インプランテーションディップとは?着床で体温が下がる?【実例で解説】

【医師監修】妊娠を望んでいるとき、高温期中に体温が下がると不安になってしまうことがありますよね。それはインプランテーションディップかもしれません。インプランテーションディップとは一体なんなのか、体温や着床の実態を徹底解説します。着床やタイミングも併せて解説!

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. インプランテーションディップってなに?
  2. 着床に期待!インプランテーションディップの期間
  3. インプランテーションディップからの妊娠
  4. インプランテーションディップにおける注意点
  5. インプランテーションディップだけで妊娠を確定できる?
  6. 正しいインプランテーションディップの知識で、妊娠へ!

インプランテーションディップは妊娠を希望する方にとってとても良い目安ですし妊娠への希望にもなります。しかしインプランテーションディップ自体が妊娠を決定づけるものではありません。

インプランテーションディップがあったとしても、なかったとしても、それにより落ち込んだり、過度の期待をするのはやめましょう。考え過ぎはストレスにもつながるためホルモンバランスにも悪影響をおよぼしかねません。かえって妊娠を遠ざけてしまうことにならないよう注意しましょう。

妊娠したい方にとってインプランテーションディップがあったとされる事はとても喜ばしいこと。ただ、これは医学的に証明されたものではありません。現にインプランテーションディップがあったにも関わらず、妊娠に至らなかった方も多いのです。

妊娠した方の2割は、インプランテーションディップがあったとされていますが、その他のうち1割は妊娠に至らなかったという調査結果もでています。

カズヤ先生

産婦人科

インプランテーションディップで妊娠を確定することは非常に困難です。
確実に妊娠の有無がわかるは、やはり尿中hCGホルモン、いわゆる市販の妊娠検査薬です。最終月経から5~6週間後、あるいはここが妊娠の契機になったかなと、はっきりわかる性交渉のタイミングがあるならば、そこから3〜4週間後に、妊娠検査薬を使用すれば良いと思います。

インプランテーションディップ(着床下落)があっても

着床によるインプランテーションディップがあったとしても、それを維持することができなければ、妊娠に至ることができません。着床した状態を維持するということは高温期を維持するということ。妊娠につなげるためにはしっかりと身体を管理することが重要です。そのためには食べ物にも気をつけましょう。高温期を維持するためには以下の栄養素を摂ると良いとされています。

●イソフラボン(大豆系に多く含まれる)
●葉酸(小松菜やほうれん草などの葉野菜)
●タンパク質(良質な動物性タンパク質がお薦め)
●ビタミンE.C(無塩アーモンドなどに多く含まれる、子宝ビタミンと言われるほど、妊娠への強い味方)

妊娠には自身の身体を健康に保つことが第一。妊娠を希望をする場合はしっかり心がけましょう。

体温の変化を気にするのは妊娠にとって重要だけどほどほどに

妊娠を希望している間は些細な変化にも過度の期待をしたり不安になったりします。インプランテーションディップは高温期間中に体温が下がることですが、高温期の最中はどうしても判断が付きにくいもの。しばらく基礎体温グラフをつけ続けた結果あとから気づくという場合が多くあります。

妊娠への努力としてできることは日頃の体調管理、バランスの良い食事、正しい基礎体温計測です。毎日ほとんどの時間を妊娠について考えることに費やすのはやめましょう。それよりも、妊娠をするための環境づくりをしながら焦らずに心にゆとりを持つことが妊娠に近づく道とも言えます。

カズヤ先生

産婦人科

産婦人科医からしても、インプランテーションディップから妊娠を予測するというのは、非常に困難と考えられます。
基礎体温の上下に一喜一憂するのではなく、しかるべきタイミングで産婦人科専門医を受診することが最重要です。
場合によっては妊娠継続のための治療も必要になることがありますので、自己判断はせずに、きちんと受診するようにしましょう。

(高温期とインプランテーションディップについては以下の記事も参考にしてみてください)

高温期の体温が下がる理由とは?妊娠兆候?インプランテーションディップって?

正しいインプランテーションディップの知識で、妊娠へ!

妊娠を希望する方にとって、妊娠をしているかしていないかを待つ期間はなにかと敏感になります。体温が上がったか下がったかだけでも一喜一憂することでしょう。しかし妊娠についての正確な知識を身につけておくことで、妊娠を憶測で判断することも少なくなり、待望の妊娠への近道になりますよ。