新生児の縦抱きのメリット・デメリットは?安全な方法を教えて!
【医師監修】「新生児は横抱き」「縦抱きは首が据わった生後3~4か月ごろから」というイメージがあります。しかし、実は新生児も縦抱きすることができて、さまざまなメリットがあります。ただし、「首をしっかり支える」などいくつか注意したいポイントがありますので、詳しく解説します。
実際に赤ちゃんを縦抱きすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは3つのメリットを紹介します。
1.縦抱きのメリット【 授乳がしやすい】
ママのおっぱいの位置や授乳しやすい姿勢、赤ちゃんの口の大きさや開き方はそれぞれです。そのため、やりやすい授乳方法も異なります。新生児のうちは授乳方法を試行錯誤すると思いますが、その中のひとつとして、縦抱き授乳も試してみてはいかがでしょうか。
縦抱き授乳の方法は、まず、赤ちゃんをお母さんの太ももに座らせます。その時に赤ちゃんの足を開いて、またがるように座らせましょう。赤ちゃんのお尻を引き寄せて、なるべくママの太ももの付け根に赤ちゃんの股関節が来るようにすると安定します。首の後ろを手で支えて乳首をくわえさせ、赤ちゃんの頭をしっかり支えたまま授乳を行いましょうね。
2. 縦抱きのメリット【新生児でも高さが合いやすい】
新生児は体が小さいため、授乳クッションなどをうまく活用しないと、赤ちゃんの口とおっぱいの高さが合わないことが多いです。その授乳クッションもピッタリの高さがなくて座布団などで調節するなど、苦労することもあるのではないでしょうか。
高さが合わないと、ママは無意識のうちに無理な姿勢を取って肩や腰を痛めてしまいます。また赤ちゃんがうまく飲めないこともよくあります。そんなとき縦抱き授乳も試してみると、赤ちゃんもママも意外にスムーズに授乳ができるでしょう。
縦抱き授乳をしておっぱいと赤ちゃんの口の高さが合うのであれば、無理な姿勢にもならず、授乳クッションもいらないので外出先などで授乳する場合にも安心です。しかし、高さや向きなどの微妙な違いで赤ちゃんにも合う合わないがあります。
(新生児の授乳については以下の記事も参考にしてみてください)
3. 縦抱きのメリット【乳腺炎になりにくい】
縦抱きの授乳のメリットは、横抱きの授乳では赤ちゃんがうまく吸えなかった乳腺のおっぱいも飲んでくれることです。赤ちゃんがうまく飲めずに母乳が残ってしまうと、詰まって痛くなったり乳腺炎になるリスクが高まります。(※1)
飲まれることで母乳の出がよくなります。横抱き授乳以外にも、縦抱きやフットボール抱きなどでも授乳して母乳を作りやすくしましょう。
マキ先生
小児科医
乳腺炎の場合は、赤ちゃんの下顎の方向と同じ向きの乳腺の詰まりが解消しやすいので、縦抱きをしながら色々な方向を試してみるといいでしょう。
4. 縦抱きのメリット【ゲップが出やすい】
授乳の後は、赤ちゃんの背中をとんとんと叩いてゲップをさせます。グフっとかわいいゲップをするときもあれば、グエエエというような驚くようなゲップをすることもあります。
ゲップが出ないと赤ちゃん自身はお腹が張った感じがして不快感があります。また吐き戻しをしてしまうこともあり、せっかく飲んだ栄養が吸収されません。他にも、寝る前の授乳でゲップが出せず仰向けの体勢で吐き戻した場合、誤って気管に母乳やミルクが入って窒息するおそれがあります。(※2)
マキ先生
小児科医
空気は上に上がるので、縦抱きをすればゲップが出やすいというのもうなづけますね。
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