赤ちゃんの頭が大きいのは病気?検査の目安は?体験談多数【画像あり】

【医師監修】赤ちゃんの頭が他の子に比べて大きいと不安になるママはたくさんいるでしょう。検査をしたほうがいい頭の大きさの目安などをくわしく説明します。不安の声だけでなく、赤ちゃんの頭が標準より大きいと検査をしたママの体験談も紹介します。ぜひ参考にしてください。

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専門家監修
マキ先生
国立大学医学部卒業。11年目の小児科医。現在は子供を3人育てながらフルタイム勤務医をしています。日々、頑張るママたちや子供たちの心に寄り添える診療を心がけています。 本職の都合上、・・・
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Contents
目次
  1. 赤ちゃんの頭が大きいと病気なの?
  2. 赤ちゃんの頭が大きい「巨頭症」とは?
  3. 赤ちゃんの頭が大きい巨頭症の原因となる病気
  4. 病気以外で赤ちゃんの頭が大きい場合も
  5. 赤ちゃんの頭が大きい場合の検査の目安は?
  6. 頭が大きい赤ちゃんの検査をしたママの体験談
  7. 家庭でも赤ちゃんの頭囲を測定してみよう
  8. 頭部の異常は素人には判別不可!まずは医師へ相談を

3.巨頭症の原因【硬膜下水腫】

脳の表面を覆っているくも膜が裂け、そのすぐ外側にある硬膜との間に髄液や血液などがたまる病気です。自然に消滅することもありますが、血がたまり血腫となることで手術を必要とする場合もあります。硬膜下水腫の原因は外傷かインフルエンザなどによる細菌性髄膜炎がほとんどです。

子供が頭部をケガしてから数時間~数日経過してから発症することが多いため、異常に気付いた際は、直前の数日で頭部にケガをした心当たりがないか確認するようにしましょう。

4.巨頭症の原因【くも膜のう胞】

脳を包んでいる「くも膜」に髄液が溜まってしまい、風船のように膨らむことで脳を圧迫してしまう病気です。小児期に発症することが多く、年齢によっては手術をする場合もあります。

赤ちゃんは、くも膜や頭蓋骨が柔らかいため頭が大きくなることもありますが、成人になってから発症した場合はくも膜が拡大することはほぼありません。自覚症状がないこともあるので、MRIを撮った際に偶然発見される人もいます。

5.巨頭症の原因【ソトス症候群】

体つきが大きく成長の促進が目立つ過成長と発達の遅れなどが特徴の病気で、1万人に1人が発症すると言われています。遺伝子の染色体異常により起こる指定難病のひとつです(※2)。

遺伝ではなく突然変異による発症なのでソトス症候群の子供を産んだ両親の次子への遺伝性はありませんが、ソトス症候群である本人の子供には50%の確率で遺伝します。

過成長や発達の遅れ以外にもさまざまな合併症やけいれん、側弯、偏平足などの症状が多くの子供に共通してみられます。定期的に診察を受け、合併症への早期対応や療育などによる発達のサポートをしていく必要があるでしょう。

6.巨頭症の原因【脳腫瘍】

子供が発症する癌の中で、白血病に次いで2番目に多い癌が脳腫瘍です。巨頭症の原因が脳腫瘍というのは少ないケースとなります。小脳や脳幹に腫瘍ができることで水頭症を発症するのが頭が大きくなる原因です。

病気以外で赤ちゃんの頭が大きい場合も

赤ちゃんの頭が大きいことが気になっても病気ではないケースがほとんどです。その場合心配する必要はありませんので、赤ちゃんの個性として受け入れてあげましょう。病気ではない場合に考えられる理由は大きくわけて2つです。

遺伝で赤ちゃんの頭が大きい

赤ちゃんの頭が大きい場合の多くが遺伝によるものです。この場合はパパやママ、近い親戚で心当たりがあったり成長とともにバランスよく体も頭も大きくなるので、気にならない人が多いでしょう。頭囲だけが大きくなっていくようでなければ病気の可能性も低いので、頭の大きさは遺伝と考えて問題ありません。

このように医師に直接病気かどうか確認してみることで赤ちゃんの頭が大きいことへの不安を取り除くことができます。出産するまでは妊婦健診、出産後は乳幼児健診のほかに風邪などで受診する時など、子供と生活していると医師と顔を合わせる機会は意外に多いもの。気軽に相談しましょう。

計測ミスにより頭囲が大きい