生理周期が早い・短いのは病気?原因と対処法!長く続くと無排卵に?

【医師監修】生理周期には個人差がありますが「生理が来るのが早い」「生理周期が短い」という経験はありませんか?毎回という方は頻発月経や何らかの病気の場合もあり、長く続くと無排卵の可能性も考えられます。生理周期が早い、短い場合の原因や対処法についてお伝えします。

( 2ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 生理周期が早い・短いの基準とは?
  2. 生理周期が早い・短いのは病気?
  3. 生理周期が早い・短いのは何故?原因とは?
  4. 生理周期が早い・短い症状の対処法は?
  5. 生理周期が早い・短いが続くと無排卵月経の可能性も?
  6. 生理周期が早い・短い症状は予防できるかも?
  7. 生理周期が早い・短いと感じたら日頃の生活習慣から見直そう!

頻発月経と黄体ホルモン

黄体ホルモンはプロゲステロンとも呼ばれている、女性ホルモンの一つです。黄体ホルモンは、排卵直後に卵巣で作られます。子宮内膜を厚くし、子宮を妊娠しやすい状態に変化させる非常に大切な役割を持つホルモンです。

黄体ホルモンが作られる時期を黄体期と言います。黄体期は通常、14日程度とされていますが、黄体ホルモンの分泌が少なかったり、上手く機能していなかったりすると、黄体期が短くなり生理周期の早い頻発月経へと繋がるのです。

黄体ホルモンの機能が正常に働かなくなることを、黄体機能不全と言います(※1)。黄体機能不全になると、妊娠しにくくなる可能性や、不妊にも繋がる恐れがあるでしょう。早期改善を目指すためにも、産婦人科の専門医に相談してください。

カズヤ先生

産婦人科医

黄体機能不全では月経周期が短くなったり、不正出血を起こします。 また、妊娠を希望されている場合は着床障害の原因となりますので、早めに産婦人科専門医に相談しましょう。 ホルモン療法で治療が開始されることが多いです。

生理の出血ではなく不正出血の可能性も?

不正出血とは性器から生理以外で出血することです(※2)。不正出血の症状は出血量は少なく一定で、不規則に出血することが多いでしょう。期間は長くて1週間ほどで、色は茶色いおりもののような特徴があります。

不正出血の原因は様々で、不妊にも繋がる無排卵も月経や、排卵時に起こる排卵出血があります。また、妊娠に心当たりがある方は着床出血という可能性も考えられるでしょう。その他にも、子宮や膣の炎症、腫瘍など病気の可能性や、生活習慣の乱れによるホルモン分泌の低下、不全などの可能性もあります。

不正出血と生理の出血を判断するのが難しい場合、基礎体温などを参考にしてください。基礎体温と生理周期を照らし合わせて考えることで、不正出血の判断や原因について知る手掛かりとなるでしょう。また、婦人科系の病院を受診した際などにも、基礎体温は検査材料となるため、自身の症状についてより詳しく知ることできるはずです。

(不正出血については以下の記事も参考にしてみてください)

不正出血はストレスが原因?ホルモンバランスの乱れが影響している?
不正出血が続く…!止まらない時の9つの原因と対処法!妊娠や病気かも?

生理周期が早い・短いのは何故?原因とは?

生理周期が早い・短いといった症状が何度も続く場合は、何かしらの原因が考えられます。その原因の一つとして考えられるのが不正出血に含まれる機能性出血です。機能性出血とは、婦人科の病気以外に起こる出血のことで、ストレスや生活習慣の乱れからホルモンバランスが崩れることで引き起こされます。

次に考えられる原因として、無排卵の可能性もあります(※1)。無排卵はストレスによりホルモンバランスが乱れることで、排卵が起こらなくなることをいいます。その他の原因として、妊娠したことで見られる着床出血や婦人科系の疾患の可能性も考えられます。不正出血は様々な原因が考えられますので、病院への早めの受診をおすすめします。

生理が早い・短いのは生活習慣の乱れが原因?

生理が早い・短いといった症状の原因は、生活習慣の乱れが引き起こしている場合がほとんどです。生活習慣の乱れには過剰なストレスや、運動不足、睡眠不足、食生活の乱れなどがあげられます。自分自身の生活に、心当たりはありませんか?生活習慣を見直し、改善していくことで、生理周期も改善できる場合もあるのです。

カズヤ先生

産婦人科医

月経周期は自律神経により制御されていますので、ちょっとした疲労、ストレス、食生活の乱れなどで容易に周囲が乱れることはあります。 できれば普段から基礎体温をチェックする習慣をつけていると、より正確に排卵周期を推測することが出来ます。