おりものがピンク色になる要因と対処法!生理前後だと病気の可能性も?

【医師監修】ピンク色のおりものといえば、生理前や生理後の異常、妊娠初期症状等、何かしらの体からのサインとなります。正常なものから異常なものまで、正しい知識をもって体の状況にいち早く反応できるようにするためにも、ピンク色のおりものが出た時の要因と対処法についてご紹介します。

( 6ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. おりものとは
  2. 正常なおりものとは
  3. おりものがピンク色になる要因は?
  4. 生理前のピンク色のおりもの
  5. 生理後のピンク色のおりもの
  6. 妊娠超初期・妊娠初期のピンク色のおりもの
  7. 妊娠中期のピンク色のおりもの
  8. 妊娠後期のピンク色のおりもの
  9. こんなおりものに要注意!ピンク色以外にもおりものからわかる病気のサイン
  10. ピンク色のおりものが出た時の対処法
  11. おりものと上手に向き合って安心した日々を過ごそう

子宮頚管ポリープは良性であることが多く、主に女性ホルモンのエストロゲンの異常が原因とされています。症状としてはほとんど自覚することが難しいのですが、ピンク色または赤褐色がかったおりものが出ることもあります。おりものに異常を感じたら婦人科を受診してみましょう。切除治療は痛みもなく短時間で済みますので、心配する必要はありません。

子宮頸がんは主に20代から40代の女性に多くみられ、ヒトパピローマウイルスに感染すると発症する恐れがあると考えられている病気です。原因としては主に性行為が挙げられます。おりものはピンク色や茶色っぽくなり、量が増えるのが特徴です。性器から出血することもあるので、生理以外の時に出血がみられた際には注意しましょう。(※2)

そして、50代から60代にかけて多く発症するのが子宮体がんです。子宮体がんは女性ホルモンのエストロゲンの血中濃度が高い場合に発症率が上がると考えられています。悪臭がして膿のような状態となった異常なおりものが排出され、不正出血がみられることがあるのも特徴です。(※3)

(異常なおりものについては以下の記事も参考にしてみてください)

おりものが透明のゼリー状の塊で出た!原因は?妊娠や病気の可能性は?
おりものが黒い原因と対策!病気の可能性も?生理前に出たら要注意!

ピンク色のおりものが出た時の対処法

最後にご説明するのは、ピンク色のおりものが出た際の対処法についてです。ここまでご説明してきたように生理前や生理後、妊娠初期から妊娠後期に至るまでピンク色のおりものがみられる可能性は常にあります。大病を未然に防ぐためにも正しい対処法をしっかりと理解しておきましょう。

ピンク色のおりものが出続ける場合は病院へ

ピンク色のおりものが出ても、生理的な現象の場合もあるので慌てて病院へ行く必要はありません。しかし、ピンク色のおりものが長期間続いたりおりものの状態に変化がみられたりした場合には注意してください。婦人科を受診する際は、おりものが続いている期間やおりものの色・形状といった特徴などをメモしておくのがおすすめです。

ピンク色のおりものの原因が性感染症であった場合でも、医師の処方による薬を服用すれば完治することがほとんどです。性感染症は放置していると症状が悪化し、将来的に大きな病気へ繋がってしまう可能性もあります。異常をいち早く発見し、正しい処置方法で治療をするよう心がけましょう。

リエ先生

産婦人科医

ピンク色のおりものの場合、出血があると判断します。不正出血は治療が必要なこともあるため、続く場合は病院を受診しましょう。

(異常なおりものの対処法については以下の記事も参考にしてみてください)

おりものが黄色の原因と対処法!病気の可能性も?かゆみを伴うと危険?

体に負担のないリラックスした生活を

ピンク色のおりものが出たら、体が休息を求めているサインであるとも考えられます。睡眠不足をはじめとする不規則な生活習慣や栄養バランスの偏った食生活になっていないか、一度振り返ってみましょう。また、ストレスが溜まっていると感じた際にもゆっくりと休息をとることが重要です。日ごろから体に負担のかからないリラックスした生活を心がけてくださいね。

おりものと上手に向き合って安心した日々を過ごそう