赤ちゃんの頭の形がいびつ…原因と矯正方法は?いつまでに矯正する?

【医師監修】いびつな赤ちゃんの頭の形。病気じゃないと分かったとしても、もし赤ちゃんがこのまま成長したらと思うと不安になってしまいますよね。今回はそんな不安を解消するために、頭の形がいびつなってしまう原因と矯正方法、いつまでに矯正すれば良いかを解説します。

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専門家監修
マキ先生
国立大学医学部卒業。11年目の小児科医。現在は子供を3人育てながらフルタイム勤務医をしています。日々、頑張るママたちや子供たちの心に寄り添える診療を心がけています。 本職の都合上、・・・
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Contents
目次
  1. 赤ちゃんの頭の形がいびつになってしまう原因は?
  2. 新生児期の赤ちゃんは頭の形が絶壁になりやすい
  3. 赤ちゃんの頭の形はどれ?それぞれの種類
  4. 赤ちゃんの頭の形を矯正するには?
  5. 赤ちゃんの頭の形はいつまでに矯正すればいい?
  6. 軽度の変形なら矯正しなくてもいい?
  7. いびつな頭の形なるのを防ぐ予防方法は?
  8. 矯正するかは赤ちゃんの様子を見ながら考えよう

絶壁は成長すれば自然と治る?

後頭部が絶壁になる症状は比較的多いことから、自然に治るのではと考えるママが多いようです。実際、赤ちゃんが自分で首の向きを変えられるくらい成長したら段々と形が整ってきた、というケースもあります。

ただし成長にともなって自然に治らなかった場合、子どもが大きくなってから坊主やポニーテールなど特定の髪形が似合わなくなることがあります。自然に治るかどうかはわからないためあまり期待せず、子どもの将来を考えて正しい矯正を行ってあげた方が良いでしょう。

赤ちゃんの頭の形はどれ?それぞれの種類

赤ちゃんの頭の形がいびつに変形してしまうとしたら、後頭部が絶壁になる短頭症が比較的多いでしょう。しかし、実は変形した頭の形は絶壁以外にも他に2種類があります。頭の形がいびつだけど、うちの子どもは絶壁とは形が違うという場合は参考にしてみてください。それぞれの種類の特徴を解説します。

頭の形が左右で違う斜頭症

いびつな頭の形として、絶壁の次に多い種類が斜頭症です。斜頭症は頭を真上から見た時に左右どちらかがへこんでおり、逆に反対側が突き出ているというアンバランスな頭の形が特徴です。主な原因は新生児期の睡眠時、頭を左右どちらかに長い時間向けていると起こりやすいとされています。

斜頭症の場合、原因を改善せずに状態がひどくなると頭以外にも変化が起こります。頭の形が左右で変わると、目など顔のパーツの位置も変わるので、顔が左右でアンバランスになってしまいます。しかし、特別焦る必要はありません。斜頭症も絶壁と同じく成長につれて治ることがあり、また矯正によって治すことのできる頭の形です。

頭の形が縦に長い長頭症

長頭症は頭を正面から見た時に縦に長い、もしくは上向きにとがったような頭の形が特徴です。原因としては、新生児期に横向きで寝ている時間が長いと起こりやすいと言われています。また出産時に赤ちゃんの頭を物理的に引っ張る吸引分娩を行うと、縦に長い頭の形になりやすいといわれています。

長頭症は寝ている向きや分娩方法などが原因の場合は安心して良いでしょう。他の種類と同じく、成長すれば自然に治るケースや矯正で治すことができます。ただし、全ての頭の形で共通して注意したいのが、頭蓋縫合早期融合症(※1)という病気の可能性です。

頭蓋縫合早期融合症とは、赤ちゃんの頭蓋骨の結合が通常より速く、脳の成長が妨げられる病気です。発症率自体は高くないようですが、頭の形が変形するという外見上の特徴が現れます。もし赤ちゃんが成長してから縦に長い頭の形になってきたなどの症状が現れたら、一度専門の医療機関で診てもらうことをおすすめします。

マキ先生

小児科医

赤ちゃんの頭蓋骨は出産時に対応できるように、また、頭部の成長に対応できるように、もともといくつかの部品に分かれています。色々な骨の継ぎ目が早期にくっついてしまう病気が頭蓋骨縫合早期癒合症です。頭の形は長くなる場合や平べったくなる場合など、様々です。専門医でないと診断が難しい病気ですが、気になる場合は検診や予防接種の際に医師に相談してみましょう。

赤ちゃんの頭の形を矯正するには?

頭の形が変わってしまった原因が向き癖や分娩など、病気以外であれば自宅で矯正することができます。生後から月日の浅い赤ちゃんの頭の形を矯正する場合、基本的に矯正用のアイテムなどを使って矯正します。こちらでは、頭の形を矯正する方法を3つ解説します。

矯正用の枕による矯正方法

出典:https://www.pinterest.jp/pin/749919775426003209/