猫と赤ちゃんは相性が悪い?アレルギーになる?5つの注意点!体験談も

【医師監修】猫を飼っている家庭は赤ちゃんを育てていくうえで、アレルギーや赤ちゃんに対する攻撃などの心配をしている方もいることでしょう。今回は猫と赤ちゃんが同居するときの注意点をご説明します。実際に猫を飼いながら赤ちゃんを育てた先輩ママの体験談もご紹介します。

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専門家監修
マキ先生
国立大学医学部卒業。11年目の小児科医。現在は子供を3人育てながらフルタイム勤務医をしています。日々、頑張るママたちや子供たちの心に寄り添える診療を心がけています。 本職の都合上、・・・
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Contents
目次
  1. 赤ちゃんと猫は一緒に生活できないの?
  2. 猫と赤ちゃんが同居するとアレルギーになる?
  3. 猫にとって赤ちゃんはストレスになる?
  4. 最も心配なのはトキソプラズマ感染症!
  5. 猫と赤ちゃんを同居させるメリットは?
  6. 猫と赤ちゃんが一緒に生活するときの5つの注意点!
  7. 猫と赤ちゃんの同居生活はどんな感じ?
  8. 猫と赤ちゃんとの生活を楽しもう!

赤ちゃんは猫が好きなミルクの匂いがしています。「ミルクの匂いで赤ちゃん近づき襲うのでは?」と心配される方もいますが、猫は非常に警戒心が強い動物でもあります。そのため、初めて目にする赤ちゃんに対していきなり攻撃するという事はほぼありません。

じっと様子を見ていることが多く近付いてもミルクの匂いを嗅ぐくらいです。突然の赤ちゃんの泣き声に対して驚いて攻撃することはないでしょう。

猫のストレスにならないように配慮も必要

猫のストレスをできるだけ軽減できるように、生後間もない赤ちゃんと猫は別室で過ごすようにしましょう。猫のパーソナルスペースを確保してあげることが大切です。また、ベビールームの準備は出産前には完了させましょう。妊娠中からベビー用品を猫の目に入るようにすることで変化を軽減させられます。

ぬいぐるみなどに粉ミルクをつけて、猫にあらかじめミルクの匂いを覚えさせるも有効です。出産後も同様に赤ちゃんのよだれやミルクの匂いがついたものを増やしましょう。急な変化を避けて妊娠中から徐々に空間を変えていくというところがポイントです。時間をかけながら赤ちゃんが家族に加わるということを猫に伝えていくようにしましょう。 

最も心配なのはトキソプラズマ感染症!

猫を飼っている家庭では、妊娠中の心配事の1つにトキソプラズマ感染が挙げられるでしょう。妊娠中に初めてトキソプラズマ感染症になってしまうと、胎児に悪影響を及ぼす可能性が出てきます。妊娠初期では約70%、妊娠後期では約10%の確率で胎児に影響があると言われています(※3)。

先輩ママ

30代前半

妊娠中にトキソプラズマの検査で陽性反応が出たの!ペットは飼っていないし、お肉はしっかり焼いてたから、生肉も食べていなかったのに。検査結果から妊娠前の感染だったことがわかって、特に赤ちゃんへの影響はなく健康な赤ちゃんを出産できました!



妊娠の6ヶ月以上前にトキソプラズマ感染症にかかっていれば、抗体ができるため悪影響を及ぼす心配はありません。ところが、妊娠中に初めてトキソプラズマ感染症にかかり胎児も感染した場合は「流産や死産」「水頭症」「発達障害」などの原因となる恐れがあります。そのため、妊娠初期にはトキソプラズマ感染症の検査を行いましょう。

マキ先生

小児科医

飼い猫がトキソプラズマに感染していないかどうかを判断するのは難しいですが、トキソプラズマだけでなく他の感染症を防ぐためにも、猫の糞便に近づけないことが大切です。

(妊娠中の病気については以下の記事も参考にしてみてください)

妊婦は風疹に要注意!胎児に影響が?妊娠中に抗体がないと?予防法は?実体験も
妊婦は生卵を食べちゃダメ?影響と注意点!食中毒などの実体験も

トキソプラズマ感染症について【トキソプラズマ感染症とは?】

トキソプラズマ感染症とは、人や動物に寄生したり感染したりする病原体によって引き起こされるものです。トキソプラズマは最も小さな寄生虫の一種で、成虫になった時に最も良い環境となるのが猫科の動物と言われています。成虫になる前には、豚や庭の土、ハエやゴキブリからも感染するので注意が必要です。

成虫になったトキソプラズマが猫に寄生し、体内で卵を産むと糞中に卵が排出されます。それが人間の体内に入ることで感染するのです。また、トキソプラズマに感染した豚などを加熱不十分で食べることでも感染します。肉はしっかり焼くことで感染を防ぐことができるので、調理をする際には気をつけましょう。

トキソプラズマ感染症について【妊娠中は猫の取り扱いに注意が必要】

妊娠中にトキソプラズマ感染症にかからないためには、猫との過剰なコミュニケーションを避けることが大切です。「食べ物を口移しする」「猫と一緒に寝る」「口元をなめさせる」などの行為は感染症にかかる危険があります。

猫を飼っていない家庭でも、土をさわるときには必ずゴム手袋をして、終わったら入念に手洗いをする必要があります。また、肉の調理の際にはしっかりを火を通すようにしましょう。

トキソプラズマ感染症について【猫のフンの処理に気をつけて】