授乳中は生理がこない?来たら母乳の味や量に影響が?再開はいつ?

【医師監修】「授乳中は生理がこない」という話をよく耳にしますが、実は授乳中に生理が来ることもあります。授乳中の生理は母乳の味や量に影響するのでしょうか?そこで今回は「授乳中の生理が母乳に及ぼす影響」「生理の再開」などについて先輩ママたちの体験談も交えてご説明していきます。

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専門家監修
マキ先生
国立大学医学部卒業。11年目の小児科医。現在は子供を3人育てながらフルタイム勤務医をしています。日々、頑張るママたちや子供たちの心に寄り添える診療を心がけています。 本職の都合上、・・・
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Contents
目次
  1. 授乳中は生理がこない?
  2. 授乳中に生理が再開することもある?その原因は?
  3. 生理が来ると母乳は止まってしまうの?
  4. 生理がくると母乳の量や母乳の味に影響はあるの?
  5. 生理再開後の母乳育児のコツは?
  6. 授乳中の生理の再開はいつ?
  7. 生理を再開させたい場合は?
  8. 授乳をやめても生理がこないのはなぜ?
  9. 産後の生理は妊娠前の生理とは異なるの?
  10. 授乳中はリラックスして生理を待とう

授乳中は生理がこない?

「授乳をしていると生理がこない」と昔から言われており、現在でも「授乳中だからまだ生理はこないはず」と考えているママも多いでしょう。しかし、完全母乳育児をしていてもさまざまな原因によって生理が再開することがあります。今回はそんな授乳中の生理が母乳に及ぼす影響や、授乳中に生理が再開する時期などについてご説明していきます。

授乳中に生理がこないとされる理由は?

皆さんは「授乳中に生理がこない」とされる理由をご存知ですか?母乳を赤ちゃんに与えていると、ママの身体からはプロラクチンと呼ばれるホルモンが分泌されます。プロラクチンは「子宮を収縮させて産後の子宮の回復を促す」「排卵を抑制する」といった働きを持つホルモンです。排卵が抑制されることで、生理も起こらない状態になります。(※1)

授乳中に生理が再開することもある?その原因は?

先ほどは「母乳育児中に分泌されるプロラクチンの働きで生理が再開しない」とご説明しました。しかし、授乳中であっても複数の原因が絡み合うことによって生理が再開することもあります。なぜ授乳中であるにもかかわらず、生理が再開するのでしょう?ここでは、その原因についてご説明していきます。

授乳中に生理が再開する原因【産後の体調が回復した】

産後の体調の回復は、授乳中に生理が再開する原因のひとつです。産後の身体が回復するとホルモンバランスも整い、次の妊娠に向けての準備が始まります。そのため、排卵が起こって生理が再開することになります。授乳中であっても生理が再開したということは、産後の回復が早い証拠です。

こちらの女性のように、産後1ヶ月という早さで生理が再開するケースもあります。近年では手軽に栄養バランスの良い食事が摂取できることなどから、産後の体調の回復がより早まっているためだと言えるでしょう。

授乳中に生理がくる原因【授乳量や授乳間隔の乱れ】

授乳中に生理がくる原因としては、授乳量や授乳間隔の乱れも挙げることができます。「生産される母乳の量が少なくなった」「授乳間隔が空き始めた」という場合には、プロラクチンが十分に分泌されなくなることもあります。プロラクチンの分泌量が減少すると排卵を抑制しておくことができなくなり、生理が再開します。

母乳の量や授乳間隔が乱れることが多くなる産後4ヶ月頃が、生理が再開しやすい時期だとされています。「まだ生理を再開させたくない」という場合は、1日に10分以上の授乳を最低5回は行うようにしてください。また、夜間授乳の減少も生理の再開を促してしまうので、赤ちゃんが寝る前にはしっかり母乳を飲ませましょう。

授乳中に生理がくる原因【ストレス】

「母乳の量や授乳間隔に気をつけているのに生理が再開してしまった」という女性も多くみられます。そういった場合には、ストレスが生理再開の原因となっている可能性が高いと言えるでしょう。ストレスにより自律神経が乱れると、プロラクチンの分泌に影響が及びます。その結果排卵が抑制されずに生理が再開し、再開後の生理が不順になることもあります。