ルトラールの影響?生理がこない!いつ生理は来るの?原因は?体験談も!

【医師監修】不妊治療では度々ルトラールが用いられる事があります。このルトラールには高温期に嬉しい効果がいくつかあるのですがその反面、次の生理の開始時期に影響を及ぼすことも。今回はルトラール服用後に生理がこない原因と、いつ生理がくるのかについて解説します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. ルトラールとは
  2. ルトラールはどのような治療で使われる?
  3. これってルトラールの影響?ルトラールの作用とは
  4. ルトラールの服用を誤ると排卵しない事も?!
  5. ルトラール服用後は排卵が早まる?
  6. ルトラールを飲むと生理がこない?その原因は?
  7. ルトラールを飲んだらいつ生理はくるの?
  8. ルトラールを飲み終わって生理がこなければ妊娠かも

ルトラールとは

出典:https://www.pinterest.jp/pin/602849100099363290/

ルトラールは黄体ホルモン製剤のひとつで、黄体ホルモンは高温期に産生される成分として着床の補助や妊娠の維持に間接的にサポートしてくれる成分です。黄体ホルモンは「天然型黄体ホルモン」と「合成黄体ホルモン剤」に分類され、ルトラールは後者に含まれます。

黄体ホルモン剤の歴史は意外にも長く、ルトラールは1959年に開発された昔からある薬。現在でも多くの病院が採用しているホルモン剤です。そんな息の長いルトラールですが、服用者から「服用後に生理がこない」という声をよく聞きます。なぜルトラール服用後に生理がこないのか、今回はルトラールの生理の関係について解説していきます。

ルトラールはどのような治療で使われる?

「ホルモン製剤」と聞くと難しく感じられて、どのような場面で使われる薬なのかいまいちイメージできませんよね。そこでまずは、ルトラールがどのような場面で使用される薬なのかについて理解を深めましょう。

不妊治療の補助薬として

ルトラールが主に使用されるのは不妊治療の現場で、タイミング法、人工授精、高度不妊治療どの場面においても使用されます。不妊治療で使う際には、対象者が黄体機能不全や高度不妊治療で自力でのホルモン産生量が乏しい場合です。ルトラールを用いることで服用後に黄体ホルモンの補充ができ、体内の不足している分を薬で補うことができます。

また、体内の黄体ホルモンを増やすことで、子宮内膜の環境が良くなり着床しやすくなります。さらに妊娠した際には、一定の量のホルモン補充を続けることで子宮内膜を維持し、初期流産のリスクを低くすることも期待できるのです。

(不妊治療については以下の記事も参考にしてみてください)

不妊治療とは?治療の流れは?気になる治療費や病院の選び方!

生理異常・生理不順などの生理トラブルで

黄体ホルモン製剤の特徴は、継続して服用すると排卵しなくなるところです。排卵しなくなると子宮内膜の増殖が抑えられます。つまり内膜が薄くなることで生理で排出される出血量が減り、出血が伴う生理痛の軽減が期待できるのです。ピルでも似た効果を得られますがピルは血栓症のリスクが高く、ピルの服用が望ましくない場合にホルモン剤での治療が行われます。

一般的に生理に関する治療ではディナゲストなどの強いホルモン剤が用いられます。しかし副作用の少なさから、ルトラールが使用される場合もあるでしょう。生理痛が辛すぎて仕事を休んでしまう、生理周期がバラバラで排卵のタイミングがつかめないという方は、ホルモン剤で生理トラブルを改善できるかもしれません。ぜひ医師に相談してみてください。

カズヤ先生

産婦人科

無月経の症状にもルトラールは使用されます。
基本的にはプロゲステロンが不足していることによる無月経である、第一度無月経という症状に対して、ルトラールが使用されます。
第一度無月経の患者さんに、ルトラールを10日前後内服させることで、内服終了後、数日以内に消退出血が起こり、それを契機に次回から通常の月経パターンに戻ることが多いです。

(生理不順については以下の記事も参考にしてみてください)

生理が一週間来ない!妊娠した!?遅れている原因と対策!体験談も

これってルトラールの影響?ルトラールの作用とは

女性に関するさまざまな治療で役立つルトラールですが、具体的に服用後にはどのような効果が現れるのでしょうか?読者の皆様から寄せられた体験談をもとに、ルトラール服用後に多くの方が実感した効果を3つご紹介します。

1.高温期の体温が豊かになる