乳児湿疹って何?新生児の顔のブツブツはいつまで続くの?
【医師監修】乳児湿疹と呼ばれる新生児の顔のブツブツはいつまで続くのでしょうか?いつまでも治らない顔や体の湿疹に、赤ちゃんの繊細な肌が耐えられるのかとても不安ですよね。新生児期から乳児期まで多くの赤ちゃんに起こるその症状についてご説明します。
はるママ
20代
2歳を過ぎても湿疹は治らず、悪化するばかり。ネットなどの湿疹の写真をみて不安になり病院に行ったらアトピーと診断されてしまいました。
赤ちゃんの乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違い
どんなに乳児湿疹が酷くても、1~2歳頃には乳児湿疹は消えていきます。この点が乳児湿疹と大人のアトピー性皮膚炎との大きな違いです。乳児湿疹がアトピー性皮膚炎になるかどうかはその後の経過次第といえます。皮膚の上にはたくさんの細菌が存在しています。そのため、湿疹などができている皮膚は悪玉菌が増えやすくなります。
ほとんどの菌は「黄色ブドウ球菌」と呼ばれているもので、これに感染するとジュクジュクした状態になります。こうなると湿疹が治りにくくなり、将来アトピー性皮膚炎になりやすいことがわかっています。この菌に対する免疫力の強さがアトピー性皮膚炎にになるかならないかの差にもなっているのです。
(赤ちゃんのアレルギーなどについては、以下の記事も参考にしてみて下さい)
赤ちゃんの乳児湿疹をふせぐためには?
赤ちゃんの顔や首、体にできる乳児湿疹をふせぐためにはどのような予防法があるのかをご紹介していきます。
乳児湿疹の予防と対策【新生児期からのこまめな入浴】
新生児期の赤ちゃんは皮脂の分泌が盛んなために「新生児ニキビ」ができやすい状態にあります。これは、皮脂が毛穴をふさいでしまう事でできやすくなるものです。毛穴に皮脂が溜まらないようにするためには、こまめな入浴や沐浴、汚れを拭き取ることで予防することが出来ます。特に皮脂が溜まりやすい首やくびれの部分は忘れずに清潔にしてあげましょう。
夏場などは特に汗も多いので沐浴などをこまめにすると良いでしょう。冬場にはガーゼタオルをお湯で濡らして顔や首などの汗や埃のたまりやすい部位を拭いてあげることでも乳児湿疹の軽減につながります。石鹸などはあまり使うと敏感な肌に刺激が強くなりますから一日に1回程度の使用が良いでしょう。
新井昇子
小児科医
3ヶ月以降、皮脂分泌が治まってきたら、顔はお水やお湯で洗うだけで、石鹸、ボディソープ等使用しなくても良いと思います。 使用することで天然の保湿成分である皮脂を落としてしまいます。 37度くらいのお湯で、手で撫でる感じで洗ってあげましょう。 お湯だけでも汚れは落ちますよ。
乳児湿疹の予防と対策【頭に出来るかさぶたの除去】
髪の毛が多い赤ちゃんの場合、気づきにくいのですが頭に脂漏性湿疹によって出来るかさぶたやフケが張り付いています。これが張り付くことで毛穴をふさいでしまいますから、除去して清潔に保つことが必要です。しかし、無理やりはがすとデリケートな赤ちゃんの頭皮を傷つけてしまいます。
入浴の前にベビーオイルやワセリンを使いこびりついたかさぶたやフケをふやかしておきましょう。ふやけたかさぶたなどは軽い摩擦で取りやすくなります。全部除去するには時間がかかりますが、絶対に指や爪で取ろうとせずに徐々に除去していくようにしましょう。
乳児湿疹の予防と対策【新生児期からこまめに汗を拭く】
赤ちゃんの汗腺は大人と同じ数あります。そのため、とても汗をかきやすい状態です。特に頭や首、わきの下、関節の部位に汗が溜まります。汗をそのままにしておくと「あせも」の原因になります。夏場などは特に汗の量も多いので沐浴や下着の着せ替えはこまめにすると良いでしょう。汗のたまりやすい首や関節などは特に気をつけて汗を拭いてあげましょう。
赤ちゃんに着せる服も、通気性の良いものにしたり汗の吸い取りやすい素材を選ぶことも大事です。また、エアコンなども気温や湿度に気をつけながら上手に使う事であせも対策にもなりますね。
乳児湿疹の予防と対策【新生児期からの保湿ケア】
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