『9歳の壁』とは?抽象的思考の発達で子供が不安に?親の対応を心理学をもとに紹介
【医師監修】『9歳の壁』という言葉を知っていますか?この記事では、9歳の壁とは? という疑問をはじめ、9歳の壁にぶつかる原因や、乗り越えるための親の対応を心理学をもとに解説します。さらに、9歳の壁に関する【体験談】も紹介しますので参考にしてみてくださいね。
9歳の壁とは?抽象的思考の発達で子供が不安に?
子供が9歳になる小3~小4の時期には、さまざまな場面で壁にぶつかりやすくなると考えられています。これを「9歳の壁」と呼びます。子供が壁にぶつかった時に親がきちんとサポートしてあげられるよう、9歳の壁について理解しておくことは大切ですよ。以下から、9歳の壁について詳しく見ていきましょう。
(子供の発達については以下の記事も参考にしてみてください)
9歳の壁とは
子供の成長は、この小3~小4の時期に大きく転換すると考えられています。9歳前後の子供は自身の大きな変化や成長に戸惑い、つまずいてしまうことが多いのです。このつまずきが「9歳の壁」や「10歳の壁」と表現されています。(※1)。
「10歳の壁」や「小4の壁」と言われることもあります。9歳前後の子供を持つ親の間では、よく耳にする言葉でしょう。
抽象的思考の発達が原因?
子供が9歳の壁にぶつかるのは、この時期に抽象的思考が大きく発達することが関係しています。小3~小4になると、未来や死、友情や絆などの抽象的な概念を理解できるようになります。
未来のことなど抽象的な概念を想像できるようになると、友人関係や将来のこと、死などに対して強い不安や恐怖を感じて悩んでしまうのです。
9歳の壁にぶつかる原因は?
子供が9歳の壁にぶつかるのには、いくつかの原因があげられます。以下から子供が9歳の壁にぶつかる原因について、よりくわし見ていきましょう。
(子供の問題については以下の記事も参考にしてみてください)
抽象的な学習内容が増えるため
小3~小4になると、小学校低学年にくらべて学習内容が抽象的になってきます。低学年までは2桁の足し算や時計の読み方など目で見て答えをだせる問題がほとんどです。しかし、小3や小4になると理科の電気や算数の小数・分数など、子供が頭でイメージしにくい抽象的な学習内容が増えてきますね。
今までスムーズに理解できていた学習につまずき、自信をなくした子供が壁にぶつかってしまうケースが多く見られます。
不安や恐怖を感じやすくなるため
小3~小4くらいの時期に抽象的思考が育ってくると、将来への不安や死に対する恐怖心など今まで想像しなかったことへの不安や恐怖を感じるようになります。
友達との関係性や集団における規則などさまざまなことを理解できるようになるので、人間関係に関して不安や悩みを抱えてしまうこともあるでしょう。
(将来への不安については以下の記事も参考にしてみてください)
気持ちや感情を察する能力がつくため
小3~小4になると、人の言葉や表情から相手の感情を想像できるようになります。
人の言葉を深読みしたり少しの表情の変化を気にしたりするなどして、人付き合いに不安や悩みを感じやすくなるでしょう。9歳前後に感じた不安が壁になり、人間関係を苦手だと感じてしまう子供は多くいますよ。
自分を客観視する力がつくため
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