基礎体温は生理前が高い？いつ下がる？基礎体温と生理の関係について

エストロゲンとプロゲステロン、このふたつの女性ホルモンのサイクルによって生理は起こります。低温期はエストロゲンという卵胞ホルモンが卵巣で育つ卵胞を成長させ、子宮内膜を厚くしていく時期です。

排卵後から高温期の期間はプロゲステロンという黄体ホルモンが分泌され始め、子宮内膜を維持します。基礎体温を上昇させ体温を高い状態に保つのは、このプロゲステロンというホルモンです。このため基礎体温が低温期と高温期に分かれます。

生理前はこのプロゲステロンというホルモンの分泌が減ってくるので基礎体温は低下していくでしょう。それに伴い子宮内膜が維持できなくなるので生理が始まります。（※2）

前述のように生理前になると基礎体温を上昇させるプロゲステロンというホルモンが減少していきます。高い状態だった基礎体温は下がり始めるでしょう。徐々に低温期の体温へ下がる人もいれば、一気にガクッと下がる人も。これも個人差やその時の体の状態によるので、グラフを見ながらパターンをつかんでいくとよいでしょう。

だいたい14日程度続く高温期。しかし14日以上経っても基礎体温が下がらない場合があります。この場合、妊娠や黄体ホルモン異常の可能性が。妊娠が成立している場合は、子宮内膜を維持し続けるためにプロゲステロンは分泌を続けます。そのため基礎体温が下がらず高い状態を維持するのです。

妊娠の可能性があって基礎体温が3週間近く下がらない場合は、妊娠検査薬で妊娠の可能性を確認してください。妊娠していた場合は産婦人科へ行くようにしましょう。

妊娠検査薬を使用して妊娠の可能性はなかったのに生理予定日以降も高温期を維持している場合は、黄体ホルモン異常が考えられます。「黄体依存症」という状態になっている可能性があるでしょう。体調不良を伴うことも多く、ほっておくと不妊症の原因にもなります。この場合も産婦人科に相談するのがオススメです。

ここまで基礎体温計を使って生理周期や生理前に生理予定日のタイミングが掴めることをご説明してきました。しかし基礎体温でわかることはそれだけではありません。身体の状態をチェックすることにも役に立つので具体的にご説明していきます。

基礎体温表を付けていると、どのくらい低温期があってから体温が上がる高温期に入るのか、また高温期から下がるタイミングがいつなのか、グラフからはっきり読み取れるようになります。

このとき体温の上昇がなくグラフが水平になる、高温期が10日未満で短い、グラフが上下に乱れて2層に別れないというようなグラフができあがると、それぞれの特徴からホルモン異常などの生理不順の原因を探ることが可能です。