生理前・生理中に微熱が…3つの原因と対処法!妊娠や病気の可能性も?

生理前・生理中の微熱には様々な原因が考えられます。症状が微熱だけの場合、風邪なのかホルモンバランスの乱れなのか判断しづらいですよね。今回は、生理前・生理中に微熱が出る原因と対処法、妊娠や病気の可能性を体験談を踏まえてご紹介します。

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Contents
目次
  1. 女性の体と微熱の関係
  2. 生理前・生理中の3つの原因による微熱
  3. 生理前・生理中に微熱が出たときの対処法
  4. 妊娠・病気の可能性
  5. 風邪との見分け方
  6. 生理前・生理中の微熱を軽視しない!

前述のように、生理前・生理中には卵胞ホルモンと黄体ホルモンが分泌されます。黄体ホルモンは排卵後に分泌量が増えますが、基礎体温を上げる作用を持つため生理前になると微熱が出ることも。受精しなかった場合は自然と基礎体温が下がっていきますが、生理前の分泌量が多かった場合には生理になっても微熱が続くケースもみられます。

また、ホルモンバランスの乱れなどで生理が遅れた場合は、微熱が長く続くこともあるでしょう。生理の終わりかけになると卵胞ホルモンが多く分泌されますが、卵胞ホルモンは黄体ホルモンのように基礎体温を上げる作用は持っていません。ただ、その分泌量によっては体のホルモンバランスが乱れ、微熱や寒気など体調の変化が現れる場合もあるでしょう。

月経困難症による微熱

月経困難症とは、生理中に多くの女性が経験する生理痛のことです。薬なしでは動けないほどの生理痛に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。症状には下腹部の痛みに加えて腰痛や微熱・発熱、寒気などを伴うものもみられ、生理中から生理の終わりかけまで続くことも。月経困難症には、機能性月経困難症と器質性月経困難症の2種類があります。

機能性月経困難症には、プロスタグランジンという子宮を収縮させるホルモンが影響しています。生理中には体外へ経血を排出するために子宮内膜からこのホルモンが分泌されますが、分泌量が多いと強い子宮収縮が起こるのです。その結果、下腹部痛や微熱・発熱、寒気が現れます。これらの症状が生理の終わりかけまで続くケースも少なくありません。(※2)

器質性月経困難症は、子宮の病気が原因で起こるものです。子宮の病気については次の項目で詳しく説明していますので、ぜひご覧くださいね。

子宮の病気の可能性

器質性月経困難症の原因となる病気には、子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫があります。子宮は目に見えない場所にあるため、自ら気付くのが難しいです。また、これらは生理中から生理の終わりかけまで症状が続き、生理のたびに激しい下腹部痛や腰痛、微熱が現れます。人によっては市販の鎮痛剤が効かない場合もあるでしょう。

子宮は妊娠するにあたって非常に大切な場所です。子宮の病気をそのままにしておくと、着床の妨げや流産のリスクを高めることに繋がります。そうならないためにも、毎回の生理でひどい下腹部痛に悩んでいる場合や、痛みが生理の終わりかけまで続く場合には注意が必要です。

生理前・生理中に微熱が出たときの対処法

微熱の原因によって、その対処法は大きく変わってきます。自らが配慮することで対処できる場合もありますが、原因次第では医療機関への受診が必要です。

女性ホルモンの分泌による微熱の場合

女性ホルモンの分泌による微熱は自然と下がっていくため、薬などで無理に熱を下げなくても問題ありません。ただ、微熱による寒気がみられる場合は症状が長く続くこともあるでしょう。生理前・生理中の体は冷えやすいからです。微熱があるときは体を冷やさないようにしましょう。温かい飲み物を飲んだり、靴下などを身に着けるのがおすすめですよ。

また、微熱だからといって無理をすると不調の長期化や悪化に繋がります。たかが微熱と思わず、つらいときには体を休めるようにしましょう。また、微熱と合わせて生理が来ない場合は妊娠の可能性も考えられます。微熱や他の症状が長く続くときや、生理予定日1週間を過ぎても生理が来ない場合は医療機関を受診してくださいね。

月経困難症による微熱の場合

機能性月経困難症の対策は、体を冷やさないようにすることです。下腹部の痛みや微熱、寒気は、体が冷えることで悪化します。冷房の効いた部屋で長時間過ごしていないか、冷たい食べ物や飲み物を食べ過ぎていないかなど、自分の生活を見つめ直してみてください。職場などで冷房の温度を調節できない場合は、靴下や腹巻、ブランケットを活用するのがおすすめです。

また、プロスタグランジンの分泌を抑える薬もあります。生活習慣を改善しても効果がない場合や、症状が続く場合は医療機関を受診しましょう。機能性月経困難症だと思っていたら、器質性月経困難症だったというケースも考えられます。

子宮の病気による微熱の場合