赤ちゃん・新生児の枕はタオルの方が良い?いつから必要になるの?
【医師監修】1日のほとんどを布団の上で過ごす赤ちゃん。新生児にはどんな枕が最適でしょう?そもそも枕の役割って何?タオルで代用はできないの?などなど。新米ママが気になることの一つ、新生児期の赤ちゃんの枕について調べてみましょう。
新生児期とは?この時期の枕は?
新生児期というのは生後28日未満の赤ちゃんのことで、1か月検診くらいまでの赤ちゃんのことをいいます。新生児の中でも出生後7日未満の赤ちゃんを「早期新生児」と呼ぶこともあるそうですが、「赤ちゃん」という呼び方はだいたい1歳未満の時期に使われる呼び方です。
産まれたての新生児の身体は柔らかで心もとないです。首もすわってないので抱っこするときは首をしっかり支えてあげましょう。そんな産まれたての赤ちゃんに枕は必要でしょうか。新生児期の枕のメリットとデメリットなどについてご紹介しますので、参考にしてみてください。
(赤ちゃんの睡眠については以下の記事も参考にしてみてください)
そもそも枕の役割とは?
そもそも、枕はなぜ必要なのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。実は、人間の背骨は背筋をピンと伸ばしたつもりでも、身体の横から見ると背骨は真っすぐになってはいません。人間の体は、発達して重くなった頭を支えるために首から腰にかけてS字カーブを描いています。
このS字カーブが筋肉や脊柱の負担を軽減して、人にとって楽な姿勢を保ち、バランスよく立ったり歩いたりするための重要なポイントになります。そして、この楽な姿勢のまま横になって眠りにつくことが、身体の負担を軽減し快眠へ導いてくれる最大要因となるため、個人のS字カーブにぴったりの高さの枕が必要になるのです。
赤ちゃんや新生児に枕は必要なの?
大人が枕を使用することの必要性はわかりました。では、赤ちゃんや新生児の場合はどうなのでしょうか?「赤ちゃんには枕はいらない」ということは比較的よく聞きますが、何故赤ちゃんには枕がいらないのでしょうか。赤ちゃんの骨格をはじめとして、枕を使う場合のメリットやデメリットについてもご紹介します。
赤ちゃん・新生児の骨格は?
妊婦健診のエコーで見たことがある人も多いと思いますが、お腹の中で胎児は丸くなっています。そして、産まれたばかりの赤ちゃんの背骨も胎児の時と同じ丸いCカーブを描いていますが、この骨格は成長にしたがって大人と同じS字カーブになっていきます。
S字カーブができてくる順序は、首がすわってくる3か月頃には首にカーブができ、お座りができるようになる6か月ごろには腰にもカーブができてきます。やがてハイハイをしたり二本の足で歩くようになっていく段階を経て、ゆっくりと10歳くらいまでの間に大人と同じようなしっかりとしたS字カーブになっていきます。
赤ちゃん・新生児に枕はいらない?
大人が枕で頭を支える事にはそれなりの意味があったわけですが、背骨がCカーブの赤ちゃんや新生児にはむしろ枕が負担になります。その負担を避けるためにも、赤ちゃんは直接マットレスや布団に寝かせてあげるといいでしょう。市販の枕は使わずに、布団の上にバスタオルなどを敷いてあげると、汚れたらすぐに交換できるので衛生的です。
新井昇子
小児科医
タオルは折りたたまずに厚みを持たせないように敷きましょう。厚みがあると首が前傾し、気道が狭くなることがありますので注意しましょう。
赤ちゃんや新生児に枕を使うメリット
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