ルトラールはどんな薬？不妊治療で絶大な効果！飲み方は？

人工授精もまた一般不妊治療の一つですが、精子を人工的に子宮膣内に注入する方法です。人工授精を行うのはタイミング法を何度か試して妊娠しなかった場合がほとんどです。ただ人工的にとはいえ排卵のタイミングに合わせて行うため、自然妊娠により近い方法であると言えます。

人工授精の治療を受けると、大半は排卵後にルトラールが処方されます。これはルトラールの安全性が高いことと服用した方が妊娠の確率が高くなるからです。そのため人工授精を受けた方にはプロゲステロンの値が満たされていても処方されることが多いのです。

人工授精のだいたい2日後に排卵が行われたかどうかを調べます。その後プロゲステロンを補充し子宮内膜に受精卵が着床しやすい環境作りをしていきます。ルトラールはプロゲステロンの不足を補って高温期を維持させ、子宮内膜を厚くすることで着床の手助けをしてくれます。これが不妊治療へ効果が高いと言われる理由の一つでもあります。

（人工授精については以下の記事も参考にしてみてください）

体外受精は生殖補助医療の一つで一般不妊治療で妊娠できなかった場合に行われることの多い治療法です。体外受精はまず不妊の原因を探りそれに基づいて正しい治療を受けることが必要です。検査と治療を続けながら、一般の不妊治療法でも妊娠しないという場合に行う不妊治療としては最終的な方法であると言えます。

体外受精の中で最も多く行われる方法が胚移植です。排卵後に卵子を採り出し、同じく採り出した精子と合わせて受精させた後、発育した受精卵（胚）を子宮に戻すという方法です。この胚移植を行った後、受精卵が子宮内に着床するのを助けるためにルトラールを投与します。

せっかく受精させてもその受精卵が子宮内に着床しなければ妊娠しません。妊娠しやすい環境を作るためにも子宮内膜を厚くさせておくことは必要不可欠であり、そのためにプロゲステロンの補充は重要な意味を持ちます。また、ルトラールは体温を上昇させて黄体期と同様の状態にする役割も果たすため、流産予防にもなります。

（体外受精については以下の記事も参考にしてみてください）

ホルモンバランスを整え妊娠する体の準備を整えるためにルトラールは効果的な薬です。ですがその効果も用量用法を正しく守らなければ十分に発揮されません。途中で飲むのをやめてしまったり医師の指示を聞かず勝手に飲み方を変えてしまうと、不妊治療としての効果が発揮できないばかりか、逆に避妊効果を高めてしまう場合もあるのです。

飲み方をしっかり守ってルトラールの効果を十分発揮させてあげましょう。

ルトラールは1錠あたり2mgの錠剤で成人の場合1日2～12mgを1～3回に分割して服用します。不妊治療においては排卵の状態を見ながら服用していきます。服用を開始するタイミングは細かく個人で変わりますので、病院から支持された通りに服用しましょう。また、ルトラールは一定の期間服用する必要がありますので勝手な判断でやめることのないようにして下さいね。

ルトラールを服用している間は安定的に黄体ホルモンが補充されます。そして、その後服用をやめると徐々に体温が下がり数日後に生理がきます。これを繰り返すことで正常な月経周期を迎えられ、妊娠しやすい体を作っていくことに繋がるのです。

ルトラールは飲み続けることで効果を発揮します。そのため基本的に飲み忘れてはいけません。もし忘れてしまった場合はどうしたらいいのでしょうか。

飲み忘れに気付いたら、服用時間のすぐ後ならばその時点で飲むようにして下さい。2回分いっぺんに服用してはいけません。また逆に多く飲んでしまった場合はすぐに医師に連絡してどうすれば良いのか聞いて下さい。勝手な判断はしないようにしましょう。ルトラールは飲み方によっては逆に避妊効果を持ってしまうためです。少しでも不安に思うことがあれば医師に相談しましょう。