着床障害(着床不全)とは?原因と治療法!克服して妊娠した体験談も
【医師監修】不妊治療中の方の中には、良好な胚を何度移植してもなかなか結果が得られないという方も多くいらっしゃるかもしれませんね。数回移植をしても上手くいかない場合は、着床障害(着床不全)が疑われます。着床障害(着床不全)について、原因や改善法を見ていきましょう。
粘膜の一部がイボ状に盛り上がったものをポリープと言い、子宮内膜にもできることがあります。子宮筋腫は、子宮内にできる良性の腫瘍のことを指します。子宮内膜ポリープや子宮筋腫は、大きさや個数によっては子宮内にできて着床の妨げになることがあります。
ホルモン分泌異常が原因となっていることも
最も原因のわかりにくいものがホルモンの分泌異常です。プロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)と言われる2種類の女性ホルモンが分泌されていますが、このホルモンバランスによって生殖環境が作られます。
この女性ホルモンは多くの働きを身体にもたしますが、着床するために必要な厚いふかふかの子宮内膜を作り上げる働きがあります。何らかの原因によってホルモンの分泌がうまくいかないと、十分に着床できるほどの子宮内膜の厚さにならず、妊娠に適した環境が作られないことになります。
免疫に問題がある場合も
身体が受精卵を異物として認識してしまったり、パートナーとの染色体の相性が合わないことが原因となり、着床まで至らないというケースもあります。免疫性の原因は、解明が難しく、血液検査をすることで発見されます。かなり細かな検査を行うので、費用も高額となることも多く、また検査を行っている病院も限られます。
(不妊症のセルフ診断については以下の記事も参考にしてみてください)
着床障害(着床不全)の検査はどのように行われるの?
着床障害にはさまざまな原因がありましたが、原因を探る検査にもいろいろな方法があります。
超音波検査で子宮の状態を見る
超音波検査、つまり経腟エコーでわかるのは、子宮内膜ポリープや子宮筋腫などといった子宮内の異常についてです。不妊治療をしていると、経腟エコーで卵胞(卵巣の中の卵の素)が育っているかを見ることがありますが、同じように子宮内のできものを発見できることがあります。
子宮鏡検査で子宮の内部を細かく検査する
超音波検査より鮮明に検査ができるのが子宮鏡検査です。膣より胃カメラのような細いカメラを入れることによって、子宮内を映像により検査します。子宮内膜ポリープ、子宮筋腫をはじめ、子宮内膜癒着や子宮奇形を見つけ出すことができます。もし異常が見られなかった場合でも、子宮鏡検査を行う際に洗浄も同時に行うため、子宮内がきれいになり、子宮鏡検査を行った後の胚移植は着床しやすくなるといった説もあります。
血液検査でより詳しいホルモン値を検査する
ホルモン分泌異常や甲状腺異常、免疫異常、血栓ができやすくなっていないかなどがわかるのが血液検査です。血液の数値を測り、異常がないかを検査します。検査項目によっては自費負担となる場合が多く、かなりの費用がかかることがあります。
着床障害(着床不全)の治療法は?
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