3歳児の睡眠時間の平均は?理想の起床・就寝時間や睡眠習慣を整えるコツも!

【医師監修】3歳児の睡眠時間の平均や、理想の起床・就寝時間など、育児の中でも睡眠時間というテーマは疑問や不安が生まれやすい分野と言われています。お昼寝の必要性や、睡眠不足が与える影響、睡眠不足の場合に子どもが出すサイン、3歳児の睡眠習慣を整えるコツについてお伝えします。

Contents
目次
  1. 3歳児の睡眠時間の平均は?
  2. 3歳児に理想の起床・就寝時間は何時?
  3. 3歳児にお昼寝は必ず必要なの?
  4. 睡眠不足が3歳児の子どもに与える影響は?
  5. 3歳児が睡眠不足の場合に出すサインは?
  6. 3歳児の睡眠習慣を整えるコツ
  7. 子どもは十分な睡眠時間の確保が必要!

3歳児の睡眠時間の平均は?

赤ちゃんのときとは違い、3歳にもなると生活リズムがある程度規則的になり、毎日の睡眠時間も一定となっている子が多くなります。我が子の毎日の睡眠時間が足りているのか、はたまた寝過ぎなのか、気になっている方も多いですよね。初めての育児に奮闘するママならなおさら心配でしょう。

他の3歳児の子どもを持つ家庭ではどれくらい睡眠時間を確保しているのか、3歳児の平均的な睡眠時間についてお伝えします。

3歳児の平均睡眠時間は10時間

日本小児保健協会が平成22年度に発表した「平成22年度幼児健康度調査報告」の中で、幼児の睡眠時間に関する回答は「10時間」という答えが最も多く、昨今の3歳児の平均睡眠時間は10時間程度ということが分かります(※1)。

平均睡眠時間10時間と答えた人の割合は、1~6歳児の回答データの中で1番多い層となっています。

日本の3歳児の睡眠時間は足りている?

日本の幼児の平均睡眠時間が10時間というデータがありますが、果たしてこの数字は十分なものなのでしょうか。実は、日本の子どもは重篤な睡眠不足と言われています。パンパース赤ちゃん研究所というP&Gが運営する機関が公開したデータに「就寝時間が22時以降」の子どもの割合が、日本は諸外国の2倍近くあったという結果があります(※2)。

起床時間がほとんど変わらない、もしくは国によっては日本より平均起床時間が遅い地域も多く、就寝時間が遅い上に起床も早いとなれば、それだけ睡眠時間が短いということになりますよね。

また、2010年フィラデルフィア小児病院のジョディ・A・ミンデル氏という方を筆頭に、世界的な子どもの睡眠調査がおこなわれ(Cross-cultural differences in infant and toddler sleep)17の国・地域を対象に子どもの睡眠時間についてリサーチしたところ「日本の3歳以下は世界で最も睡眠時間が短い」ということが分かりました(※3)。

中でもオーストラリアやニュージーランドでは、トータルの睡眠時間が13時間を超えており、日本の子どもの睡眠時間と2~3時間も差があることが分かっています。

日本の子どもは他国に比べて昼寝の時間も短めな傾向にあり、慢性的な寝不足状態と言えるでしょう。

3歳児に必要な睡眠時間

日本の子ども達が「世界一睡眠時間が短い」と言われていますが、実際必要とされている理想の睡眠時間は何時間なのでしょうか。日本の3歳児の睡眠時間は、何時間ほど足りていないのでしょうか。

一般的に、推奨されている睡眠時間は10時間~13時間と言われています。現状、平均睡眠時間が10時間ということは、必要睡眠時間の最低ラインということになります。個人差によって、必要睡眠時間に違いはありますが、トータルの睡眠時間がこの範囲から大きく逸脱している場合、少し気をつけるようにしましょう。

3歳児に理想の起床・就寝時間は何時?

日本の3歳児が世界から見て睡眠不足傾向であることは分かりますが、本来、就寝時間・起床時間は何時頃が理想的なのでしょうか。それでは、3歳児の理想の就寝時刻・起床時刻についてお伝えします。

3歳児の理想的な就寝時間

3歳児の理想的な就寝時刻は、起床時間から逆算することで分かります。3歳というと、保育園や幼稚園に通っている子が多く、生活のパターンもある程度定まっているため、起床時間はだいたい決まっていますよね。その時間から10時間前ぐらいを目安にすると、今の生活における理想的な就寝時刻が設定できるでしょう。

ここで必要睡眠時間に対して不足している1~2時間は、昼寝で補うと考えると理想的な睡眠時間の確保ができますね。