生理前のおりもの!におい・色・量の特徴は?あなたの状態は正常?妊娠初期との違いも

【医師監修】生理前のおりものが気になることって多いですよね。ここでは、生理前のおりもののにおい・色・量について、どんな特徴があるのか、どんな状態が正常なのか、妊娠初期との違いもふまえてご説明していきます。身体からのサインであるおりものについて理解を深めていきましょう。

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専門家監修
増田陽子
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。・・・
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Contents
目次
  1. 生理前のおりものはいつもと違うの?
  2. 生理前のおりものの特徴1. におい
  3. 生理前のおりものの特徴2. 色
  4. 生理前のおりものの特徴3. 量
  5. 生理前と妊娠初期のおりものの違い
  6. 生理周期とおりものの関係
  7. こんなおりものは病気のサイン
  8. 生理前のおりものと上手につき合おう
  9. おりものの観察を習慣づけよう

おりものは女性ホルモンの影響を受けて、生理周期に併せて変化していくでしょう。ここでは生理周期を卵胞期前半、排卵期後半から排卵期、黄体期という3つの段階に分けておりものの変化を説明していきます。

卵胞期前半

出典:https://www.pinterest.jp/pin/612630355547450592/

卵胞期前半は生理直後の時期を指します。この時期のおりものは生理の経血が残って、少し茶色っぽくなることも。卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が少ないため、おりものの分泌量も少ない時期です。おりものの粘度は低く、サラッとしている状態になります。

排卵期後半から排卵期

排卵期後半から排卵期は、低温期から排卵日を経て高温期へ移行するまでの期間を指します。この時期のおりものは卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が増加するため、生理周期の中で分泌量が最も多くなるといえるでしょう(※2)。これには受精をサポートする作用や精子を選別する作用もあります。

おりものは透明色でゼリー状の場合が多く、成分も弱アルカリ性に変化するためにおいは比較的少ない状態です。

(排卵期のおりものについては以下の記事も参考にしてみてください)

排卵日はおりもので特定!量や粘り気に特徴が?排卵日前後の変化は?

黄体期

黄体期は排卵期が終わった後の高温期を指します。この時期のおりものは黄体ホルモン(プロゲステロン)が増加し、量は少ない状態です(※2)。おりものの状態は、白く濁った色で粘度が高くにおいも強くなる傾向にあります。月経が近づくと黄体ホルモン(プロゲステロン)が減り少ない状態となるため、おりものの量は少し多くなるでしょう。

こんなおりものは病気のサイン

普段のおりものの状態とは明らかに違う場合は、感染症や性感染症を疑いましょう。ここではおりものからわかる代表的な感染症や病気をご紹介します。これらの感染症や性感染症は不妊にもつながるので、疑いがある場合は早めの受診がおすすめです。

白くボソボソしたおりもの

カッテージチーズのような白くボソボソしたおりものが出る場合は、カンジダ膣炎の可能性があります。カンジダ膣炎は膣内のデーデルライン桿菌(かんきん)が少ない状態となり、カビが繁殖して発症する感染症です。主な症状は白いボソボソしたおりものに加え、強いかゆみと陰部の腫れが挙げられます。

風邪などの症状で抗生物質を服用するとカンジダ膣炎になる場合があります。これは抗生物質が他の細菌とともにデーデルライン桿菌も殺してしまうためです。カンジダ膣炎になった場合は受診するのがベストですが、市販薬も販売されているので薬局などで相談することもおすすめします。

(白いおりものについては以下の記事も参考にしてみてください)

増田陽子

内科医

その他に人によっては微熱や倦怠感を感じる方も多いです。