生理前に臭いがきつい!おりものと関係が?原因と対処法!病気かも?

【医師監修】生理前になると臭いがきつくなる、そう感じる人も多いのではないでしょうか。「他の人にも臭っているのでは」と不安になりますよね。生理前の臭いにはおりものが関係している場合もあります。今回は、なぜ生理前になると臭いがきつくなるのか、原因・対処法についてご説明します。

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専門家監修
渡邉恵里
平成19年卒、小児科医。現在は、精神科クリニックで子どもの発達や心の問題に取り組んでいます。
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Contents
目次
  1. 生理前には臭いがきつい?
  2. おりものとは?
  3. 生理前のおりものの特徴
  4. 生理前の臭いとおりものの関係
  5. 生理前の臭いの原因
  6. 生理前の臭いの対処法
  7. 病気の可能性は?
  8. 清潔を保つことで臭いを予防!

生理前には臭いがきつい?

通常デリケートゾーンは無臭ですが、生理前は様々な原因によって臭いがきつくなります。「他の人にも臭っているのでは」と不安になりますよね。しかし、正しい対処法をすることで臭いを「予防」「軽減」することができます。

場合によっては、血の匂いが混ざることもあります。病気かと思われるかもしれませんが、時期によってはよく見られることです。「通常時」「生理前」の変化、病気の特徴を知ることで原因を見分けることができます。

渡邉恵里

小児科医

基礎体温をつけると、おりものの変化を把握しやすくなります。妊活中でなくても健康管理の1つとしてお勧めですよ。

おりものとは?

おりものとは「子宮や膣などから出た分泌物」を言います。おりものによって「下着の汚れ」「陰部のかぶれ」などトラブルの原因になる場合もあります。しかし、おりものにはとても大切な役割があり、妊娠にも関わってきます。通常のおりものの特徴を理解することで、おりものの異変に気付きやすくなります。

おりものの役割

おりものには2つの役割があります。1つ目は「膣内をきれいに保つ自浄作用の役割」です。膣は子宮と繋がっているとても大切な器官です。膣内をきれいに保つことは細菌の侵入や繁殖、子宮の細菌感染を防ぎます。

2つ目は「受精を助ける役割」です。生理周期の中で1番妊娠しやすいのは排卵期です。通常のおりものは細菌の「侵入」「繁殖」を防ぐため、酸性を保っています。しかし、排卵期になると精子の好むアルカリ性に変化します。これにより、精子を卵子にたどり着きやすくします。

通常のおりものの色・臭い

正常な状態では色は「透明」あるいは「乳白色」で臭いは無臭です。しかし、おりものは細菌の「侵入」「繁殖」を防ぐために酸性を保っています。そのため、酸味のある酸っぱい臭いがする場合もあります。おりものの正常な状態の「色」「臭い」を把握することで、病気の早期発見に繋がります。

(おりものの色については以下の記事も参考にしてみてください)

おりものがピンク色になる要因と対処法!生理前後だと病気の可能性も?

生理前のおりものの特徴

通常のおりものは「少量」「無臭」「サラサラ」です。しかし、生理前はホルモンバランスの乱れが原因により、おりものに変化がみられます。また、経血により血の匂いが混ざる場合もあります。生理前のおりものの特徴を知ることで、生理予定日を予測することができます。

さらに、生理前のおりものの特徴を理解することは、病気の症状としてみられるおりものと見分けることができます。

(排卵期のおりものについては以下の記事も参考にしてみてください)

排卵日はおりもので特定!量や粘り気に特徴が?排卵日前後の変化は?

生理前のおりものの特徴【量の変化】

排卵期では精子の移動を助けるために、おりものの分泌量が増えると言われています。排卵期後になると分泌量が減少し、生理が近くなるにつれて再び増加します。

卵胞ホルモンの分泌に比例しておりものは分泌されます。卵胞ホルモンの分泌量は排卵期にピークを迎え、生理前の黄体期後半になると分泌量が大幅に減ります(※1)。卵胞ホルモンの分泌量は減りますが、分泌された卵胞ホルモンは体の中に多く残ることになります。それが原因で、おりものの分泌量が減らないまま生理を迎えることになります。