不正出血と排卵出血の違いは?原因は?生理との見分け方も!

【医師監修】生理ではない時に出血があると、何か病気ではと不安にもなります。生理以外の出血は不正出血と呼ばれ、排卵出血もそうです。では、不正出血と排卵出血の違いは何でしょうか?原因や生理との見分け方などについて、先輩ママの声やドクターの指摘を交えて説明します。

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専門家監修
渡邉恵里
平成19年卒、小児科医。現在は、精神科クリニックで子どもの発達や心の問題に取り組んでいます。
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Contents
目次
  1. 生理以外の出血ってどんな出血?
  2. 排卵日の排卵出血と不正出血との違いは?
  3. 生理・排卵出血以外の不正出血の原因
  4. 生理以外の不正出血と腹痛
  5. 不正出血と生理の見分け方
  6. 生理と排卵日の違い
  7. 排卵日の排卵出血と腹痛の関係
  8. 排卵日付近の出血で排卵日がわかるの?
  9. 生理以外で起こる出血にも慌てずに対応しましょう

生理周期が安定している場合、不正出血と生理は見分けやすいですね。生理時期の出血が「生理」そうでない時の出血が「不正出血」です。

しかし、生理周期は突然乱れることがあります。「次の生理の予定よりずいぶん早いから排卵出血かな」と思っていたら生理だった…ということもあります。不正出血は基本的に出血の量が少量で、茶色や薄いピンク色をしていることが多いです。ひとつの目安にしてくださいね。

不正出血と生理の見分け方【生理周期が乱れている場合】

生理周期が乱れている場合、生理や排卵出血、他の不正出血を見分けるのは少し難しくなります。いつもの生理が「いつ来るのかわからない」「量が少なくてすぐ終わる」「少量で色も茶色っぽい」といった場合は、見分けるのが困難になります。まずは基礎体温を記録して、自分の生理周期や排卵日、排卵がきちんと起こっているかなど確認することをおすすめします。

生理不順は放っておくと不妊や早発閉経につながることもあります。そういう場合は早めに婦人科で検査してもらうようにしましょう。

渡邉恵里

小児科医

基礎体温を付けておくと自分のメンテナンスをしやすくなります。アプリと連動した体温計もあるのでうまく活用してみるといいですね。

生理と排卵日の違い

「生理と排卵って一緒じゃないの?」と勘違いしている人は実は意外と多いです。これまで生理や排卵、排卵日などについて話をしてきましたが、ここで「排卵とはなにか」をもう一度確認しておきましょう。

生理と排卵日って違うの?排卵日っていつの事?

生理と排卵日って違うの?排卵日っていつの事?と疑問に思う方も多いでしょう。生理と排卵は、どちらも女性ホルモンの作用で起こるものですが、同じものではありません。女性の卵巣には数十万個の卵のもと(卵胞)があり、卵胞が成長して、毎月一個の卵子を卵巣から排出します。これが排卵です。
                                                 
生理が28日周期の女性の場合、排卵は月経開始の前日から数えて12~16日前に起きます(※2)。ちょうど生理と生理の間くらいに排卵がおこることになりますね。排卵がおこる日のことを排卵日といいます。

排卵日前後の排卵出血のしくみ

排卵出血は、排卵日前後の2~3日、いわゆる排卵期付近に起こる出血のことをいいます。通常は薄いピンクや茶色のおりもの程度の量で、数日で治まる出血です。排卵出血はなぜ起こるのでしょうか?排卵時には、卵胞が卵巣を突き破って飛び出してきます。その時に卵巣の表面にできる傷から出血がおこり、それが排卵出血として体の外に出てくるのです。

また、排卵期にはホルモンバランスが変化します。女性ホルモンの一種であるエストロゲンが排卵期に減少するのです。その変化によって子宮内膜が少し剥(は)がれ、排卵出血がおこることがあります。ちなみに生理は妊娠が成立しなかった時に、不要となった子宮内膜が血液と一緒に剥がれ落ちることを指します。ですので排卵出血とはしくみが違います。

(排卵日と生理については以下の記事も参考にしてください)



排卵日はいつかわかる?生理周期と排卵日の関係や計算方法について

排卵日の排卵出血と腹痛の関係

排卵日付近の排卵出血では、出血だけでなく腹痛を感じる人もいるでしょう。これは卵子が卵巣から飛び出る時に卵巣の表面に炎症が起きるからだといわれています(※1)。炎症がおきると痛みをおこす物質があらわれ、痛みを感じるようになるのです。

痛さは人それぞれで個人差があります。我慢できるくらいのチクチクした痛みから、我慢できないくらいの激しい痛みまでさまざまです。痛むのは排卵出血と同じく排卵日付近の2~3日だけで、痛みはすぐに治まります。

排卵日での排卵出血・腹痛以外の症状

排卵日付近になると排卵出血がおきたり、下腹部痛がおきたりします。中には寝込むほどの腹痛や腰痛、吐き気、頭痛を伴う人もいます。生理の時より排卵日の方が体調が悪いという人もいるほどです。排卵日付近の女性ホルモンの変化が原因と考えられています。

排卵日だから仕方ないと我慢している方もいるかもしれません。しかし、大きな病気が隠れていることも考えられます。あまりにも症状が酷(ひど)い場合には、無理せずに婦人科を受診してみましょう。

(排卵日付近の腹痛については以下の記事も参考にしてください)

排卵痛がひどい…!薬・鎮静剤は効く?漢方は?激痛の場合は必要!
排卵後に腹痛が…!もしかして妊娠!?実体験紹介!下腹部痛は危険?

排卵日付近での排卵出血、病院へいく目安