赤ちゃんが耳を触る原因や対処法は?中耳炎かも?チェック方法は?

【医師監修】赤ちゃんが何度も耳を触ると「もしかして中耳炎では」と心配になりますよね。実は赤ちゃんが耳を触る理由はさまざまあり、必ずしも中耳炎とは限りません。では赤ちゃんが耳を触る原因は何なのでしょうか。中耳炎との見分け方や対処法とあわせてご紹介します。

( 4ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
マキ先生
国立大学医学部卒業。11年目の小児科医。現在は子供を3人育てながらフルタイム勤務医をしています。日々、頑張るママたちや子供たちの心に寄り添える診療を心がけています。 本職の都合上、・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 赤ちゃんが耳を触るのはどうして?
  2. 赤ちゃんが耳を触る原因は?
  3. 赤ちゃんが耳を触るときの対処法
  4. 赤ちゃんが耳を触るのは中耳炎?
  5. 赤ちゃんが中耳炎かどうかのチェック方法
  6. 赤ちゃんの耳の病気は中耳炎だけじゃない!
  7. 赤ちゃんに耳の異常が起きたときは
  8. 赤ちゃんが耳を触る原因はさまざま

中耳炎の主な症状は「耳の痛み」「音が聞こえづらい」「耳が詰まったような感覚」です。赤ちゃんがこれらの耳の異常をママに伝えようと、耳を引っ張ったり、手で耳をふさいだり、首を振ったりすることがあります。耳を触る以外にこういった仕草が見られるときは中耳炎を疑ってみましょう。

また機嫌が悪い、ぐずってなかなか寝ない、激しく泣く、なかなか泣きやまないなども不快のサインになるのであわせて確認してみましょう。

(赤ちゃんが泣き止まないときについては、以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんが泣き止まない!対処はどうしたら良い?病気が原因の場合も?

加えて、乳児の中耳炎は耳の痛みの他に「高熱が出る」ことも多いです(※2)。中にはお腹が痛くなることもあります。高熱もお腹の痛みも風邪と勘違いしやすく見逃しがち。そのため高熱やお腹の痛みも中耳炎の場合があることを覚えておくといいでしょう。

(赤ちゃんの熱については、以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんに熱が…!発熱の原因は?38度以上の高熱は要注意!

中耳炎かどうかのチェック方法【耳の状態を目でチェック】

ママが赤ちゃんの耳をチェックして、耳を掻く原因になるような「傷や湿疹」がないか見てあげましょう。湿疹の原因になるような耳垢などの汚れが耳の周りや裏に溜まっていないか、同時に確認しておくのもいいですね。傷や湿疹が見つかったら、耳を掻くのが癖になる前に対処し、悪化を防ぎましょう。

急性中耳炎の場合は、「耳だれ」が出ていないかどうかが判断基準です。しかし耳だれがなくても、赤ちゃんが何らかの耳の異常を感じて耳を掻くこともあります。そのため傷や湿疹があるから中耳炎ではないという判断は、中耳炎を見逃してしまう可能性が。高熱やお腹の痛みのような、耳だれ以外の症状もないことを確認してから判断しましょう。

中耳炎かどうかのチェック方法【耳の臭いをチェック】

赤ちゃんの耳から臭いがする場合は、以下の可能性があります。

●耳垢が溜まっている
●母乳やよだれが耳に流れ込み、雑菌が繁殖している
●急性中耳炎による耳だれが出ている

耳垢が溜まっていたり、雑菌が繁殖しているだけの可能性もありますが、耳から臭いがする場合は一度「耳鼻科を受診」してみましょう。そうすると耳垢の掃除とあわせて、急性中耳炎にかかっていないかも確認することができるので安心です。

赤ちゃんの耳の病気は中耳炎だけじゃない!

赤ちゃんに限らず、大人でも耳の病気と言ったら中耳炎のイメージが強いですよね。しかし、赤ちゃんが注意しておきたい耳の病気は中耳炎だけではありません。中耳炎以外にも知っておきたい耳の病気についてご紹介します。

外耳道炎

「外耳道炎」とは、外耳道に炎症が起きる病気で外耳炎とも呼ばれます。外耳道とは耳の入り口から鼓膜までの間のことを言いますが、この部分は耳掃除や耳を掻くときに傷つきやすい場所です。そのため過度の耳掻きが原因で外耳炎になってしまうことも。

傷の程度が軽い場合は自然と治る場合もあります。しかし痛みなどの異常が強いと、赤ちゃんが傷を触ったり掻くなどで悪化させてしまうことも。外耳炎の疑いがある場合は早めに耳鼻科を受診し、悪化を防ぎましょう。

外耳道湿疹

「外耳道湿疹」は外耳道に湿疹やただれが起きる病気で、外耳炎の一種です。外耳道に母乳やよだれが入ってしまうと、かぶれたり湿疹になることもあります。生後2〜3ヶ月の赤ちゃんだと寝返りができず、耳に母乳やよだれが流れやすいので注意しましょう。

また生後間もない赤ちゃんに現れやすい「乳児脂漏性湿疹」も、耳にできる場合があるので注意が必要です(※3)。どちらの湿疹も乳児湿疹と同様に、保湿と清潔を保つことで予防することができます。