基礎体温とは?高温期・低温期は何度?妊娠しやすい時期がわかる?

【医師監修】基礎体温とは何かご存知ですか?妊娠を希望する女性にとって、基礎体温はとても重要な情報です。自分の基礎体温や高温期・低温期が何度かを把握することは、妊娠しやすい時期を知ることに繋がります。今回は、基礎体温とは何か、高温期・低温期は何度からなのかをご説明します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 基礎体温とは?
  2. 高温期・低温期と生理周期の関係とは
  3. 高温期は何度から何度が正常?
  4. 低温期は何度から何度が正常?
  5. 高温期と低温期の差は何度?
  6. 基礎体温の測り方
  7. 基礎体温で分かる妊娠しやすい時期
  8. 高温期が続く原因とは
  9. 妊娠と高温期の関係とは
  10. 高温期・低温期と生活習慣の関係とは
  11. 自分の基礎体温が何度か知ろう!

高温期の基礎体温は何度から?

高温期の体温の平均は、36.7℃~37.0℃といわれています。しかし基礎体温には個人差があり、体質や生活習慣が原因で変化するもの。また、体温が全体的に低いと高温期に入っても平均より数値が低い場合があるでしょう。

高温期になる期間

高温期は排卵後から生理前までの間で、10日~14日続くのが理想的です。生理が近づくと黄体ホルモンの分泌量が下がるため、基礎体温は急激に下がります。このように基礎体温の変化を知ることで、生理が来る日を予測することができるでしょう。

低温期は何度から何度が正常?

低温期は、基礎体温が低い期間のことです。子宮内膜を厚くし、卵胞を育てる妊娠準備期間でもあります。低温期は痩せやすく、ダイエットをしたいと思っている女性にとっては嬉しい期間ですよ。高温期と同様に、低温期を把握することも生理の予測につながります。

低温期になる原因とは

基礎体温の低下は、生理が始まってから分泌される卵胞ホルモンが原因です。卵胞ホルモンには基礎体温を下げるだけではなく、卵胞を育て、排卵、受精の準備をする働きもあります。

低温期の基礎体温は何度から?

低温期の体温は36.0℃以上が理想といわれています。個人差はありますが、人によっては基礎体温が全体的に低いことも。体温が36.0℃を下回る場合は低体温といわれ、免疫力が低下したり病気にかかりやすい状態になったりするので注意が必要です。

低温期になる期間

低温期は生理が始まってから次の排卵までの間で、14日続くのが理想的です。排卵日が近づくと卵胞ホルモンの分泌が減り、黄体ホルモンの分泌が増えます。そのため排卵日は基礎体温が急激に下がるのです。このように自分の基礎体温の変化を理解することで、排卵日を予測することができ、妊娠しやすい時期もわかるでしょう。

カズヤ先生

産婦人科

低温期が長すぎる場合は、排卵日が遅れたり、卵胞が正常に育っていなかったり、場合によっては無排卵月経になっていることも考えられます。
一過性のものであれば排卵誘発剤である程度コントロールできますが、続発性の場合、下垂体腫瘍、神経性食欲不振症、視床下部の抑制や、高プロラクチン血症、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)などが背景に隠れている場合があります。
これらはしっかりと原因疾患を治療する必要がありますので、産婦人科専門医のもとで精査していきましょう。

高温期と低温期の差は何度?

高温期と低温期の差は0.3~0.5あるのが理想とされています。しかし、基礎体温は体調不良やストレスなどが原因で変動するもの。基礎体温の変動が激しい場合は、生活習慣を改めることが必要です。後ほどご説明しますが、基礎体温が低い場合には睡眠不足が関係している可能性もあります。