赤ちゃんの歯ぎしりの原因は?対策は必要?歯医者さんには行くべき?

【医師監修】「赤ちゃんなのに歯ぎしりするの?」と疑問に思い、心配になるママも多いのではないでしょうか。実は赤ちゃんの歯ぎしりはお口の発達に必要なことなのです。ここでは赤ちゃんの歯ぎしりの原因や対策、歯医者さんには行くべきなのかをご説明します。

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専門家監修
マキ先生
国立大学医学部卒業。11年目の小児科医。現在は子供を3人育てながらフルタイム勤務医をしています。日々、頑張るママたちや子供たちの心に寄り添える診療を心がけています。 本職の都合上、・・・
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Contents
目次
  1. 赤ちゃんなのに歯ぎしりするの?
  2. 赤ちゃんが歯ぎしりをする原因
  3. 赤ちゃんの歯ぎしり対策は?
  4. 歯ぎしりで歯医者さんに行くべき?
  5. 歯ぎしりによる赤ちゃんへの影響は?
  6. 赤ちゃんが歯ぎしりをやめなくても大丈夫!

歯ぎしりで歯医者さんに行くべき【歯並びが良くない】

赤ちゃんのお口を見て「歯並びが悪い」なと感じた時は、歯医者さんに相談してみましょう。「受け口」「噛み合わせが悪い」「出っ歯」「上顎と下顎の真ん中部分が大幅にずれている」など、歯並びの悪さから歯ぎしりが起きている可能性があります。歯並びが悪いまま放置していると、今後虫歯や歯周病に繋がる危険性があるので注意が必要です。(※2)

歯ぎしりで歯医者さんに行くべき【出血している】

歯ぎしりによってお口の中から「出血」してしまう場合があります。ほとんどの出血は自然と治まるので、ガーゼなどで優しくふきとり、お口の中を清潔に保ってあげましょう。ただし、しばらくしても出血が続いている場合や出血の量が多い場合は、歯医者さんを受診した方がよいでしょう。

歯ぎしりで歯医者さんに行くべき【歯が欠けたりぐらついている】

歯ぎしりによって「歯が欠ける」「グラグラする」といったことが確認できた場合は、歯医者さんを受診した方がよいでしょう。乳歯が欠けることで永久歯に影響することはありませんが、乳歯が欠けると欠けた箇所に虫歯菌がついてしまい、虫歯になる可能性があります。赤ちゃんの歯を健康に保つため、そのまま欠けた歯を放置しないよう注意しましょう。

歯ぎしりによる赤ちゃんへの影響は?

生後1歳までに始まる赤ちゃんの歯ぎしりは成長過程の一つなので、ほとんどの場合は赤ちゃんへの影響を心配する必要はありません。しかし、上記でご紹介したように歯医者さんへ相談した方がよい場合もあります。ここでは乳幼児期に起こる歯ぎしりによる赤ちゃんへの影響をご説明します。

歯並びへの影響

次に生えてくる歯の準備として行われる歯ぎしりですが、過度な歯ぎしりは「顎の発達や歯並び」に悪い影響を与えてしまいます。「歯並びの悪さ」の原因がすべて歯ぎしりというわけではありませんが、歯並びなどに異常がみえた場合は、早めに歯医者さんへ相談しましょう。

歯への影響

乳歯が生えそろう2歳半を過ぎても「歯ぎしりが続く」場合、乳歯がすり減り、痛みを感じてしまうことがあります(※2)。放っておくと歯神経の炎症を引き起こす可能性があるので、赤ちゃんがぐずっている時には痛みを訴えていないか、注意してみましょう。

また、歯茎からの「出血や歯が欠ける」といった影響もあります。力強く歯ぎしりをすると歯が欠けることがありますが、これについては心配いりません。しかし、欠けた歯や残った歯の欠けた部分によってお口の中を傷つけてしまう場合があので、日々赤ちゃんのお口をチェックする習慣をつけ、異変を感じたら歯医者さんを受診するようにしましょう。

赤ちゃんが歯ぎしりをやめなくても大丈夫!

1歳までに起こる赤ちゃんの歯ぎしりはこれから離乳食の時期に入る成長過程の一つなので、無理にやめさせる必要はありません。初めての育児では歯が欠けるなど心配になることもありますが、あまり心配しすぎるとママも赤ちゃんも疲れてしまいます。歯ぎしりは赤ちゃんの「成長の証」と気楽な気持ちで歯ぎしりが治まるまで見守りましょう。

ただし、「歯ぎしりが長く続く」「歯並びが悪い」など、歯医者さんに相談が必要な場合もあるので、1歳半以降の歯科検診などを活用し、赤ちゃんのお口を健康に保ってあげましょう。

マキ先生

小児科医

大人になっても歯ぎしりをする人もいます。子供の頃からよっぽど頻回にしていなければ、歯が擦り切れてしまうことも少ないでしょう。受診するまででもないけど気になるようであれば、乳児検診のときなどに歯医者さんに質問してみるのもいいかもしれません。