子供の誤嚥・誤飲に要注意!種類別のリスクや適切な対応の手順!予防策も!
赤ちゃんや子供が誤って異物を口にいれる事故に誤嚥(ごえん)・誤飲があります。窒息状態になることもあり、すぐに対応しなければなりません。誤嚥・誤飲にはどんな種類とリスクがあり、どう対応すればいいのでしょうか。予防策を交えて説明します。参考にしてください。
まず真っ先にしなければならないのは救急車を呼ぶことです。命に危険があると考え、速やかに119番通報しましょう。
びっくりして取り乱してしまうママもいるでしょうが、大切な子供を助けるためです。落ち着いて119番に異物を飲み込んだおそれがあることや、住所、年齢などを伝えることが重要です。
上気道異物の対処手順②意識の確認
119番通報ができたら、意識の確認をします。子供が声が出せなかったり、息を止めていたりする場合でも、ママの問いかけやに反応があれば意識はあります。
声掛けに反応がない、ぐったりしているなどの場合は意識がないと判断し、すぐに心肺蘇生を行いましょう。心肺蘇生は胸骨圧迫という方法で行います。
子供の胸の真ん中、乳首の間を両手で横から見て5cm程度沈むくらいの力で押します。押したら必ず元の位置まで戻しましょう。これを繰り返します。速さは1分間に100~120回ですので、1秒に2回程度です。1歳未満の場合は人差し指と中指の2本で圧迫しましょう。
上気道異物の対処手順③気道閉塞の解除・1歳未満の場合
早急に気道閉塞(異物で通り道が閉まっている状態)を解除しなくてはなりません。意識があり強い咳をして自分で異物を吐きだそうとしている場合は、ママはそばで見守りましょう。もし自で吐き出せない場合は、ママが異物の除去を試みましょう。
1歳未満の場合は、赤ちゃんの頭を下にし、うつ伏せの状態で片手で支えます。この時ママは座って、赤ちゃんが落ちてしまわないように注意します。股とお腹を腕にのせて、顎(あご)を手のひらに置くと支えやすいです。態勢が取れたら赤ちゃんの肩甲骨の間を、空いているほうの手で数回強くたたきます。うまくいけば衝撃で異物の除去ができるでしょう。
数回たたいたら、今度は頭をしたにしたまま仰向けにして胸骨圧迫を行いましょう。こちらも数回圧迫したらまたうつ伏せに、また数回たたいたら仰向けに、を最大5回繰り返します。それでも異物を除去できない場合は心肺蘇生の胸骨圧迫だけを続けましょう。
上気道異物の対処手順③気道閉塞の解除・1歳以上の場合
子供が1歳以上の場合はハイムリック法という方法で異物の除去をしましょう。背中側から子供を抱きかかえるようにして、脇の下からにママの両腕を前に回します。
片方の手で拳を作り、拳の親指側をお腹の真ん中、おへその少し上に当てましょう。空いているほうの手を拳の上に置いて、グッと自分の方に引き上げます。子供の身体を持ち上げるような感じにすると、うまくいきますよ。
これを異物を吐きだすか、意識がなくなる寸前まで続けます。意識がなくなってしまった場合はすぐに心肺蘇生法の胸骨圧迫を開始しましょう。座って子供を後ろから抱き抱えるようにして行う方法もあります。
子供の『下気道異物』のリスク・対応手順
下気道異物は上気道異物のように、急に窒息して苦しむということはありません。しかし異物が本来食べ物が通る食道ではなく、空気の通り道である気管支に入っているという危険な状態です。
専門の医師に気管支用の内視鏡を使って異物を除去してもらわなければいけません。子供や赤ちゃんが苦しんでいる様子がなくても、ママが適切な対処をしてあげましょう。
(新生児のいきみ、うなりについては以下の記事も参考にしてみてください)
下気道異物のリスク
下気道異物は窒息や呼吸停止、心停止などの急性のリスクは上気道異物よりは低くなります。しかし、そのままにしておくと、突然呼吸が苦しくなる、感染症を起こすなどのリスクがあります。感染症を起こすと誤嚥性肺炎という病気のおそれもあります。
気管支の奥の方まで入ってしまうと、出ていた咳が出なくなり食道に入ったと勘違いしてしまうママもいるでしょう。一度、気管支に入った異物が自然に食道に入るということはありません。症状が落ち着いても、安心はできませんので注意しましょう。
下気道異物の対処手順①119番通報
急性の症状が出ていなくても、下気道や食道の入り口に異物がある場合は病院での処置が必要です。一般の小児科では処置に必要な設備がない場合が多いので、119番通報して救急車を呼びましょう。
休日や夜だからと言って翌日まで待ったり、かかりつけ医に行って様子を見る必要はありません。異物が気管支にある時間が長くなると、それだけ呼吸困難になったり感染症を起こすリスクが上がります。
下気道異物の対処手順②子供の様子を観察する
119番通報がすんだら、子供の様子に変化がないかを注意しましょう。窒息の危険は少ないですが、異物が移動したり、それまでになかった症状が出てくる可能性があります。
救急車がきたら、到着までの間に子供がどのような様子だったのかを救急隊員に伝えましょう。
子供の誤嚥・誤飲の予防策
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