揺さぶられっ子症候群とは?高い高いはNG?症状や赤ちゃんをあやす注意点も

【医師監修】赤ちゃんの命を奪うこともある、危険な揺さぶられっ子症候群について知っていますか?この記事では揺さぶられっ子症候群の原因や、症状などについてご説明します。また、揺さぶられっ子症候群の予防法・あやす際の注意点もご紹介しますので、ぜひ目を通してみてくださいね。

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Contents
目次
  1. 揺さぶられっ子症候群とは?何歳まで注意すべき?
  2. 揺さぶられっ子症候群の原因は?
  3. 揺さぶられっ子症候群の症状は?
  4. 揺さぶられっ子症候群の予防法
  5. 赤ちゃんをあやす際の注意点
  6. 新生児から生後6ヶ月は特に揺さぶられっ子症候群に注意!

揺さぶられっ子症候群になってしまった場合、赤ちゃんにはどういった症状が現れるのでしょうか?揺さぶられっ子症候群が疑われる危険な症状としては、主に以下のようなものが挙げられます。発見が遅れると死に至ることもあるため、気になる症状があればすぐに脳外科を受診しましょう。

●元気がなく顔色が悪い
●嘔吐
●けいれんや意識障害
●すぐに眠ってしまい、目を覚まさない

また、揺さぶられっ子症候群の発症後に命が助かったとしても、脳出血や脳性麻痺、視力障害や学習障害といった後遺症がみられる可能性もあります。

揺さぶられっ子症候群の予防法

常識的な範囲内のあやしや揺れであれば、揺さぶられっ子症候群はそう簡単には発症しません。ただ、先ほどご紹介したように、育児ストレスや赤ちゃんへの接し方での戸惑いが原因となって「赤ちゃんを強く揺すってしまった」という事態が発生してしまうこともあります。

そこで、ここからは揺さぶられっ子症候群の予防法についてご説明します。普段の生活のなかに予防法を取り入れて、赤ちゃんを危険な揺さぶられっ子症候群から守っていきましょう。

家族全員が赤ちゃんへの接し方を理解しておく

揺さぶられっ子症候群の予防法としてまず挙げられるのが、家族全員が赤ちゃんへの接し方を理解しておくことです。赤ちゃんをあやす時のどういった動きに危険が伴うのか、家族全員が正しく理解できているかどうか確認し合ってみましょう。

「それとなくママの真似をしておけば大丈夫」と考えているパパや「自分たちが子育てしていた頃の感覚で良いだろう」と思い込んでいるおじいちゃんおばあちゃんも少なくありません。赤ちゃんが揺さぶられっ子症候群を発症する危険な揺れの程度や、あやす際の抱き方について家族全員が共通の認識を持っておくことが大切です。

育児ストレスの発散方法を見つけておく

育児ストレスの発散方法を見つけておくことも、揺さぶられっ子症候群の予防法のひとつです。先ほどご説明したように、育児ストレスによるイライラで赤ちゃんを強く揺すり、揺さぶられっ子症候群を発症させてしまったというケースは多いものです。そういった事態を予防するためにも、ママ自身が育児ストレスの発散方法を見つけておくと良いでしょう。

赤ちゃんを預けて趣味や買い物を楽しんだり、支援センターや児童館などで他のママたちと交流したりすると気分転換になります。あまりにも子育てがつらい状況が続くようであれば、保健師や小児科医に相談してみるのもひとつの手です。

(育児ストレスの発散方法については以下の記事も参考にしてみてください)

育児ストレスの解消法を紹介!~症状や発散の仕方を考えてみる~

赤ちゃんがなぜ泣いているのか落ち着いて考える

赤ちゃんが泣きやまない際に「なぜ泣いているんだろう?」と落ち着いて考えるようにすることも、揺さぶられっ子症候群のひとつの予防法であると言えます。「早く泣きやませなくちゃ」という焦りや「どうして泣きやまないの?」といういらだちから、赤ちゃんを強く揺すってしまった経験があるママも多いものです。

赤ちゃんが泣き始めたら、まず何を求めて泣いているのかひとつひとつ原因を探ってみてください。おむつや空腹といった生理的な理由による場合もあれば、特に理由もなく泣いている場合もあるでしょう。「何を試してもだめだ」という時には、抱っこし続けたりその場で見守っていたりすることで落ち着く可能性もあります。

げっぷのさせ方に注意する

赤ちゃんのげっぷのさせ方に注意することも、揺さぶられっ子症候群の予防法として挙げられます。新生児からおよそ生後5、6ヶ月までの赤ちゃんには、母乳やミルクを吐き戻して窒息しないようげっぷが必要です。そのため「はやくげっぷを出さないと」とつい危険な体勢でげっぷをさせようとしてしまうこともあるでしょう。

げっぷをさせる際には赤ちゃんの首をしっかり固定し、トントンと背中を優しく叩くようにしてみてください。また、なかにはげっぷが出づらい赤ちゃんもいます。げっぷが出ないからと無理に叩いたり、揺すり続けたりしないよう注意しましょう。

(赤ちゃんのげっぷについては以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんのゲップはいつまで?必要な理由や目安は?みんなの体験談多数

長時間の車移動では休憩をはさむ

長時間の車移動で休憩をはさむようにすることも、揺さぶられっ子症候群の予防法であると言えるでしょう。首がすわっていない赤ちゃんにとっては、長時間の車の揺れも大きな負担となります。赤ちゃんの様子を見ながら、1時間から2時間ごとには休憩を取るよう心がけておいてくださいね。休憩の際には赤ちゃんをチャイルドシートから降ろしてあげましょう。

また、新生児から生後6ヶ月頃までの首がすわっていない赤ちゃんは、頭の揺さぶられを防ぐヘッドギア付きのチャイルドシートに乗せてあげると安心です。

赤ちゃんをあやす際の注意点