授乳中に牛乳・ヨーグルト・チーズなど乳製品はOK?母乳の質が落ちるって本当?

【医師監修】授乳中、食事に気をつけているママも多いでしょう。授乳中に牛乳・ヨーグルトなどの乳製品が母乳に与える影響をはじめ、授乳中に特に注意すべき乳製品について紹介していきます。授乳中の牛乳と赤ちゃんのアレルギーの関係性も一緒に紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

Contents
目次
  1. 授乳中に牛乳・ヨーグルトなどの乳製品は母乳に悪影響?
  2. 授乳中に注意すべき乳製品は?チーズや豆乳は?
  3. 授乳中の牛乳と赤ちゃんとのアレルギーの関係性は?
  4. 授乳中の乳製品に関するQ&A
  5. 授乳中でも牛乳などの乳製品は適度になら摂れる!

授乳中に牛乳・ヨーグルトなどの乳製品は母乳に悪影響?

授乳中に乳製品を口にしてはいけない、と聞いたことがあるママは多いでしょう。しかし、乳製品が母乳に与える影響については科学的にも医学的に証明されていません。ママ達の経験則として「食事と母乳に何らかの関りがあるのではないか」と考えられてはいますが、乳製品が母乳にどんな影響を与えるのかに関しては、はっきり分からないのが現状です。

脂質や塩分の高いものを食べると乳腺炎になり、母乳の出が悪くなる…と言う人もいます。しかし、世界保健機関(WHO)でも「塩分や脂肪分が高いものを口にすると乳腺炎になるのではないかと考えられているが、明確な根拠はない」と発表していますよ。(※)

十分な量の母乳が出ていて赤ちゃんが順調に大きくなっているのであれば、乳製品を食べることについてあまり気にしすぎる必要はないでしょう。

(粉ミルクのアレルギーについては以下の記事を参考にしてみてください)

粉ミルクはアレルギーに要注意!赤ちゃんに出る症状は?原因・対処法も紹介!

授乳中に注意すべき乳製品は?チーズや豆乳は?

乳製品とは動物の乳、主に牛乳を加工して作られた製品のことを言います。チーズや牛乳などの乳製品は脂肪を多く含んでいるので、食べすぎると乳腺炎を引き起こすかもしれない、と避けているママも多いでしょう。

しかし、脂肪が乳腺炎を引き起こすという明確な根拠はありません。ただし、ママが生クリームやバターなど脂質の多い乳製品を食べすぎていると、母乳に含まれる脂質が多くなります。

赤ちゃんの消化器官は未熟なので母乳を十分に消化することができず、下痢や便秘などを引き起こしてしまう可能性があるでしょう。脂質の多い食品の食べ過ぎには十分気を付けたいですね。

(離乳食に果物を使う時期については以下の記事を参考にしてみてください)

離乳食に果物はいつからOK?量の目安や加熱の必要性、アレルギーなどの注意点も!

アイスクリーム

授乳中は普段よりも多くカロリーを消費するため、甘いものを食べたくなるママが多いです。もちろんアイスクリームを食べること自体に問題はありませんが、アイスクリームは乳脂肪分を多く含んでいるので、食べる量に気を付けるようにしましょう。

一般的に成人が1日に摂取する間食のカロリーは200kcalが適量だと言われていますので、その範囲で食べるようにしたいですね。

また、アイスクリームは身体を冷やします。体を内側から冷やし血流の流れを妨げるので、血液でできている母乳の出を悪くしてしまう可能性がありますよ。アイスクリームを食べた後は十分に体を温めるよう、気を付けたいですね。

そのほか、アイスクリームやケーキに含まれるアルコールにも注意する必要があります。授乳中のママがアルコールを大量に摂取すると赤ちゃんの意識が薄れたり、ホルモンバランスが崩れたりする可能性があるからです。

厚生労働省の『飲酒のガイドライン』には「妊娠中の飲酒は胎児の発達を阻害し、胎児性アルコール症候群を引き起こすことがあります。またアルコールは授乳中の母乳に入り、乳児の発達を阻害します」と記載されています(※3)。しかし、どのくらいの量を飲むと赤ちゃんにどんな影響が出るのかははっきりしてません。

赤ちゃんにどんな影響を与えるのか分からない以上、アイスクリームやケーキに含まれる少量のアルコールにもできるだけ気を付けて生活したいですね。

チーズ

チーズは脂質が多い乳製品なので、食べすぎると乳腺炎になるのでは、と考えているママも多くいるでしょう。しかし、食べ物と乳腺炎との関わりは医学的に明らかになっていません。乳腺炎のリスクについて、あまり深く考える必要はありませんよ。

ただし、チーズは脂質を多く含むため食べすぎると栄養バランスが崩れる可能性があります。あまり食べすぎないよう注意してくださいね。

ヨーグルト

ヨーグルトには、赤ちゃんの骨の形成に必要なカルシウムやタンパク質が豊富に含まれています。チーズなど他の乳製品と比べるとカロリーが控えめなので、産後のダイエットを考えているママにもおすすめできますよ。

ただし、栄養素が豊富に含まれているとはいえ、ヨーグルトだけを食べ続けると栄養バランスが崩れてしまいます。おやつや食事にヨーグルトを取り入れる場合も、バランスの良い食生活を送れるよう心がけるようにしてくださいね。

豆乳

豆乳は大豆をすりつぶして乳液状にした食品なので、乳製品ではありません。高たんぱく・低カロリー・ヘルシーな植物性の飲料なので、脂質が気になる授乳中のママでも安心して飲むことができるでしょう。

豆乳に含まれるイソフラボンは乳腺の発達を促進させる働きを持っています。イソフラボンで乳腺の働きを活発にすることができるうえ豆乳を飲むことで水分を補給することができるので、自然と母乳の分泌量を増やすことができますよ。

授乳中、ママが摂った栄養素の多くは母乳の材料になります。母乳育児が原因で栄養不足になってしまうママは多くいますね。豆乳にはいろいろな栄養がバランスよく含まれているので、授乳中の栄養補給として飲むと良いでしょう。

(赤ちゃんにチョコレートをあげる時期については以下の記事を参考にしてみてください)

赤ちゃんのチョコレートは何歳から?アレルギー反応のリスクや食べてしまった際の対処法も!

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