生理が長い…!8日以上終わらないのは病気かも?原因と対処法!

【医師監修】生理がいつもより長いと不安になります。生理が8日以上続いてなかなか終わらないようだと、子宮の病気かもしれません。生理が長引いて終わらない原因とその対処法について、ドクターの助言を交えて説明します。生理の状態が気になる方はぜひ参考にしてください。

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専門家監修
島袋史
ゆいクリニック(沖縄市)院長。琉球大学医学部卒業。「生まれてからもずっと結ばれていたい」という母と子の想いに応えることが出来るような、祝福に満ちた場を創りたいという想いの下、・・・
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Contents
目次
  1. 生理が長いってどういうこと?
  2. 8日以上生理が終わらないのは病気?
  3. 生理が長い原因
  4. 更年期に生理が長いのは閉経の兆候?
  5. 生理が長い時の対処法
  6. 生理が長い理由は様々

生理が長いってどういうこと?

「生理がいつもより長引く」「生理が終わらない」などの状態だと、病気ではないかと心配になります。月経周期は人それぞれ異なりますが、健康な女性であれば正常な月経周期は25日~38日です。月経が持続する期間は3日~7日が正常と考えられます(※1)。つまり、正常な生理の持続期間を8日以上超えた場合、生理が長いと判断できます。

過長月経とは?

8日以上生理が終わらないで続いている状態を過長月経といいます。長い人では生理が2週間~1カ月以上続くことがあります(※2)。少量の出血がいつもより数日長引いている程度や、中用量ピルなどを飲み始めた影響とみられる少量の出血なら様子を見て大丈夫でしょう。

しかし、毎月のように過長月経が続いたり、出血量が多かったり、出血が生理の時と同じような鮮血であったりする場合などは、何かしらのトラブルが発生しているかもしれません。異常を感じた時はすぐに医師に相談しましょう。

島袋史

産婦人科医

少量であれば10日以内なら様子を見ても良いです。

(生理の出血量が多い場合については以下の記事も参考にしてください)

生理の出血量が多い?目安は?原因や治療法!過多月経の可能性も?

8日以上生理が終わらないのは病気?

過長月経の原因で一番注意が必要なのが子宮の病気です。経血量がいつもより多いのに生理がいつもより長い、または生理が終わらない時には子宮の病気が疑われます。主な子宮の病気を紹介します。

子宮腺筋症

子宮の壁に病変ができてしまうことを子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)と呼びます。この病気は30代後半~40代の女性に多い病気です。過長月経に加え、生理の出血量が多い過多月経が見られた場合にはこの病気が疑われます。また、腹痛や排便の際の痛み、ひどい生理痛、性交痛などを感じる人も多くいます。

子宮腺筋症になった場合は、手術や投薬での治療が必要です。不正出血や痛みを感じたら、病院で診察を受けましょう。

(不正出血や過多月経については以下の記事も参考にしてください)

生理で鮮血が…!不正出血?色や量の目安は?原因と対処法!

子宮筋腫

子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)とは、子宮の筋肉や壁に良性の腫瘍できる病気です。この腫瘍ができることで女性ホルモンの分泌に影響を与え、過長月経になることがあります。少なめの出血がダラダラ続くのではなく、多めの出血量が長く続くのが特徴です(※1)。この病気も手術や投薬治療が必要になります(※2)。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜にできる腫瘍を子宮内膜ポリープといいます。20代~40代の女性に多く見られる病気です。自覚症状はあまりありませんが、生理が始まる前から少量の出血が出ることや、生理が長く続くことがあります。ほとんどのポリープが良性とみられ、ポリープが小さくなっていく場合は、しばらく様子を見た後に問題がないかを判断します。

しかし、悪性も数パーセント程度の確率であるため、しっかりと検査をするようにしましょう。ポリープが悪性だった場合や妊娠希望者、ポリープの大きさが異常な場合は摘出手術をすることもあります。

子宮内膜がん

子宮内膜がんは子宮の内膜の細胞が何らかの理由で腫瘍化したものです。子宮内膜がん患者の割合は40代以降から増えてきて、閉経後の50~60代の女性に多く見られます。がんが進行してくると、1ヶ月に何度も出血がある場合や過長月経、発熱などの症状があります。

治療法としては手術と放射療法が併用されます。更年期の女性に多いこの子宮内膜がんですが、閉経時の生理周期の乱れと勘違いしてしまうケースがあります。不正出血や発熱があった場合はすぐ医師に相談しましょう。

(過多月経については以下の記事も参考にしてみてください)