生理前・生理中の貧血…!原因と対処法は?PMSや妊娠の可能性も?

【医師監修】生理前や生理中に貧血になり、吐き気やめまい、ふわふわ感や立ちくらみなどに悩まされている方は多いのではないでしょうか。ここでは生理前や生理中の貧血の対処法を紹介するとともに、生理前の症状とPMSや妊娠の可能性との関連も解説します。

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専門家監修
増田 陽子
内科医 、救急医。平成22年St. Methew School of Medicine大学医学部卒業 、Larkin Hospital、J.N.F Hospitalにて勤務。日本医師資格に加え、・・・
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Contents
目次
  1. 生理前や生理中の貧血がつらい!
  2. 生理前や生理中の貧血の原因
  3. 生理前や生理中の貧血の対処法
  4. 生理前や生理中の貧血を予防する方法は?
  5. 生理前の貧血とPMSは関係があるの?
  6. 生理前の貧血は妊娠の可能性もある?
  7. 生理前や生理中の貧血がつらい時は受診し妊娠にも注意

PMSは生理前に「卵胞ホルモン」に代わって分泌が増えてくる「黄体ホルモン」の影響で起こります。ですが黄体ホルモンはあくまでもきっかけを作るだけのため、人それぞれの生活環境やストレスの度合い、体調によって様々な症状が出ることになります。貧血の症状もその1つです。(※2)

(PMSについては以下の記事も参考にしてみてください)

排卵日前後のイライラの原因と対処法!毎月だとPMSの可能性も?

自覚のない貧血がPMSの原因かも

通常の血液検査では調べることがないフェリチンが注目されています。フェリチンは鉄をたくわえることができるタンパク質です。貧血の症状があり、血液検査しても貧血ではないと診断されたら、実はフェリチンが欠乏していたということがよくあります。PMSは見逃されやすいフェリチンの欠乏が原因になっている場合が多いです。

貧血がPMSを引き起こす理由

PMSは女性ホルモンの変化によって引き起こされるということはわかっていますが、貧血との関係はまだ不明です。しかし鉄欠乏性貧血の人は、生理前や生理中に子宮へ血液が急に集まることによる一時的な貧血を起こしやすく、それがPMSを悪化させる可能性は高いといえます。

生理前の貧血は妊娠の可能性もある?

「生理前の貧血は妊娠のサイン」という話もよく聞きます。結論からいうと、生理前の貧血は妊娠のサインであることもあれば、そうでないこともあります。

生理前の貧血と妊娠初期の症状はよく似ている

妊娠すると初期から貧血になりやすい傾向があります。だるくなったり吐き気がしたりと貧血の症状と妊娠初期の症状がよく似ているのです。必ずしも妊娠すると生理前の時期に貧血になるとはいえませんが、貧血のような症状が出ている時には、妊娠の可能性も考えておいたほういいでしょう。

(妊娠初期の症状については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠初期は貧血を起こしやすい?症状は?原因と対処法!体験談も
妊娠初期(1〜4ヶ月)の症状は?超初期の兆候と検査陽性後の注意点

見分けるには基礎体温が役立つ

まだ妊娠検査薬が使えない時期でも、日頃から基礎体温表をつけていればある程度の目星がつきます。基礎体温は妊娠だけでなくあらゆる婦人科の診察に必要になるものです。測ることを習慣づけましょう。今は使いやすい体温計やアプリもたくさん出ています。

(基礎体温については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠した時の基礎体温グラフ実例!妊娠超初期の体温はどう変化する?