなど斜視が周囲の人に分かるケースもありますが、軽度なら健診時まで気付けません。特に片目だけ斜視だと正常な目だけで物を見るようになるので違和感を感じにくいでしょう。

子供の弱視の治療法は?

子どもの弱視の原因は、視覚が十分に発達しないことです。多くの子どもは、1歳頃から視力が発達し、3歳頃までに1.0程度見えるようになります。視力が発達する0~3歳の間に弱視の治療をするのが一番です。

しかし、痛い治療だと小さな子どもが嫌がり長続きしませんね。子どもの弱視の治療法について、以下から詳しく見ていきましょう。

メガネをかける

一番ポピュラーなのは、メガネをかける治療法です。メガネを使って目のピントを合わせることで、視覚を刺激し、発達させます。

メガネを使って弱視の治療をする際は、視力検査を定期的に行ってメガネの度を調整することも重要です。

アイパッチを使って訓練する

片目だけが弱視の場合、アイパッチを使った視力増強訓練と、メガネでの治療を併せて行います。片方の目が弱視だと、見えにくい目を使わなくなります。目を使わないとどんどん視力が低下してしまうので、アイパッチで健康な目を隠し、弱視の目の発達を促すのです。

健康な目を隠す治療法なので、嫌がる子供は多いです。アイパッチに子供の好きなキャラクターを書くなど、継続するための工夫が大切です。

目薬を使う

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左右の視力差が原因の弱視は、目薬で治療することもあります。健康な目にピントが合わなくなる目薬を差すこともありますが、弱視の目にピントが合いやすくなる目薬を差すこともあります。

アイパッチを嫌がる子供に対して使われることが多い治療法です。

(目薬については以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんへの薬の飲ませ方&使い方!粉薬・シロップ〜目薬まで種類別のコツ!

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