母乳は血液からできてる?なぜ白い?出る・作られる仕組みや成分を徹底解説
【医師監修】母乳が血液からできていることを知っていますか?母乳が白い理由や作られる・出るまでの仕組みをはじめ、母乳に含まれる栄養素・成分などを紹介します。母乳をたくさん出す方法や、母乳に赤い血液が混ざってしまう原因、その対処法なども紹介するので参考にしてみてくださいね。
母乳に含まれる脂肪は、赤ちゃんが生きるうえで大切なエネルギー源です。必須脂肪酸であるリノール酸もたくさん含まれていますよ。(※1)
乳糖
母乳には、牛乳の1.5から2倍もの乳糖が含まれています(※1)。200種類以上の糖質が複合した母乳の糖質は、赤ちゃんの腸に良い細菌を届ける働きもあり、血液から感染する感染症を予防したり、脳炎などのリスクを減らす働きがあるのです。また、乳糖は体の中で時間をかけて分解されるので、血糖値が急激に上がることを避けることもできます。
乳糖にはカルシウムの吸収を助ける働きもあるので、歯や骨のほか、脳や中枢神経の発達を助けてくれますよ。
ビタミン・ミネラル
母乳にはビタミンやミネラルがバランスよく入っている反面、牛乳とくらべてリンやカルシウムが4分の1から6分の1とかなり少なくなっています。しかし、成分の量が少ないことは悪いことではありません。リンやカルシウムが少ないことで肝臓への負担を減らし、赤ちゃんの鉄分の吸収率を高めることができるでしょう。
ちなみに、母乳育児の赤ちゃんが鉄欠乏性貧血になるケースはあまりありません(※1)。しかし、生後半年を過ぎると母乳だけで鉄分を補うことが難しくなり、貧血になってしまう可能性があります。そのため、生後半年くらいになると離乳食を開始するのです。
離乳期に母乳から牛乳に切り替える形にし、十分に離乳食を摂取できていないと鉄欠乏性貧血になってしまう可能性がありますので、注意しましょう。(※1)
免疫物質
特に初乳には、免疫物質が豊富に含まれます(※3)。例えばIgA抗体やリゾチーム、ラクトフェリンや白血球などです。IgA抗体はアレルゲンやウイルス、細菌などの病原体が体に入ってくることを防ぐ免疫成分です。免疫の機能が発達していない生まれたばかりの赤ちゃんのために、初乳にはIgA抗体が多く含まれます。
リゾチームは酵素の1種で、腸内の善玉菌を増やしてウイルスなどの感染を予防してくれます。ラクトフェリンはウイルスや菌から赤ちゃんを守るだけでなく、脂質の代謝をよくする働きもありますよ。また、白血球が持っているのは殺菌作用です。白血球が含まれた母乳には殺菌作用があるので、消毒をせずに授乳することができるのです。
母乳をたくさん出すコツ
母乳は栄養豊富なので、赤ちゃんにはできるだけたくさん飲ませてあげたいですね。母乳をたくさん出すコツを紹介していきます。
(新生児への曲選びのコツについては以下の記事も参考にしてみてください)
体を温める
母乳は血液でできています。そのため母乳をたくさん出すためには、血液をスムーズに乳房に届けることが大切です。血流がよくなるように冷え性を改善したり、体のコリをほぐして体を温めましょう。
体を温める食べものとしては生姜が有名ですね。生姜は体を温めてくれるうえに、胃液をたくさん分泌させたり血管を健康にする効果もありますよ。また、入浴で体を外側から温めるのもおすすめです。40度くらいのぬるめのお湯に10分くらい浸かってみてください。ゆっくり入浴している時間がない場合は、カイロで足の裏を温めるだけでも効果がありますよ。
食事をしっかりとる
血液や母乳は日々の食事から作られているため、母乳育児をする間の食事はとても大切です。
母乳育児をしていると、通常の時よりも350キロカロリーほど多くカロリーを消費するといわれています(※4)。普段よりもたくさんカロリーを摂取することが大切です。
母乳育児をしている時のママにおすすめな食材はレバーや牡蠣、あさり、ほうれん草などの鉄分を多く含むものや、コラーゲンを含むものです。無理のない範囲で、和食などヘルシーでバランスのいい食事を食べるようにしてみてくださいね。
漢方やハーブを取り入れる
漢方は、母乳育児をサポートするものとして昔から活用されています。特に有名なのはタンポポの根や当帰(とうき)などです。医学的な根拠はありませんが、タンポポの根は乳管が詰まって母乳の量が少ない場合に効果的があり、当帰は血液の量を増やす働きがあるといわれています。
漢方を始めるのはハードルが高いという場合は育児用のハーブティーなどもあります。母乳の量が少ない場合などに簡単に取り入れてみてくださいね。
頻回授乳をする
母乳の量が少ない場合に「とにかく赤ちゃんにおっぱいを吸わせてください」と指導を受けたママも多いでしょう。母乳は、いろいろなホルモンの働きによって分泌されますね。赤ちゃんがおっぱいを吸うことで、血液から母乳を作るプロラクチンや、母乳を乳管に送るオキシトシンなどをたくさん分泌させることができます。
授乳の回数を増やすことで、母乳をたくさん作れるということですね。ただし、産後体調が悪かったり乳頭が痛い場合は無理をする必要はないでしょう。
(生後1ヶ月の授乳の間隔・回数については以下の記事も参考にしてみてください)
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