一番妊娠しやすい日は?計算して排卵日を特定できる?

【医師監修】一番妊娠しやすい日はいつ?生理予定日から計算して排卵日を特定できるのでしょうか。妊活の際、最も気になる点です。排卵日と妊娠の仕組み、自分で排卵日を探る方法などについてドクターの助言を交えて説明します。妊活を始めたカップルはぜひ参考にしてください。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 一番妊娠しやすい日は排卵日なの?自分の排卵日がいつか知ってる?
  2. そもそも排卵日とは?
  3. 卵子と精子の寿命を知ると一番妊娠しやすい日がわかる
  4. いつが一番妊娠しやすい日なの?
  5. 一番妊娠しやすい日は自分でわかる!?排卵日を特定する方法
  6. 一番妊娠しやすい日に妊娠する確率
  7. 一番妊娠しやすい日を意識し過ぎない事も大切

精子と卵子の寿命を知ると、どのタイミングが妊娠しやすいのかなんとなく理解できた人もいるのではないでしょうか。では、いつが一番妊娠しやすい日となるのでしょうか?生理後、排卵前、排卵日のなかで、どのタイミングが一番妊娠しやすいのかお伝えします。

排卵日が一番妊娠しやすい日というのは間違い

排卵日が一番妊娠しやすい日というのは間違いです。

卵子に比べて精子の寿命の方が長いことから、排卵された卵子を精子が待ち受けているときが妊娠するにはベストなタイミングであるといえます。つまり、排卵日にセックスするのでは遅い可能性が高いのです。もちろん排卵日にタイミングよくセックスして妊娠するということもありますが、一番妊娠しやすい日とは言えないでしょう。

一番妊娠しやすい日は排卵日の2日前

一番妊娠しやすい日は排卵日の2日前といわれています。その訳は次の通りです。

排卵日より前にセックスする方が妊娠する確率が高いということは分かりました。では、排卵日の何日前が一番妊娠する確率が高いのでしょうか?一般的に、排卵日の5日前から当日までが妊娠しやすい時期です。ある研究では、その中でも排卵日の2日前が最も妊娠しやすい日だという結果がでているのです。

さらに、2日前に1回だけセックスをするよりも、その前後でできるだけ多くセックスをすることが妊娠の確率をぐっと上げると言われています。

リエ先生

産婦人科医

一般的に排卵日2日前〜排卵日が一番妊娠しやすいといわれています。精子は2、3日子宮内で生存でき、一方で、卵子が最も受精能を持つのは排卵して12時間以内といわれています。


(排卵については以下の記事も参考にしてください)

排卵とは?症状はある?排卵と妊娠の関係性・仕組みについて知ろう!

一番妊娠しやすい日は自分でわかる!?排卵日を特定する方法

排卵日の特定は妊活する上でとても大切です。排卵日は、婦人科や不妊治療専門の医師に特定してもらうことが一番確実な方法です。しかし、妊活を始めたばかりの人や自然な妊娠を望む人、時間やお金の都合でまだ本格的に不妊治療を始められない人もたくさんいます。

そんな時に自分で排卵日を特定してタイミングをとり、妊娠に繋がれば嬉(うれ)しいでしょう。排卵日を自分で計算して確認する方法について紹介します。

1. 基礎体温を測る

まずは基礎体温で排卵日と特定するという方法です。基礎体温は通常、低温期と高温期の2段階に分かれます。生理が始まった頃から低温気がスタートし、排卵日を過ぎると高温期に移行していきます。そして、低温期の終盤に一番体温が下がった日が排卵日といわれているのです。

基礎体温を測れば、おおよその排卵日を特定することができます。この方法は、基礎体温が低温期と高温期にはっきり分かれている人には向いている方法でしょう。しかし、一番体温が下がった日が確実に排卵日なのかというと、100%確定ではないといわれています。基礎体温はあくまでも目安です。

ただ、妊娠を希望する人にとって、自分の基礎体温を把握することは排卵日を特定することだけでなく、生理後や排卵日、生理前などの自分の体の変化を知るためのバロメーターとなります。なるべく毎日記録して自分の身体の変化を知ることが、妊娠への近道と言えるでしょう。

リエ先生

産婦人科医

排卵日を知る方法はいくつかありますが、基礎体温か排卵検査薬が、自分で調べる方法としては確実性が高いです。基礎体温は見慣れず、分かりづらいこともあるため、そういう人は排卵検査薬を使用しましょう。

2. 排卵日の計算方法 最も有名なのが「オギノ式」

次に、排卵日の計算方法で最も有名なのが「オギノ式」です。この計算方法は、生理周期から14を差し引くと、おおよその排卵日が計算できるというものです。なぜ14を引くのかというと、排卵日から生理が始まるまでの期間はおおよそ一定の14日であると考えられているからです。

生理周期は28日の人もいれば、35日の人もいて個人差があります。人によって周期が長かったり短かったりするのは、生理から排卵日までの日数がバラバラだからです。しかし、排卵日から生理までの期間は、ほとんどの人が一定の14日であるといわれています。そのため、生理予定日から14日を差し引いて計算した日が排卵時期であると言えるのです。

例えば、29日周期の場合、29日から14日を差し引いた15日、つまり生理開始日から数えて15日目が排卵日という計算結果になります。そして、15日から自分の生理期間を差し引けば(7日間だったら7を引く)、生理後何日目が排卵日なのかがわかります。

この「オギノ式」は生理周期が毎月一定の人にはとても適した計算方法です。ただ、生理不順の人や体調の変化で周期が乱れた時には計算ができません。100%信じるというよりは目安程度に考えると良いでしょう。

3. 「福さん式」

「福さん式」とは、元助産師の女性が考案した内診して排卵日を特定する方法です。自分の指を直接膣内にいれて、子宮口やオリモノの状態の変化を直接確認し、妊娠しやすい時期かどうかを調べるのです。子宮口やオリモノの状態は生理後、排卵日、生理前や妊娠時とそれぞれ違う状態になると福さん式ではいわれています。

膣内に指を入れると子宮口はすぐ届くほど下がっていることがあります。これが妊娠しやすい時期の子宮口の状態です。また妊娠しやすい時期の子宮口は、触るとくちびるのようにとても柔らかい状態になっています。

オリモノは、排卵日前の妊娠しやすい時期に一番量が多くなります。オリモノの状態はローションのように透明で、とてもよく伸びます。このオリモノが伸びる状態になると、その後2日~3日で排卵日になるといわれているのです。この時期が一番妊娠しやすい時期と言えます。自分で内診するだけで排卵日の時期が特定できのは、とても嬉しいことです。

ただし、自分の指で直接子宮口に触れて内診する場合は、子宮口を傷つけないように爪を切るなど、衛生面に注意が必要です。さらに、自分で触ったことのない、オリモノや子宮口の変化を判断できるようになるには時間がかかります。自分で判断できるようになるまで時間がかかるのが、この方法のデメリットでしょう。

4. 排卵検査薬で確認する