高温期はいつからいつまで?平均期間は?基礎体温が下がるのはいつ?

【医師監修】もっとも妊娠しやすい期間といわれる高温期ですが、果たしていつからいつまでを高温期と呼ぶのでしょうか?高温期を良い状態に保つことで妊娠する可能性はぐっと高まります。基礎体温を測り、高温期がいつから始まるのかを見極め妊活に役立てていきましょう。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 高温期は妊娠に大きく関わる重要な期間
  2. 高温期がいつから始まるかを見極める
  3. 高温期いつから何日間続くの?
  4. 高温期の状態がいつもと違うとき
  5. 高温期が長い!いつから妊娠検査薬は使える?
  6. 高温期に感じる症状
  7. 高温期の問題を改善しよう
  8. 高温期を安定させましょう

早い人では高温期が始まった直後から悪阻のようなむかつきや頭痛、精神的な症状に悩まされる人もいるようです。生理予定日の1週間前くらいから様々な症状が出てくるという人が多いのではないでしょうか。

PMSが起きる明確なメカニズムは今のところ解明されていません。しかし個々の生活習慣などによって症状に違いがあります。黄体ホルモンや幸せホルモン(脳内物質のセロトニン)、そしてビタミン・ミネラルの不足などが影響しているのではないかと考えられています。(※6)

(PMSについては以下の記事も参考にしてみてください)

排卵日前後のイライラの原因と対処法!毎月だとPMSの可能性も?

高温期の問題を改善しよう

高温期の不快症状は自分で改善できることがあります。規則正しい生活を送り適度に運動してストレスを溜めないようにすることが大切です。高温期の状態が良くならない場合や、PMSの症状が何日も続いてまともに日常生活を送れないようであれば、医師に相談してみましょう。

まずは生活習慣を改善する

高温期に分泌される黄体ホルモンは卵胞刺激ホルモンと協力して、排卵の促進や卵巣周期の調整などを行っています。卵胞刺激ホルモンは、脳内にある視床下部からの指令によって分泌されているのです。

しかし、視床下部はストレスを感じると自律神経や副腎に影響するホルモン分泌を進め、体がストレスに抵抗することを優先させます。卵胞刺激ホルモンの分泌がきちんと行われない状態になってしまうのです。

卵胞が刺激されないと卵子が成熟できず、黄体ホルモンの分泌も少なくなるため、高温期のさまざまな不快症状にもつながっていきます。まずはストレスに負けない体をつくるために、ビタミンやミネラルなどバランスのとれた食事、適度な運動、禁煙を心がけることが大切です。

医師に相談する

生活習慣の改善を試みても高温期の状態が変わらない場合は医師に相談しましょう。詳しく検査をして黄体ホルモンが不足していると診断されれば、黄体ホルモンを補助する治療を受けられます。

高温期のPMSでお悩みの人は、漢方やピルなどの薬によって症状を和らげることができます。しかし、妊活中の人は薬を飲むことに抵抗がある人も多いでしょう。現在は妊娠中でも飲める薬やサプリメントなどもあります。一度医師にPMS症状の和らげ方を相談してストレスの少ない高温期を過ごしましょう。

高温期を安定させましょう

基礎体温が下がる事を避け、高温期の状態を安定させることは受精卵の着床を助けるほか、不快症状の解消や不育症にも大きく関わってきます。「高温期が何日続いているか」「グラフが二層に分かれているか」など、自分自身の基礎体温のリズムを知ることから始めましょう。

3カ月ほど基礎体温を付けて「良い状態じゃないかも」と感じた時は産婦人科への受診をおすすめします。高温期の状態を安定させPMSの症状を和らげるには、生活習慣の改善も大切です。妊活中は何かとストレスがかかってしまうので、適度に運動してゆったりとした気持ちで過ごしましょう。