揺さぶられっ子症候群とは?高い高いはNG?症状や赤ちゃんをあやす注意点も

【医師監修】赤ちゃんの命を奪うこともある、危険な揺さぶられっ子症候群について知っていますか?この記事では揺さぶられっ子症候群の原因や、症状などについてご説明します。また、揺さぶられっ子症候群の予防法・あやす際の注意点もご紹介しますので、ぜひ目を通してみてくださいね。

Contents
目次
  1. 揺さぶられっ子症候群とは?何歳まで注意すべき?
  2. 揺さぶられっ子症候群の原因は?
  3. 揺さぶられっ子症候群の症状は?
  4. 揺さぶられっ子症候群の予防法
  5. 赤ちゃんをあやす際の注意点
  6. 新生児から生後6ヶ月は特に揺さぶられっ子症候群に注意!

揺さぶられっ子症候群とは?何歳まで注意すべき?

「揺さぶられっ子症候群」という言葉を耳にしたことはありますか?揺さぶられっ子症候群とは赤ちゃんの体や頭が激しく揺さぶられ、硬膜下血腫や脳浮腫、網膜出血といった症状を引き起こしてしまうことを言います。初めて症例が報告されたのはアメリカで、日本でも2002年ごろから注意を呼びかけるようになりました。(※1)

基本的には、育児やあやしのために常識の範囲内で赤ちゃんを揺すった程度であれば、揺さぶられっ子症候群を発症することはほとんどないとされています(※1)。

生後何ヶ月から何歳まで注意が必要?

新生児から生後6ヶ月頃までの赤ちゃんは、特に揺さぶられっ子症候群に注意が必要です。その理由としては首がすわっていないことに加えて、頭が相対的に重く大きいことや脳血管の構築が弱いことなどが挙げられます。もちろんそれ以降の月齢、年齢でも激しい揺さぶりは控えなければなりません。

では、子どもが何歳になるまで揺さぶられっ子症候群のことを気にかける必要があるのでしょうか?「揺さぶられっ子症候群にかかるのは何歳までか」という明確な基準はまだはっきりしていません。ただ、最低でも体がしっかりとする2歳までは注意しておく必要があると言えるでしょう。

揺さぶられっ子症候群の原因は?

揺さぶられっ子症候群を発症する揺すりの基準としては、主に以下のようなものが挙げられます。

●2秒間に5、6回赤ちゃんの頭を揺さぶる
●10秒間に5、6回の割合で赤ちゃんの体を激しく揺する
●20分間赤ちゃんの体を左右に揺さぶる
●15秒以上赤ちゃんの頭を速く揺すり続ける

「普段赤ちゃんと接していて、そんなに揺することってあるの?」と感じたママもいますよね。では、どういったことが原因で、赤ちゃんを激しく揺さぶってしまうのでしょうか?

育児ストレス

揺さぶられっ子症候群の原因としてまず挙げられるのは、育児ストレスによる揺さぶりです。「家族が育児に協力してくれない」「育児が思い通りにいかない」といったいらだちから、ママや家族が赤ちゃんに八つ当たりして揺さぶってしまうケースがみられます。

我に返ってから「赤ちゃんのことを嫌いになったわけじゃないのに、どうしてこんなことをしてしまったんだろう」と後悔するママや家族も少なくありません。

赤ちゃんが泣きやまない

赤ちゃんがなかなか泣きやまないことが原因となって、揺さぶられっ子症候群を発症するほどに赤ちゃんを揺さぶってしまうケースもあります。なかなか赤ちゃんが泣きやまないと、ついいらだってしまうものですよね。初めのうちは優しく揺すってあやしていても、泣きやまないイライラから揺する力が強くなってしまうこともあるでしょう。

(赤ちゃんが泣きやまないことについては以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんが泣きやまない!対処はどうしたら良い?病気が原因の場合も?

赤ちゃんをあやす力加減を誤った

赤ちゃんをあやす力加減を誤ってしまうことも、揺さぶられっ子症候群のひとつの原因であると言えるでしょう。上下運動の激しい危険な抱っこや高い高いを繰り返すと、赤ちゃんの頭が揺さぶられてしまいます。

悪意やいらだちはまったくなく「ただ赤ちゃんを喜ばせたかった」という気持ちだったとしても、取り返しのつかない結果になってしまうこともあるものです。

突然赤ちゃんを預けられて戸惑ってしまった

揺さぶられっ子症候群の原因としては、突然赤ちゃんを預けられた家族の戸惑いによる揺さぶりも挙げられます。赤ちゃんを預かった経験のないパパや家族が、いきなり赤ちゃんのお世話を頼まれたら「どう接して良いのかわからない」と不安になるものです。

その結果、正しい抱き方や揺すり方がわからず戸惑ってしまい「とにかく揺らしてみよう」と赤ちゃんの頭を激しく揺さぶっていたというケースがあります。

揺さぶられっ子症候群の症状は?