粉ミルクはアレルギーに要注意！赤ちゃんに出る症状は？原因・対処法も紹介！

母乳の成分とは異なる成分が粉ミルクには含まれているため、粉ミルクアレルギーを発症します。赤ちゃんの身体の中で粉ミルクに含まれる成分が、異物と判断されると抗体が作られるのです。異物と判断された成分が再び赤ちゃんの身体に入ると、抗体がその成分と戦います。そしてアレルギー反応を起こすのです。

粉ミルクでアレルギー反応が起こる主な原因物質は、カゼインというたんぱく質です。カゼインは牛乳にも含まれています。

カゼインは母乳にも含まれています。しかし、牛乳に含まれるカゼインに比べて母乳に含まれているカゼインは分子サイズが小さく量も少なくなっています。そのため、母乳は、粉ミルクに比べてミルクアレルギーを発症しにくいと言われているのです。

妊娠中の食事が赤ちゃんがアレルギーを発症する原因になることはないでしょう。妊娠中にはアレルギーの原因物質となる食品の摂取を制限するママもいるかもしれません。しかし、制限をすることでアレルギーを発症しないとは言い切れません。

（妊娠中の食事や栄養については以下の記事も参考にしてみてください）

粉ミルクでアレルギーが発症した時の検査方法は、問診をした上で、血液検査や負荷試験を行います。血液検査では、粉ミルクに含まれているカゼインやラクトグロプリンなどのアレルギーの原因物質に対してIgE抗体を測定します。(※1)

IgE抗体とは、身体を守るために身体に入ってきたアレルギーの原因物質に対して働きかける抗体のことを言います。IgE抗体は血液中に含まれる数はとても少量です。しかし、アレルギー体質の人は、血液中にIgE抗体が大量に存在していると言われています。そのため、血液検査でIgE抗体を測定して数値が高い場合は陽性となります。

ただ、アレルギー症状が起きたすべての人が、血液検査で必ず陽性反応が出るとも限らないのです。起きた症状とその後の経過や検査結果をもとに粉ミルクによるアレルギーを疑います。

赤ちゃんは身体の発達が未熟なことが原因で、アレルギー症状が起こる可能性もあります。そのため、アレルギーの原因となる物質のきちんとした特定ができるのは、2歳を過ぎてからになるでしょう。

粉ミルクアレルギーと診断された場合は、アレルギーの原因となる粉ミルクを赤ちゃんに与えないことが一般的な治療法となります。しかし、離乳食が始まっていない月齢の赤ちゃんは、粉ミルクだけが栄養源です。その場合は、粉ミルクアレルギーを持つ赤ちゃん専用の粉ミルクに切り替えます。

アレルギーの赤ちゃん専用の粉ミルクは、原因物質となるカゼインを加水分解しています。また、牛乳の成分を使っていません。アレルギー反応が起こらないように作られていますが、医師に相談してから与えるようにしましょう。