乳児湿疹って何?新生児の顔のブツブツはいつまで続くの?

【医師監修】乳児湿疹と呼ばれる新生児の顔のブツブツはいつまで続くのでしょうか?いつまでも治らない顔や体の湿疹に、赤ちゃんの繊細な肌が耐えられるのかとても不安ですよね。新生児期から乳児期まで多くの赤ちゃんに起こるその症状についてご説明します。

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専門家監修
新井昇子
3歳男児と7歳女児の子育て中の小児科医です。現在は、魔法の子育てセミナー、個人セッションも行なっております。子育ての経験と心理学・医学的知識、・・・
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Contents
目次
  1. 赤ちゃんの乳児湿疹って何?
  2. 赤ちゃんの顔などにできる乳児湿疹の原因
  3. 乳児湿疹の症状
  4. 新生児からできる乳児湿疹はいつまで続くの?
  5. 赤ちゃんの乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違い
  6. 赤ちゃんの乳児湿疹をふせぐためには?
  7. 病院へ行く目安は?
  8. 赤ちゃんのデリケートな肌を守るために

赤ちゃんの乳児湿疹って何?

赤ちゃんの皮膚は大人に比べて薄くとてもデリケートにできています。そのため、ちょっとした刺激にも反応して、赤くなったり炎症を起こしやすくなっています。

新生児期によくみられるのが湿疹です。かゆみも伴う上に赤いポツポツがたくさんできてとてもかわいそうです。一般的に「乳児湿疹」と呼ばれています。今回はこの「乳児湿疹」についてご紹介していきます。

赤ちゃんの顔などにできる乳児湿疹とは?

乳児湿疹とは、新生児から1歳までの赤ちゃんの顔や首、体にできる湿疹の総称です。別名「乳児アトピー」とも言われていますね。この乳児湿疹が将来アトピーになるかならないかはその後の経過を見ていかないと判断は出来ません。ほとんどの乳児湿疹は1歳頃までには軽快していくようです。

赤ちゃんの顔などにできる乳児湿疹の原因

出典:https://www.pinterest.jp/pin/822540319420602725/

乳児湿疹が出来る原因はいくつかあります。その原因についてみてみましょう。

赤ちゃんの顔などにできる乳児湿疹の原因【新生児の皮脂の分泌】

乳児湿疹の原因の一つは、月齢3ヶ月までの新生児特有の皮脂の分泌の多さになります。新生児の赤ちゃんはまだお腹にいた時のお母さんからのホルモンの影響を受けています。このホルモンの影響で皮脂の分泌が盛んなために、ニキビのような湿疹や脂漏性湿疹ができやすくなっているのです。

特に顔や首を中心に出来るのですが、新生児によっては体にもできてしまいます。これは、皮脂にたまる脂肪分が毛穴などをふさいでしまう事が原因になっています。

赤ちゃんの顔などにできる乳児湿疹の原因【新生児後の皮膚の乾燥】

赤ちゃんの月齢が進み、3ヶ月を過ぎてくるとお母さんからのホルモンの影響はなくなります。そのため、皮脂の分泌が急激に低下し、皮膚が乾燥しやすくカサカサになってきます。この乾燥が原因で湿疹ができやすくなる時期です。

また、かゆみで赤ちゃんが掻きむしったりすると黄色ブドウ球菌などの菌に感染してジュクジュクとした湿疹ができる事もあります。特に顔などを無意識に引っかいてしまう事で皮膚に傷がつき、炎症やばい菌の感染の可能性が出てきますから注意が必要です。

赤ちゃんの顔などにできる乳児湿疹の原因【赤ちゃんの食物アレルギー】

新生児期までの乳児湿疹で強い症状が出ている場合には、離乳食を始める前にアレルギーテストをしておく方が良いかもしれません。しかし、この時期のアレルギー検査ではほとんどの赤ちゃんにミルクと卵に関して軽い反応が出ます。この反応は、意味のないものが多く自然と消えてしまうものです。

逆に反応が出たことでミルクと卵を避けるとアレルギーとして残ってしまう事がありますから気を付けてください。この時期のアレルギー検査は、抗体が高くなる前にたくさんの栄養を取らせることが目的であり、アレルギーに対する食物を除去するための物ではありません。(※1)

(新生児については、以下の記事も参考にしてみてください)

【生後3ヶ月】赤ちゃんの特徴や発育目安、育児の注意点!体験談も
新生児とは?いつまでを新生児と呼ぶの?乳児とどう違うの?

乳児湿疹の症状

乳児湿疹の症状を写真で説明します。以下を参照ください。