赤ちゃんも耳垢は出る?取る必要はある?変な色だった時の対処法は?
【医師監修】赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、耳垢が出ます。赤ちゃんの「耳垢が黒い」「臭う」「湿っている」「ベタベタした感じ」といった状態だと心配ですし、耳掃除をするべきかも迷ってしまいますよね。そこで今回は、赤ちゃんの耳垢や耳掃除について、体験談を交えて紹介します。
赤ちゃんの耳掃除は神経質に行う必要はありませんが、耳を清潔に保つうえではケアが必要です。耳掃除は家でも耳鼻科でも行えますが、どちらが良いのかは赤ちゃんの状態によります。
新生児の耳垢の正しい取り方を説明しておきましょう。耳垢がカサカサしていて見える位置まで出てきている時は、綿棒で取り除くという耳掃除をするのではなく、お風呂の後でガーゼを用いて水分をふき取る程度で十分です。新生児の耳に黒い耳垢を見つけると驚くでしょうが、生理現象なので気にしなくて大丈夫です。
しかし、月齢が進み外出の機会が増える生後3ヶ月以降になり、赤ちゃんの耳垢が「ベタベタして綿棒で上手に取り除けない」「耳の奥にかたまりが見える」状態になった時は耳鼻科で耳掃除をしてもらうのがおすすめです。また「耳垢の色がいつもと違う」「耳だれが出ている」場合はすぐに耳鼻科に連れて行くようにしましょう。
耳掃除ってどのくらいの頻度ですればいいの?
家での耳掃除は、お風呂の時に入った水分を取り除く程度であれば毎日行ってかまいません。ただし、お風呂に入れるたびに耳掃除を兼ねて赤ちゃんの耳に綿棒を差し込んで水分を取るのはいけません。特に新生児の耳の中はデリケートなので、綿棒の刺激で傷つく可能性が高いからです。
耳の奥のかたまりを取り除く目的で耳鼻科に耳掃除を依頼するのは、ある程度月齢が進み、赤ちゃんの耳に異常が起こった時だけで十分です。耳垢の色の変化や耳だれの有無が判断の基準となります。頻度は数ヶ月に一度程度です。耳掃除の頻度が多くなると、その分赤ちゃんの耳の中は余計な刺激を受けることになるので注意しましょう。
マキ先生
小児科医
ベタベタタイプの耳垢の場合、家庭ではなかなか取りきれません。必要時には 耳垢を溶かすお薬を点耳し、30分ほどしてから吸引して取り出す方法があります。
(耳掃除のやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
赤ちゃんの耳垢の色は?
赤ちゃんの耳掃除をしていると「耳垢が黄色い」「茶色い」「黒い」「赤い」など、色が変化することに気づくはずです。生まれた直後と生後数カ月経ってからでは、耳垢の色が違います。そこで、正常な耳垢の色と注意が必要な色についてお話しします。
赤ちゃんの正常な耳垢とは?【耳垢の色】
赤ちゃんの正常な耳垢の色は、大人とは違います。正常の範囲の赤ちゃんの耳垢の色は以下の通りです。
●月齢が進んだ赤ちゃんの黄色い耳垢
●月齢が進んだ赤ちゃんの茶色い耳垢
●新生児の黒い耳垢
ママやパパの耳垢は黄色が基本です。しかし、赤ちゃんは新陳代謝が良いです。そのため赤ちゃんの耳垢の色が、茶色に変色することもあります。また、新生児の耳掃除すると黒い色の耳垢が出ることがあります。これは、耳の中に残っていた羊水が乾いたものなので心配はいりません。月齢が進むにつれて、耳垢の色は徐々に黄色や茶色に変化していきます。
耳掃除が原因?【耳垢の色が変わる】
赤ちゃんの耳掃除を綿棒で行うことで、耳の内部を傷つけてしまうことがあります。その場合、耳垢の色が赤っぽくなったり、鮮やかな黄色に変わります。色の変化は耳掃除をした直後に見られるのではなく、数日経ってから綿棒で再びケアした時に気づくことが多いです。悪化すると、耳だれが出ることもあります。
赤ちゃん用の綿棒であっても、耳の中を傷つけ出血させてしまう可能性があります。これは新生児期に限ることではなく、月齢が進んでも同じです。掃除をする際には耳穴の入り口に見える部分だけをぬぐうという正しい取り方を実践しましょう。
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