過多月経とは?原因や治療法!量の基準は?続くと不妊の原因に?

【医師監修】生理のときに出血量を多いと感じたことはありますか?生理の出血量について疑問を持っても、人には相談しづらいですよね。しかし、出血量が多い場合は過多月経の可能性もあります。今回は、過多月経の原因と基準となる出血量、不妊との関係についてご説明します。

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専門家監修
増田 陽子
内科医 、救急医。平成22年St. Methew School of Medicine大学医学部卒業 、Larkin Hospital、J.N.F Hospitalにて勤務。日本医師資格に加え、・・・
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Contents
目次
  1. 過多月経とは?
  2. 通常の生理の出血量は?
  3. 過多月経の原因は?
  4. 過多月経の症状は?
  5. 過多月経の治療法
  6. 過多月経と不妊の関係
  7. 過多月経を放置しない!

子宮の病気による過多月経

子宮の病気によって起こる過多月経を器質性過多月経といいます。原因として最も多くみられるのは子宮筋腫です。過多月経の原因が子宮の病気だった場合、出血だけではなく下腹部痛などの症状も伴います。子宮の病気を放置すると不妊の原因になる場合もあるため、正しい治療を行うことが大切です。詳しくは「過多月経と不妊の関係」の章でご説明します。

過多月経の症状は?

出典:https://www.pinterest.jp/pin/606789749781302131/

生理の出血量は体調やストレスによって変動しています。出血量が多い=過多月経と決めつけることは難しいかもしれません。「出血量が多いことによる弊害や症状が続く」「何周期も出血が多い」といった場合は過多月経が考えられます。

増田 陽子

内科医

その他にも子宮内膜症や卵巣の異常などでも起こりますので、おかしいと思ったら直ぐに受診しましょう。

過多月経の出血量

過多月経の出血量は、正常量のように何gという基準値があるわけではありません。「ナプキンを1時間で交換しなければならない」「生理の出血が気になって外出ができない」「出血の時に大きい血の塊が出る」場合は、出血量が多いと考えてよいでしょう。

過多出血の場合、ナプキンを替える回数が多くなります。しかし、ひんぱんにナプキンを替えられない場合もあるでしょう。そういった時は出血の吸収量が多い夜用ナプキンの使用をおすすめします。ただし、長時間ナプキンを替えないとデリケートゾーンのトラブルにつながることもあるため気をつけてください。

出血以外にみられる症状

生理の経血量が多いと貧血になりやすいといわれています。そのため、立ちくらみやめまい、頭痛、吐き気などの貧血症状が現れる場合があります。もともと貧血傾向のある人は症状が悪化しやすいです。貧血予防・悪化防止のためにも鉄分を摂取し、血液の量を増やすことをおすすめします。食生活を見直し、鉄分を積極的にとるよう心がけましょう。

出血量が多い生理の1~3日目はナプキンや下着が大丈夫か不安になり、ストレスを感じますよね。過多月経の場合、その不安やストレスが長く続きます。過多月経の症状には、出血に対しての不安・ストレスも含まれるといえます。

過多月経の治療法

過多月経の治療法は原因によって違います。ホルモンバランスの乱れが原因の場合には、自分でできる対処法もあります。しかし、子宮の病気が原因の場合は医療機関での専門的な治療が必要です。

ホルモンバランスを改善する

エストロゲンとプロゲステロンの分泌は、生活習慣の変化やストレスによって乱れます。無理なダイエットや睡眠不足など心当たりはありませんか?小さな変化に対しても体は敏感に反応します。

2つのホルモンの分泌は過多月経以外にも影響を及ぼします。生理不順や月経前症候群(PMS)の症状悪化などさまざまです。生理不順は妊娠の計画にも大きく影響します。妊娠を希望する人は生理周期がある程度安定していることが望ましいです。過多月経の改善や生理周期を安定させるためにも、自分の生活習慣を見直してみましょう。

増田 陽子

内科医

女性の体は状況の変化に敏感ですので、転職や就職、引っ越しなどでもホルモンのバランスがおかしくなる可能性があります。なのでリラックスできる時は充分な急速を取りましょう。