赤ちゃんの体重が増えない!原因は?増加しないと対処が必要?

【医師監修】何かと心配事の多い新生児や赤ちゃんの時期。ミルクや母乳をあげてもなかなか体重が増えないと、「何か異常があるのでは?」と不安になるママもいるのではないでしょうか。今回は、新生児や赤ちゃんの体重が増えない場合に考えられる、月齢ごとの原因と対処法について紹介します。

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専門家監修
マキ先生
国立大学医学部卒業。11年目の小児科医。現在は子供を3人育てながらフルタイム勤務医をしています。日々、頑張るママたちや子供たちの心に寄り添える診療を心がけています。 本職の都合上、・・・
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Contents
目次
  1. 新生児や赤ちゃんの体重はどれくらい増えるものなの?
  2. 新生時や赤ちゃんの体重が増えない原因
  3. 体重が増えない時のチェックポイント
  4. 母乳とミルクでは体重の増え方が違う
  5. 新生児や赤ちゃんの体重が増えないと対処が必要なの?
  6. 新生児や赤ちゃんの標準体重ばかりに縛られない育児を!

生後1か月までの赤ちゃんを「新生児」といいます。この時期の赤ちゃんはまだ上手に母乳を吸うことができない子も多く、吸っている間に眠ってしまうこともあるため、間隔はあまり気にせずに、赤ちゃんが欲しがる分だけ与えてください(※1)。1日8〜15回程度与えることを目安にしてください。

母乳育児の場合、1日あたり18〜30g、1か月あたり500gの体重増加があれば、しっかり栄養が足りているとされています。体重の増加率と目安の授乳回数を、赤ちゃんに十分な栄養を与えられているかどうかの参考にしてみてくださいね。

新生児や赤ちゃんへの授乳回数と与える間隔【母乳育児の場合】

母乳を飲ませた上でそれでも足りない様子であればミルクを足してみましょう。目安としては1日に8回、2〜3時間に1回で様子をみます。ミルクは母乳よりも消化に時間がかかるため、次の授乳までに時間を開けるようにしましょう。

生後3か月を過ぎたら1日6〜8回の授乳を行います(※2)。この頃になると口周りの筋肉が発達し、上手に飲めるようになるので、母乳が足りないと感じる時だけミルクを与え、与え過ぎに注意するようにしましょう。

(ミルク、母乳については以下の記事も参考にしてみてください。)

赤ちゃん・新生児がミルクや母乳を吐いてしまう!原因と対処法は?

新生児や赤ちゃんへの授乳回数と与える間隔【母乳やミルク以外に体重が増えない原因】

赤ちゃんは成長するにつれいろいろな物に興味を持つようになります。見た物や音に敏感に反応してすぐに気が散ってしまい、授乳に集中できないことも増えていきます。「遊び飲み」をなるべく避けて、集中して授乳できる環境を作ってあげることも大切です。

身長が伸びることで体重の増加が止まることもあり、赤ちゃんは身長と体重が交互に成長すると言われています。体重が増えないときは身長が伸び、身長が伸びないときに体重が増え、成長していくのです。体重が順調に増えていたのに急に増えなくなったときは、身長の伸びを確認してみてください。体重が増えない代わりに、身長が伸びているかもしれませんよ。

新生児や赤ちゃんの体重が増えないと対処が必要なの?

赤ちゃんによって成長の仕方は様々です。体重の増え方が悪いからといって一概に病気であるとは言えません。体重の増えない日が続く場合はなんらかの原因があるはずですから、病気と判断する前に、上記で説明しているとおりに赤ちゃんの様子をよく確認してみてください。

体重は赤ちゃんの成長度合いや健康状態をみる大切なバロメーターです。しっかりチェックしてあげて、健康を守ってあげてくださいね。

様子があまりにも違う場合は入院が必要なことも

体重に1gも変化がない、ずっとぐずって泣いているなど普段と様子が違う場合は、病気の可能性もあります。加えて「お腹が張る」「嘔吐する」「便秘をする」などの症状がみられる場合は、入院が必要な病気の可能性もあるため、すぐに病院で診てもらってください。早めの対応が、赤ちゃんの健康を守り、病気や急な入院を防ぐことに繋がります。

(新生児、赤ちゃんの体の不調については以下の記事も参考にしてみてください。)

生後1ヶ月で赤ちゃんに便秘が始まった!以降、月齢別の原因と解消法!

体重が増えないときは新生児や赤ちゃんの普段の様子を見てみよう!

赤ちゃんを大切に思えば思うほど、体重が増えないとすぐに「病気かな?」と心配になってしまうものです。しかし、まずは焦らずに赤ちゃんの様子を観察してみましょう。検診をしてくれる看護師さんは、体重を数値でしか見ていないことがほとんどです。赤ちゃんの性格や個性を理解し、体重が増えない原因を見つけることができれば安心できますね。

ただし、中には入院が必要な病気にかかってしまう子がいるのも事実です。様子がいつもと違うと判断した場合は、迷わず病院で診てもらいましょう。重症化して入院が必要になる前に、早めの対処を心掛けて下さい。

新生児や赤ちゃんの標準体重ばかりに縛られない育児を!