生理の血が黒い原因は?塊だと異常?少量だと妊娠の可能性も?

【医師監修】経血が黒かった経験はありませんか?生理初日だけの時はあまり心配ありませんが、生理中何日も続いたり黒い塊が出る場合は、婦人科系の病気の疑いもあるので注意しましょう。また、黒い血が少量だけですぐに止まった時は妊娠の兆候の可能性もあります。

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専門家監修
増田陽子
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。・・・
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Contents
目次
  1. まずは生理のしくみを知ろう
  2. 生理中の経血が黒い原因とは
  3. 黒い経血で塊だと異常?
  4. 経血が黒い時に疑われる病気
  5. 黒い血が少量だと妊娠の可能性も?
  6. そのほか生理中に黒い血が出るケース
  7. 心身の健康こそが生理の黒い血をなくす秘訣!
  8. 黒い経血が気になる場合は放置せず受診しましょう
生理で血の塊が!原因と対策!大きいときやレバー状のときは要注意!?

黒い経血以外も気を付けよう!いつもと色が違う時

生理初日は褐色の経血が少量出ることもありますが、徐々に赤い色に変わっていくので問題ありません。ただし生理以外のタイミングで褐色の経血が出てくる場合には、病気や子宮内部が傷ついている可能性があります。婦人科を受診するようにしましょう。

また朱色など経血の色が薄いこともあるのですが、これは貧血のサインかもしれません。食事やサプリなどで鉄分をしっかりと補うようにして様子を見てください。いつもと経血の色が違うからといって必ずしも問題があるわけではないのですが、それが続く場合には早めに医師に相談するようにしましょう。

(産婦人科については以下の記事も参考にしてみてください)

産婦人科の初診の流れと初診料は?妊婦検診は保険がきかない?体験談も

経血が黒い時に疑われる病気

黒い経血がサインのひとつとなる代表的な婦人科系の病気を紹介します。どの病気も早期発見で治療を開始することでその後の経過も変わってきます。経血の異常とあわせて気になる症状がある場合には放置せずに受診するようにしましょう。

子宮腺筋症

子宮内膜に似た組織がなんらかの原因で子宮筋層という筋肉組織に入り込んで増殖し、広がっていく病気です。子宮周辺が炎症しどんどん膨らんでいきます。最も多く見られる症状としては「過多月経」があり貧血を起こす人も。そのほか、月経が来るごとに生理痛が強くなっていく傾向にあります。(※1)

子宮筋腫

子宮に良性の腫瘍ができる病気です。あくまで良性なのですぐに命に関わるようなものではありませんが、放置していると腫瘍が膨らんで大きくなってしまいます。代表的な症状は月経量の増加や、生理以外での出血、頻尿などです。

しかし、子宮の外側に腫瘍が出来ている場合には出血がありません。下腹部の膨らみが大きくなるなど身体の変化を見逃さないようにしましょう。(※2)

増田陽子

内科医

子宮筋腫ができている場合でも、子宮内膜表面がスムーズで無いため(デコボコしている坂道をイメージしてみてください)、経血が留まりやすく、レバー状の黒い血液の塊ができることが多いです。

子宮体がん

妊娠をした時に胎児を育てる子宮の部分を子宮体部と呼びますが、そこに発生する癌のことです。多く見られる症状は不正出血、おりものの増加、排尿痛や排尿困難などです。40歳代以上の方に発見されることが多いのですが、閉経後に出血が続くような場合も子宮体がんの疑いがあります。(※3)

黒い血が少量だと妊娠の可能性も?

妊活中の女性の中には黒い経血を心待ちにしている人もいるかもしれませんね。少量の黒や褐色の経血が生理予定日のころに出る場合、着床出血の可能性があります。妊娠した女性全員に必ずあることではないのですが、受精卵が子宮内膜に入り込む時に起こる少量の出血のことです。

体外に出てくるまでに時間がかかるので酸化して黒っぽい色をしていますが、ごく少量なので心配する必要はありません。

「すぐ終わったけどあれは生理だったの?」というような、少量の出血の後なかなか生理が来ない場合は検査薬を使って調べてみましょう。妊娠の可能性も考えられます。もし褐色の血液がすぐに止まらず続けて出てくる場合は膣周辺などが傷ついて出血していることもあるので、気になる場合は医師に相談するようにしましょう。(※4)

(着床出血については以下の記事も参考にしてみてください)